初老おっさんの異世界漫遊記・どうせ食べるなら美味しいものが喰いたいんだ!
第193話憩い
ビラン近郊秘密キャンプ
「美味しみゃ、もっと焼いて欲しいみゃ」
「そうかそうか、いくらでも焼いてやるからな」
「主、俺にももっとジャイアント・ホワイトホエールのタンステーキを焼いてくれ」
「すぐに焼き上がるから、それまでは作り置きのもつ鍋でも食べていてくれ」
「ちぇ! しかたないな」
「おいミノル、余の分はどうなっているのだ?!」
「白虎が焼いている分を全部食べていいよ」
「おい白虎! さっさと焼くのだ!」
「はい! 少々お待ちください! ですがよろしいのですか? エビフライを食べるのではなかったのですか?」
「エビフライも食べるが、ジャイアント・ホワイトホエールのタンステーキも食べたくなったのだ。いや、赤身肉のステーキともつ焼きも作るのだ、いいな!」
「はい! 今しばらくお待ちください!」
普段は俺に悪態をついてセイに怒られる白虎だが、リュウに睨(にら)まれたら逆らえないようだ。
白虎はああ見えて人をよく見るから、俺やセイが優しいのを知っていて、なれなれしい態度をとるのだ。だがリュウにそんな態度を取れば、問答無用で殺されてしまうと理解しているのだろう。
でもまあそんな事はどうでもいい!
今日はいろいろあって気持ちが荒れているから、アグネスの食事姿を見て癒(いや)されたいのだ!
「アグネス、ジャイアント・レッドベアーのサーロインーステーキも食べるかい?」
「食べるミャ、のどが渇いたから、テールスープも欲しみゃ」
「そうかそうか、作り置きがあるからすぐ出してあげるよ。熱々がいいかい? それとも冷やしてあげようか?」
「冷やして欲しいみゃ、熱いのは苦手ミャ」
「よしよし、冷却魔法をかけて、冷たくしてあげるからね」
「冷たすぎるのも嫌ミャ、人肌くらいがいいみゃ」
「そっかそっか、ちょうどいい温度にしてあげるからね」
「早く欲しいみゃ」
「・・・・・過保護だな・・・・・」
「うるさいな、これくらいの愉(たの)しみがあってもいいだろ」
「それはかまわんが、白虎が羨(うらや)ましそうに見ておるぞ」
「ついでだから白虎の分も冷ましてやるよ、俺はそれほど意地悪じゃないぞ」
「それは知っているが、それよりこれからどうするのだ?」
「何の事だ?」
「辺境伯との停戦条件だ」
「別に何もしないよ、侵攻軍を撃退したんだから、それで十分だよ」
「戦勝の権利を主張しないのか?」
「別にいらないよそんな物」
「だがゾッティ伯爵からは領地を割譲させたらどうだ」
「領地か、必要かな?」
「いずれはビランの城門を開けてやるのだろ、ミノルを信じてついて来た子供たちや冒険者が、安心して暮らせる土地は必要だぞ」
「そうか、考えてみるよ」
「美味しみゃ、もっと焼いて欲しいみゃ」
「そうかそうか、いくらでも焼いてやるからな」
「主、俺にももっとジャイアント・ホワイトホエールのタンステーキを焼いてくれ」
「すぐに焼き上がるから、それまでは作り置きのもつ鍋でも食べていてくれ」
「ちぇ! しかたないな」
「おいミノル、余の分はどうなっているのだ?!」
「白虎が焼いている分を全部食べていいよ」
「おい白虎! さっさと焼くのだ!」
「はい! 少々お待ちください! ですがよろしいのですか? エビフライを食べるのではなかったのですか?」
「エビフライも食べるが、ジャイアント・ホワイトホエールのタンステーキも食べたくなったのだ。いや、赤身肉のステーキともつ焼きも作るのだ、いいな!」
「はい! 今しばらくお待ちください!」
普段は俺に悪態をついてセイに怒られる白虎だが、リュウに睨(にら)まれたら逆らえないようだ。
白虎はああ見えて人をよく見るから、俺やセイが優しいのを知っていて、なれなれしい態度をとるのだ。だがリュウにそんな態度を取れば、問答無用で殺されてしまうと理解しているのだろう。
でもまあそんな事はどうでもいい!
今日はいろいろあって気持ちが荒れているから、アグネスの食事姿を見て癒(いや)されたいのだ!
「アグネス、ジャイアント・レッドベアーのサーロインーステーキも食べるかい?」
「食べるミャ、のどが渇いたから、テールスープも欲しみゃ」
「そうかそうか、作り置きがあるからすぐ出してあげるよ。熱々がいいかい? それとも冷やしてあげようか?」
「冷やして欲しいみゃ、熱いのは苦手ミャ」
「よしよし、冷却魔法をかけて、冷たくしてあげるからね」
「冷たすぎるのも嫌ミャ、人肌くらいがいいみゃ」
「そっかそっか、ちょうどいい温度にしてあげるからね」
「早く欲しいみゃ」
「・・・・・過保護だな・・・・・」
「うるさいな、これくらいの愉(たの)しみがあってもいいだろ」
「それはかまわんが、白虎が羨(うらや)ましそうに見ておるぞ」
「ついでだから白虎の分も冷ましてやるよ、俺はそれほど意地悪じゃないぞ」
「それは知っているが、それよりこれからどうするのだ?」
「何の事だ?」
「辺境伯との停戦条件だ」
「別に何もしないよ、侵攻軍を撃退したんだから、それで十分だよ」
「戦勝の権利を主張しないのか?」
「別にいらないよそんな物」
「だがゾッティ伯爵からは領地を割譲させたらどうだ」
「領地か、必要かな?」
「いずれはビランの城門を開けてやるのだろ、ミノルを信じてついて来た子供たちや冒険者が、安心して暮らせる土地は必要だぞ」
「そうか、考えてみるよ」
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