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前世水乙女の公爵令嬢は婚約破棄を宣言されました。

克全

第46話

「陣形を崩すな。
一人も欠けることなく、生きて戻るんだ。
焦ることはない」

「本当にそれでいいのかい。
今日もドラゴニュートを首を持ち帰り、姫様とダンスを踊りたいんじゃないのかい」

アシュラムは、新たに配下に加えられた従者達に、命を大切にして、安全を優先する行動を指示した。
だがそれを女弓兵のクロエがまぜっかえした。
特に意趣遺恨がある訳ではなく、単にカチュア姫との熱愛を揶揄った訳なのだが、謹厳実直なアシュラムには通じない。

「そんな心配は不要だ。
ダンスなど生きていればいくらで踊ることが出来る。
だが御前達を死なせてしまったら、姫が心を痛められる」

「なんだい。
心を痛めるのは姫様だけかい。
アシュラムの旦那は痛めてくれないのかい」

どうもクロエと言う女弓兵は冗談や軽口が好きなようだ。
謹厳実直のアシュラムは指揮するパーティーは、どうにも堅苦しくて居心地が悪く、冗談でも言わないと我慢ならないのだ。
それは他の仲間も同じだったようだ。

「そうだぜ、アシュラムの旦那。
せっかく仲間になったんだから、ちったぁ仲良くなってもらいたいね」

蛇矛使いのジミーもクロエの尻馬に乗って軽口を叩く。
悪意など全くないのだが、緊張した雰囲気が苦手なのだ。
ドラゴニュートを狩る最中であろうと、黙っているのが我慢出来ないのだ。
酒と戦いをこよなく愛するジミーは、例え相手がドラゴニュートであろうと、狩りは愉しく行うモノだと言う考えだった。

今回アシュラムの従者に選ばれた者達は、本当の勇者英雄だった。
それぞれが何らかの理由で辺境に赴き、魔獣と戦い身体強化を成し遂げた者達だった。
他にも魔境で身体強化を成し遂げた者はいたが、水精霊に認められたのは九人だけだった。
だから九人以外の身体強化を成し遂げた者は、心底くさっていた。

自分達には、カチュア姫の婿に入る可能性が消えたと考えた。
だから中には強引な手に出ても考える者がいた。

「アシュラム組」
アシュラム・    :僧院出身の双剣使いの勇者・自己治癒・治癒魔法も使う。
バーツ・ジョンソン :槍使い・自己治癒
ジミー・ブラウン  :蛇矛使い・自己治癒
マルロ・デービス  :大剣使い・自己治癒
ロード・ガンテツ  :青龍偃月刀・自己治癒
アイゼル・ノートン :ハルバート使い・自己治癒
クロエ・ハザウェイ :弓使い・自己治癒
リリィ・デュボア  :弓使い・自己治癒・治癒魔法
アベリィ・ローデン :弓使い・自己治癒
ハーパー・ミューラァ:騎士・自己治癒・治癒魔法

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