初老おっさんの異世界漫遊記・どうせ食べるなら美味しいものが喰いたいんだ!
第206話再侵攻
「オードリーよ、我はミノルのデュオであるユグドラシルだ」
ついにセイが表に現れた!
原初の世界樹が人間の正体を現すなど、普通あるのだろうか?
開拓村や見習村に分身体がいるけど、正体は明かしていない。
「あの、ユグドラシルのセイ様ですか?」
原初の存在など、この世界の人間には原初の人間しか知られていないだろう。世界樹は分身体以外セイしか存在しないから、この世界では誰1人知らないだろう。何て説明すればいいのだろうか?
「そうだ、我とミノルは命や魔力を共有する関係であり、事実上の不老不死でもある。この事を理解しておいてもらわないと、ミノルと一緒に暮らすのが辛くなる」
そう言う事か!
確かにオードリーが年々齢を重ねていくのに、俺はこの姿のままなんだ。それは女性にとって、とても辛いことかもしれない。その事を後で知るよりは、今説明されていた方が、まだショックが少ないのかな?
「それは、本当の事なのですか?!」
「本当の事だ、オードリーが知る聖獣の白虎が、我に対する態度を見れば、我の力は想像できるであろう」
そうだな、小さい姿で現れたセイだが、さっきからセイの逆鱗に触れていた白虎が、ガタガタと震えている。聖獣ともあろう者が、尻尾(しっぽ)を巻いて小便まで垂れ流しにしている。
セイの計算かもしれないけれど、明らかな殺意を白虎にだけ向けている。これを見れば、オードリーにもセイと白虎の力量差が一目瞭然だろう。
「はい・・・・・伝説の聖獣様がこのようなお姿になられるなど、信じられない事が立て続けに起こって、何が何だか分からなくなっています」
「まああまり深く考えなくていい、ただミノルが尋常な人間ではなく、共に年を取る事ができないと言う事を理解すればいい」
「はい、分かりました。例えが正しいか分かりませんが、ハイエルフ族の方と結ばれて、ハーフハイエルフの子供を授かるのと同じ。そう考えていいのでしょうか?」
「ハイエルフ族など、ミノルと我の実力からすれば、赤子のようなものだ。だが共に年を重ねられない事と、授かった子供が人間では考えられない能力を秘めている事は、理解する上で例えにはなる」
「そうですか、でもそれならある程度は覚悟しておりました」
「そうか、ならばその実力がどれほどのものか、自分の眼で確かめるがよい」
「おいおいおい、セイは俺に何をさせる心算だ?」
「辺境伯が懲りずに軍勢を送って来たようだから、また追い返してやればいい」
セイの言葉を聞いて、ようやく俺は辺境伯軍が迫っている事に気がついた。
「すまん、辺境伯の報復を考えてもいなかった」
「まあミノルの基準ではいろいろ大変だろうから、それくらいの油断は仕方ない。だが領界線に冒険者村を築くなら、辺境伯とゾッティ伯爵には気をつけておかねばな」
「ああそうだな、これからは油断しないようにするよ」
「さて、今回は家族全員で撃退するぞ」
家族か、気を使ってくれてありがとう、セイ。
ついにセイが表に現れた!
原初の世界樹が人間の正体を現すなど、普通あるのだろうか?
開拓村や見習村に分身体がいるけど、正体は明かしていない。
「あの、ユグドラシルのセイ様ですか?」
原初の存在など、この世界の人間には原初の人間しか知られていないだろう。世界樹は分身体以外セイしか存在しないから、この世界では誰1人知らないだろう。何て説明すればいいのだろうか?
「そうだ、我とミノルは命や魔力を共有する関係であり、事実上の不老不死でもある。この事を理解しておいてもらわないと、ミノルと一緒に暮らすのが辛くなる」
そう言う事か!
確かにオードリーが年々齢を重ねていくのに、俺はこの姿のままなんだ。それは女性にとって、とても辛いことかもしれない。その事を後で知るよりは、今説明されていた方が、まだショックが少ないのかな?
「それは、本当の事なのですか?!」
「本当の事だ、オードリーが知る聖獣の白虎が、我に対する態度を見れば、我の力は想像できるであろう」
そうだな、小さい姿で現れたセイだが、さっきからセイの逆鱗に触れていた白虎が、ガタガタと震えている。聖獣ともあろう者が、尻尾(しっぽ)を巻いて小便まで垂れ流しにしている。
セイの計算かもしれないけれど、明らかな殺意を白虎にだけ向けている。これを見れば、オードリーにもセイと白虎の力量差が一目瞭然だろう。
「はい・・・・・伝説の聖獣様がこのようなお姿になられるなど、信じられない事が立て続けに起こって、何が何だか分からなくなっています」
「まああまり深く考えなくていい、ただミノルが尋常な人間ではなく、共に年を取る事ができないと言う事を理解すればいい」
「はい、分かりました。例えが正しいか分かりませんが、ハイエルフ族の方と結ばれて、ハーフハイエルフの子供を授かるのと同じ。そう考えていいのでしょうか?」
「ハイエルフ族など、ミノルと我の実力からすれば、赤子のようなものだ。だが共に年を重ねられない事と、授かった子供が人間では考えられない能力を秘めている事は、理解する上で例えにはなる」
「そうですか、でもそれならある程度は覚悟しておりました」
「そうか、ならばその実力がどれほどのものか、自分の眼で確かめるがよい」
「おいおいおい、セイは俺に何をさせる心算だ?」
「辺境伯が懲りずに軍勢を送って来たようだから、また追い返してやればいい」
セイの言葉を聞いて、ようやく俺は辺境伯軍が迫っている事に気がついた。
「すまん、辺境伯の報復を考えてもいなかった」
「まあミノルの基準ではいろいろ大変だろうから、それくらいの油断は仕方ない。だが領界線に冒険者村を築くなら、辺境伯とゾッティ伯爵には気をつけておかねばな」
「ああそうだな、これからは油断しないようにするよ」
「さて、今回は家族全員で撃退するぞ」
家族か、気を使ってくれてありがとう、セイ。
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