大国王女の謀略で婚約破棄され 追放になった小国王子は、 ほのぼのとした日常を望む最強魔法使いでした。
第150話尻の下
「ルイ様には王配になって頂きます」
「いや、しかし」
「表に出て頂く必要はありません。今まで通り、ダイと好きに旅してくださればいいのです」
「それは有り難いが、ガビは幾つもの国を管理するのが大変じゃないか」
「優秀な家臣が居ますから、それぞれに宰相を派遣します」
「そう言ってくれると安心だけれど、でもなぁ」
「ルイ様、また同じ言い争いを繰り返されるお心算ですか」
「いや、そんな事はしないよ。ガビに負担ばかり掛けるのが、心苦しいだけだ」
「では私の言いう通りにして下さい。それが少しでも私の負担を減らすことになります」
「分かったよ。ガビの言う通りにするけれど、本当に表に出ずに、旅していいんだね」
「はい、旅してくださって大丈夫です。ただ」
「ただ、何だい」
「毎日屋敷に帰ってきてください」
「いや、それは無理だよ。いくらクリューサーオールとペーガソスでも、毎日毎日旅先から往復するのは難しい」
「ルイ様、私にまで嘘をつくお心算ですか」
「いや、ガビに嘘をついたりしないよ」
「今嘘を口にされているではありませんか」
「本当に嘘をついている心算はないのだ。もし嘘になっているのなら、騙す心算のない勘違いだから、教えて欲しい」
「ルイ様は転移魔法を使えるようになられたではありませんか」
「いや、あれは軽々しく使っていい魔法じゃない。使える事は秘密にしないといけない」
「私にまで秘密にしなければいけないのですか」
「いや、そんなことはない。ガビに秘密にしないといけない事などないよ」
「だったら、私の所に毎夜通ってください。それとも私の事が嫌いになられたのですか」
「いや、ガビを嫌いになったりしないよ。でもなぁ、他の者に知られると問題だし、何よりガビの安全の為には、ガビの住む宮殿や屋敷には、転移を防ぐ魔法を施したいし」
「では一旦宮殿や屋敷の外に転移して、そこから宮殿や屋敷に入って下さればいいではありませんか」
「いや、まあ、そう言われたら、そうなのだけど」
「そんなに嫌がられるとは、やっぱり私の事が嫌いになったのですね」
「いや、けっしてそんな心算ではないのだよ。ガビの事はこの世で一番愛しているよ」
「だったら、そんなに嫌がることないじゃないですか」
「いあや、だから、本当に嫌がっていないよ。うん、そうだね、ガビの言う通りだね。本当に愛しているのなら、毎日会いに来るべきだね。分かったよ。毎日ガビの所に戻るよ」
「本当ですか。有り難うございます。うれしいですルイ様」
「いや、いや、当然の事だよ。今まで気が付かなくてごめんね」
「いえ、いいのです、ルイ様」
ガブリエラはさりげなくルイを寝室に誘うのだった。
「いや、しかし」
「表に出て頂く必要はありません。今まで通り、ダイと好きに旅してくださればいいのです」
「それは有り難いが、ガビは幾つもの国を管理するのが大変じゃないか」
「優秀な家臣が居ますから、それぞれに宰相を派遣します」
「そう言ってくれると安心だけれど、でもなぁ」
「ルイ様、また同じ言い争いを繰り返されるお心算ですか」
「いや、そんな事はしないよ。ガビに負担ばかり掛けるのが、心苦しいだけだ」
「では私の言いう通りにして下さい。それが少しでも私の負担を減らすことになります」
「分かったよ。ガビの言う通りにするけれど、本当に表に出ずに、旅していいんだね」
「はい、旅してくださって大丈夫です。ただ」
「ただ、何だい」
「毎日屋敷に帰ってきてください」
「いや、それは無理だよ。いくらクリューサーオールとペーガソスでも、毎日毎日旅先から往復するのは難しい」
「ルイ様、私にまで嘘をつくお心算ですか」
「いや、ガビに嘘をついたりしないよ」
「今嘘を口にされているではありませんか」
「本当に嘘をついている心算はないのだ。もし嘘になっているのなら、騙す心算のない勘違いだから、教えて欲しい」
「ルイ様は転移魔法を使えるようになられたではありませんか」
「いや、あれは軽々しく使っていい魔法じゃない。使える事は秘密にしないといけない」
「私にまで秘密にしなければいけないのですか」
「いや、そんなことはない。ガビに秘密にしないといけない事などないよ」
「だったら、私の所に毎夜通ってください。それとも私の事が嫌いになられたのですか」
「いや、ガビを嫌いになったりしないよ。でもなぁ、他の者に知られると問題だし、何よりガビの安全の為には、ガビの住む宮殿や屋敷には、転移を防ぐ魔法を施したいし」
「では一旦宮殿や屋敷の外に転移して、そこから宮殿や屋敷に入って下さればいいではありませんか」
「いや、まあ、そう言われたら、そうなのだけど」
「そんなに嫌がられるとは、やっぱり私の事が嫌いになったのですね」
「いや、けっしてそんな心算ではないのだよ。ガビの事はこの世で一番愛しているよ」
「だったら、そんなに嫌がることないじゃないですか」
「いあや、だから、本当に嫌がっていないよ。うん、そうだね、ガビの言う通りだね。本当に愛しているのなら、毎日会いに来るべきだね。分かったよ。毎日ガビの所に戻るよ」
「本当ですか。有り難うございます。うれしいですルイ様」
「いや、いや、当然の事だよ。今まで気が付かなくてごめんね」
「いえ、いいのです、ルイ様」
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