「異世界動画で億万長者・ドローンの御蔭で助かっています」(神隠しで異世界に迷い込んだ人間不信の僕は、又従姉の助けを受けて異世界で生き残ろうと必死です)
第71話謎
「ヤン、どんな状態だ?」
「カール様、みんな死んでいます、それと使い道の分からない武器のようなものが収められています」
「全部回収して館に戻ってくれ、危険な物が多いから、ドローンから出さずにそのまま運んでくれ」
「受けたまわりましたが、サートウ領の支援に戻らなくて大丈夫なのですか?」
「大丈夫だ、コボルトの軍勢はほぼ壊滅させた、明日からはコボルト料理が続くだろう」
「うへぇ~、以前なら美味しく食べれたのでしょうが、オークや卵の贅沢(ぜいたく)な食事が続くと食欲がわかないですね」
「心配しなくてもサートウ卿が美味しくしてくださる、臭味がなくなるようにたっぷりの胡椒や唐辛子を使った料理が出るぞ」
「「「「「おおおおおぉ~」」」」」
カール殿の言葉を受けて、K国の手先となったY組の戦闘部隊迎撃に向かったローゼンミュラー家従士隊500兵が大歓声をあげている。彼らにとったら、金と同じ価値のある黒胡椒をたっぷり使った料理は、何物にも代えがたい御馳走なのだろう。
俺にとっては料理の事などより、この異世界に送られてきたY組の戦闘部隊が謎の死を遂げて来ている事の方が大問題だった。日本と異世界を行き来すると死ぬのなら、俺が無事に異世界に来れた理由が分からない。
時期によって生死が変わるとしたら、繰り返し生き物を送る事で安全な日時を探らなければいけないが、動物実験をすれば非難が沸き起こってしまうだろう。無名な時代ならこっそりできたかもしれないが、ここまで全世界的に情報が広まっていると、隠れて動物実験を行うのは不可能だろう。
それと大きな問題となるのは、Y組の戦闘部隊が持ち込んだ武器をどうするかだ。信用しない訳ではないが、ローゼンミュラー家に渡してしまうと俺の命を握られることになる。ドローンのカメラに映っただけだが、Y組の戦闘部隊はK5・9mm拳銃とK2・5・56mmアサルトライフルを持ち込んでいた。
どちらもK国軍の正式採用兵器だが、自分たちの関与が疑われるような物をよく与えたものだ。もしかしたら、俺の件がどうこうと言う前から武器の支援をしていたのかもしれない。K国は竹島だけでなく対馬まで自国領だと言い張っているから、武力で侵略侵攻する際にY組にテロを実行させるつもりだったのかもしれない。
ローゼンミュラー家従士隊が運んで来てくれた武器を確認したが、M2・60mm迫撃砲やK3・分隊支援火器にパンツァーファウスト3やAT4 (携行対戦車弾)まで持ち込んでいた。あいつらはいったい何をしようとしていたのだろう、この異世界を軍事占領する心算だったのだろうか?
ここまでやられたら黙っている訳にもいかないから、持ち込まれた武器とY組の戦闘部隊の顔写真をネットに晒(さら)して、日本人に注意喚起しなければならない。
だが本当にどうしよう、これで諦めてくれればいいが、意地になってドンドン工作員を送り込んできたら、生きて異世界にたどり着く者も出てくるかもしれない。しかし俺自身がこの武器を使えば非難ごうごうとなるだろう、ここは人狼族のような忠誠心溢れる者たちに使わせるしかないだろう。
後は証拠として残らない魔法だ!
俺が魔法を使えるようになれば、日本の戻った後でも自衛力を確保出来るし、異世界で殺し合いになったとしても日本の裁判で有罪にする事はできないだろう。引き籠りので対人恐怖症の俺に人殺しが出来るかどうかは別にして、既にドローンを使って魔道具で人やモンスターを殺す事には慣れてしまっている。実際に手を下すのではなく、ドローンとパソコンの画面を通して攻撃する事は、ゲームと同じ感覚で出来てしまった。
自分の倫理観が崩壊してしまった事に恐怖を感じる事も少しはあるが、ほとんどゲーム感覚になってしまっている。これで魔道具では無く実際に魔法が使えるようになったら、俺は日本に帰って普通の生活に戻れるのだろうか?
「カール様、みんな死んでいます、それと使い道の分からない武器のようなものが収められています」
「全部回収して館に戻ってくれ、危険な物が多いから、ドローンから出さずにそのまま運んでくれ」
「受けたまわりましたが、サートウ領の支援に戻らなくて大丈夫なのですか?」
「大丈夫だ、コボルトの軍勢はほぼ壊滅させた、明日からはコボルト料理が続くだろう」
「うへぇ~、以前なら美味しく食べれたのでしょうが、オークや卵の贅沢(ぜいたく)な食事が続くと食欲がわかないですね」
「心配しなくてもサートウ卿が美味しくしてくださる、臭味がなくなるようにたっぷりの胡椒や唐辛子を使った料理が出るぞ」
「「「「「おおおおおぉ~」」」」」
カール殿の言葉を受けて、K国の手先となったY組の戦闘部隊迎撃に向かったローゼンミュラー家従士隊500兵が大歓声をあげている。彼らにとったら、金と同じ価値のある黒胡椒をたっぷり使った料理は、何物にも代えがたい御馳走なのだろう。
俺にとっては料理の事などより、この異世界に送られてきたY組の戦闘部隊が謎の死を遂げて来ている事の方が大問題だった。日本と異世界を行き来すると死ぬのなら、俺が無事に異世界に来れた理由が分からない。
時期によって生死が変わるとしたら、繰り返し生き物を送る事で安全な日時を探らなければいけないが、動物実験をすれば非難が沸き起こってしまうだろう。無名な時代ならこっそりできたかもしれないが、ここまで全世界的に情報が広まっていると、隠れて動物実験を行うのは不可能だろう。
それと大きな問題となるのは、Y組の戦闘部隊が持ち込んだ武器をどうするかだ。信用しない訳ではないが、ローゼンミュラー家に渡してしまうと俺の命を握られることになる。ドローンのカメラに映っただけだが、Y組の戦闘部隊はK5・9mm拳銃とK2・5・56mmアサルトライフルを持ち込んでいた。
どちらもK国軍の正式採用兵器だが、自分たちの関与が疑われるような物をよく与えたものだ。もしかしたら、俺の件がどうこうと言う前から武器の支援をしていたのかもしれない。K国は竹島だけでなく対馬まで自国領だと言い張っているから、武力で侵略侵攻する際にY組にテロを実行させるつもりだったのかもしれない。
ローゼンミュラー家従士隊が運んで来てくれた武器を確認したが、M2・60mm迫撃砲やK3・分隊支援火器にパンツァーファウスト3やAT4 (携行対戦車弾)まで持ち込んでいた。あいつらはいったい何をしようとしていたのだろう、この異世界を軍事占領する心算だったのだろうか?
ここまでやられたら黙っている訳にもいかないから、持ち込まれた武器とY組の戦闘部隊の顔写真をネットに晒(さら)して、日本人に注意喚起しなければならない。
だが本当にどうしよう、これで諦めてくれればいいが、意地になってドンドン工作員を送り込んできたら、生きて異世界にたどり着く者も出てくるかもしれない。しかし俺自身がこの武器を使えば非難ごうごうとなるだろう、ここは人狼族のような忠誠心溢れる者たちに使わせるしかないだろう。
後は証拠として残らない魔法だ!
俺が魔法を使えるようになれば、日本の戻った後でも自衛力を確保出来るし、異世界で殺し合いになったとしても日本の裁判で有罪にする事はできないだろう。引き籠りので対人恐怖症の俺に人殺しが出来るかどうかは別にして、既にドローンを使って魔道具で人やモンスターを殺す事には慣れてしまっている。実際に手を下すのではなく、ドローンとパソコンの画面を通して攻撃する事は、ゲームと同じ感覚で出来てしまった。
自分の倫理観が崩壊してしまった事に恐怖を感じる事も少しはあるが、ほとんどゲーム感覚になってしまっている。これで魔道具では無く実際に魔法が使えるようになったら、俺は日本に帰って普通の生活に戻れるのだろうか?
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