初老おっさんの異世界漫遊記・どうせ食べるなら美味しいものが喰いたいんだ!
第182話訓練
ローファン王国:ビラン郊外の森の中
「いいかい、ファングラビットはそれほど強い魔獣ではないけど、それでも急所に攻撃を受けたら死んでしまうから、十分気をつけるんだよ」
「「「「「「はい」」」」」
ウェイターやウェイトレスとして働いてもらうつもりだった子供たちだけど、もう働いてもらう食堂はない。ビランの街に戻る気などないから、他の仕事を覚えてもらうしかない。
さっきの話を聞けば、子供たちの大半は冒険者になりたいようだ。だがらここはセイの提案を受け入れて、冒険者の基礎訓練をしてやることにした。
とは言っても、俺にできることなど限られたもので、腕力に見合った武器と防具を創り出してやることと、魔法で支援してやることくらいだ。
彼らのために創り出した槍は、先端は圧縮強化した鋼玉(こうぎょく)を刃としており、柄の部分は森の木を圧縮強化してある。刃先の切れ味は鋭く、柄の部分は丈夫でしなやかで折れにくいものだ。
問題は鋼玉(こうぎょく)が非常に高価なもので、子供たちの実力や獲物と釣合いが取れず、悪い連中に狙われると言う事だ。
まあそれを考えて強力な防御魔法をかけている。子供たちが油断しないように嘘をついているが、実際にはファングラットどころか、ジャイアント・レッドベアーの攻撃も全く受け付けない防御魔法を展開している。
子供たちは必死で弱小魔獣と戦っているが、ドワーフ族などの酒好き冒険者は、俺から焼酎を買うための資金稼ぎに、キャンプ地を出て狩りに勤しんでいる。
アグネスたちと出会わないように、リュウと白虎にはナーポリの秘密キャンプ地に向かってもらった。リュウと白虎には、俺が作った料理の数々を、それこそ1カ月分渡したので、何かあっても大丈夫だと思う。
だがまあなんだ、俺がアグネスに会えない事に耐えられないだろうから、1日1回はリュウに移動を頼む事になるだろう。
「やった! やりましたミノル様!」
「よし、次も同じように、連携に注意して戦うんだぞ。それに気をつけて武器を使わないと、味方を傷つけてしまう事もあれば、自分がケガする事もあるからな」
「はい、気をつけます!」
ディルクは子供たちのリーダーだけあって、上手く他の子に指示を与え、ファングラット的確に追い込んでいる。多勢に無勢と言う事もあるが、槍で壁を作り、ファングラットが逃げられないようにした上で、的確に急所に攻撃をかけている。
(そろそろ暴動が起こりそうだな)
(ビランの街を見ていたのか、セイ)
(ミノルも見ているではないか、俺に隠し事はできんぞ)
(そうか、そうだな、やっぱり気になるんでね)
(さて、これからどうするんだ?)
「いいかい、ファングラビットはそれほど強い魔獣ではないけど、それでも急所に攻撃を受けたら死んでしまうから、十分気をつけるんだよ」
「「「「「「はい」」」」」
ウェイターやウェイトレスとして働いてもらうつもりだった子供たちだけど、もう働いてもらう食堂はない。ビランの街に戻る気などないから、他の仕事を覚えてもらうしかない。
さっきの話を聞けば、子供たちの大半は冒険者になりたいようだ。だがらここはセイの提案を受け入れて、冒険者の基礎訓練をしてやることにした。
とは言っても、俺にできることなど限られたもので、腕力に見合った武器と防具を創り出してやることと、魔法で支援してやることくらいだ。
彼らのために創り出した槍は、先端は圧縮強化した鋼玉(こうぎょく)を刃としており、柄の部分は森の木を圧縮強化してある。刃先の切れ味は鋭く、柄の部分は丈夫でしなやかで折れにくいものだ。
問題は鋼玉(こうぎょく)が非常に高価なもので、子供たちの実力や獲物と釣合いが取れず、悪い連中に狙われると言う事だ。
まあそれを考えて強力な防御魔法をかけている。子供たちが油断しないように嘘をついているが、実際にはファングラットどころか、ジャイアント・レッドベアーの攻撃も全く受け付けない防御魔法を展開している。
子供たちは必死で弱小魔獣と戦っているが、ドワーフ族などの酒好き冒険者は、俺から焼酎を買うための資金稼ぎに、キャンプ地を出て狩りに勤しんでいる。
アグネスたちと出会わないように、リュウと白虎にはナーポリの秘密キャンプ地に向かってもらった。リュウと白虎には、俺が作った料理の数々を、それこそ1カ月分渡したので、何かあっても大丈夫だと思う。
だがまあなんだ、俺がアグネスに会えない事に耐えられないだろうから、1日1回はリュウに移動を頼む事になるだろう。
「やった! やりましたミノル様!」
「よし、次も同じように、連携に注意して戦うんだぞ。それに気をつけて武器を使わないと、味方を傷つけてしまう事もあれば、自分がケガする事もあるからな」
「はい、気をつけます!」
ディルクは子供たちのリーダーだけあって、上手く他の子に指示を与え、ファングラット的確に追い込んでいる。多勢に無勢と言う事もあるが、槍で壁を作り、ファングラットが逃げられないようにした上で、的確に急所に攻撃をかけている。
(そろそろ暴動が起こりそうだな)
(ビランの街を見ていたのか、セイ)
(ミノルも見ているではないか、俺に隠し事はできんぞ)
(そうか、そうだな、やっぱり気になるんでね)
(さて、これからどうするんだ?)
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