女将軍 井伊直虎
第111話中国地方の攻防22
「はい、公方様の存念を正直にお聞かせください」
「周防国と長門国では、度重なる大内家遺臣の反乱で毛利に忠実な国衆・地侍しか残っていません。彼らを大内に対する不忠の罪で改易にして、2カ国を直元の直轄領にしてはいかがでしょうか」
「毛利に臣従した2カ国の国衆・地侍を追い出して、毛利家に養わせようと言うことですね」
「はい」
「小早川家と吉川家をどうするのですか」
「もちろん潰します」
「こうなると毛利家だけの問題ではありませんね、尼子家も含めた西国全体の問題になります、山名家も含め国ごとの処遇を考えましょう」
「分かりました、では播磨・備前・備中・但馬・美作・因幡・伯耆は今までの処遇でかまいませんね」
「ええ、それで問題はないでしょう」
「出雲国ですが、幕府に好を通じた国衆・地侍は直属の奉公衆として尼子から切り離します。毛利に味方した国衆・地侍は、城地を召し上げて幕府蔵入地とした上で追放します」
「それでいでしょう、特に橋津湊と倉吉は幕府の直轄地にして資金源としなさりませ」
「承りました、次に石見ですが、家督継承で毛利輝元ともめた小笠原家は改易にして、石見銀山・三隅湊は幕府の直轄領として代官と守備兵を置きます」
「そうですね、小笠原家は毛利に面倒を見させましょう、他の国衆・地侍はどうなされますか」
「毛利に味方していた中で、益田藤兼と吉見正頼は残して幕府の直臣としたしましょう、他は城地を召し上げて幕府の直轄領とします」
「2家は城地をそのままにするのですか」
「益田家内で内乱を起こした、周布晴氏と三隅国定を認めるのですか」
「益田家が毛利家に従って出雲の攻め込んだ際に、尼子勝久に味方して内乱を起こしたのです、少しは勝久殿の顔を立てなければなりません」
「出雲国内では勝久の力を削いで、石見国内では毛利に味方した国衆の力を削いで勝久の顔を立てるのですね」
「はい、益田家はそれだけですか」
「親子兄弟で益田家と吉見家に分かれて家名を残そうとした、喜島宗勝と黒谷満善を幕府の直臣として紛争の緩衝地帯としたしましょう」
「そうですね、幕府直轄地の代官を任せましょう」
「それと大谷家と斉藤家が、益田家に叛意を抱いていると聞き及んでおります。密かに使者を送って、いつでも内応させられるようにしておきます」
「そうしてください、吉見家はどうされますか」
「吉見正頼の嫡男・吉見広頼の母親は大内義隆の娘でしたね」
「はい、そこが狙い目ですね」
「正室が毛利隆元の娘なのもいいですね、子供が生まれたら毛利家を継がせることも可能です」
「そうですね、でもまずは広頼か弟の広正に大内を名乗らせましょう」
「毛利家への牽制と兄弟間での権力争いですか」
「大内を名乗ったら、自然と毛利家への反感は生まれてくるものです」
「そうかもしれませんね」
「周防国と長門国では、度重なる大内家遺臣の反乱で毛利に忠実な国衆・地侍しか残っていません。彼らを大内に対する不忠の罪で改易にして、2カ国を直元の直轄領にしてはいかがでしょうか」
「毛利に臣従した2カ国の国衆・地侍を追い出して、毛利家に養わせようと言うことですね」
「はい」
「小早川家と吉川家をどうするのですか」
「もちろん潰します」
「こうなると毛利家だけの問題ではありませんね、尼子家も含めた西国全体の問題になります、山名家も含め国ごとの処遇を考えましょう」
「分かりました、では播磨・備前・備中・但馬・美作・因幡・伯耆は今までの処遇でかまいませんね」
「ええ、それで問題はないでしょう」
「出雲国ですが、幕府に好を通じた国衆・地侍は直属の奉公衆として尼子から切り離します。毛利に味方した国衆・地侍は、城地を召し上げて幕府蔵入地とした上で追放します」
「それでいでしょう、特に橋津湊と倉吉は幕府の直轄地にして資金源としなさりませ」
「承りました、次に石見ですが、家督継承で毛利輝元ともめた小笠原家は改易にして、石見銀山・三隅湊は幕府の直轄領として代官と守備兵を置きます」
「そうですね、小笠原家は毛利に面倒を見させましょう、他の国衆・地侍はどうなされますか」
「毛利に味方していた中で、益田藤兼と吉見正頼は残して幕府の直臣としたしましょう、他は城地を召し上げて幕府の直轄領とします」
「2家は城地をそのままにするのですか」
「益田家内で内乱を起こした、周布晴氏と三隅国定を認めるのですか」
「益田家が毛利家に従って出雲の攻め込んだ際に、尼子勝久に味方して内乱を起こしたのです、少しは勝久殿の顔を立てなければなりません」
「出雲国内では勝久の力を削いで、石見国内では毛利に味方した国衆の力を削いで勝久の顔を立てるのですね」
「はい、益田家はそれだけですか」
「親子兄弟で益田家と吉見家に分かれて家名を残そうとした、喜島宗勝と黒谷満善を幕府の直臣として紛争の緩衝地帯としたしましょう」
「そうですね、幕府直轄地の代官を任せましょう」
「それと大谷家と斉藤家が、益田家に叛意を抱いていると聞き及んでおります。密かに使者を送って、いつでも内応させられるようにしておきます」
「そうしてください、吉見家はどうされますか」
「吉見正頼の嫡男・吉見広頼の母親は大内義隆の娘でしたね」
「はい、そこが狙い目ですね」
「正室が毛利隆元の娘なのもいいですね、子供が生まれたら毛利家を継がせることも可能です」
「そうですね、でもまずは広頼か弟の広正に大内を名乗らせましょう」
「毛利家への牽制と兄弟間での権力争いですか」
「大内を名乗ったら、自然と毛利家への反感は生まれてくるものです」
「そうかもしれませんね」
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