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前世水乙女の公爵令嬢は婚約破棄を宣言されました。

克全

第41話

「私の可愛い子供達を殺した人間。
絶対に許さない。
交尾して、必ず喰い殺してやる。
子供の糧にしてやる」

火竜シャーロットは激怒していた。
可愛い子供達を殺されて、怒りに全身を振るわせていた。
同時に、心から喜んでいた。
よい交尾相手が見つかった事を。
強い子供が産まれ始めている事を。

シャーロットは、王城に入り込んだ盗賊と傭兵を選別した。
多くの盗賊と傭兵は、攻城に入って直ぐに捕らえられた。
身体のあちらこちらを喰い千切られ、半死半生で捕らえられた。
そんな者は、人間牧場に送られ、永劫の地獄に落ちる事になる。
だが中には、ドラゴニュートから逃げ延びる者もいる。

わざと逃がした者ではなく、実力で逃げ切った者だ。
中には王城の外に逃げるのではなく、中に入り込み、盗みを継続する者もいた。
ドラゴニュートと斬り結び、傷を受けずに奥に入り込む者もいた。
極極稀には、ドラゴニュートを斬り斃す者までいた。
そんな者は絶対に逃がすことはなかった。

増えたドラゴニュートを使い、生きたまま捕らえた。
そして交尾相手にして、新たな卵を産み孵した。
強い人間を交尾相手に選ぶと、強い子供が産まれた。
惰弱な人間を相手にした時とは、段違いに強い子が産まれた。
シャーロットは心から喜んだ。

醜く弱い子も可愛いが、醜くとも強い子はもっと可愛い。
シャーロットは更に強い人間を求めた。
強い子供の父親となった人間は殺さず確保しておいた。
その上で、更に強い人間の雄を求めた。
だからドラゴニュートを殺す勇者英雄を集めると言う、本来なら許し難い、サライダ王国城代の失策を黙認した。

シャーロットの強い子供を産みたいと言う欲望は、大きな問題もあった。
急激なドラゴニュートの増加だった。
ドラゴニュートが急増すれば、必要な食糧も急増する。
今はサライダ王国の貢物の方がドラゴニュートの食欲よりも多い。
だが次々と卵を産みドラゴニュートが増えれば、いずれ食糧が足らなくなる。

本当は子供同士が争わないように、産む子供の量を調節すべきだった。
だがそれが出来なかった。
強い子供を産みたいと言う想いが勝ってしまった。
だから今も強い人間を求め、交尾に励んでいる。
毎日のように、違う雄と交尾している。

交尾から産卵まで二カ月かかる。
産卵する卵の数は六〇個。
産卵から孵化まで六カ月かかる。
胎内に多くの卵胞を宿し、受胎した卵胞だけ殻が出来る。
毎日交尾して、毎日産卵する。

異常である。
人間と言う、毎日発情期の生き物を交尾相手に選んだ所為か。
それとも、火竜と言う種が滅びかけている影響か。
発情期も、産卵期間も無視している。
だがその為には、多くの栄養が必要になる。
火竜シャーロットの食欲が異常に昂進した。

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