話題のラノベや投稿小説を無料で読むならノベルバ

初老おっさんの異世界漫遊記・どうせ食べるなら美味しいものが喰いたいんだ!

克全

第174話新作料理

ビラン近郊秘密キャンプ

「遅いみゃ! ちゃんと食事を作るミャ!」

「そうだぞ主、アグネスが主がいない事を寂しがって、無茶苦茶駄々をこねるから、相手するのが大変なんだよ」

「駄々などこねていないミャ! 寂しくないみゃ!」

「ごめんごめん、どんどん作るから待ってて」

俺がいない事を、アグネスが寂しく思ってくれたのなら嬉しい!

暫らくは拠点をビラン移するつもりで、アグネスと白虎にも移動してもらった。オードリーとの関係をもっと深くする為には、一緒にいる時間を長くする事が大切だ。だから朝晩をオードリーと一緒に過ごすようにして、日中はアグネスと過ごすことにしたのだ。

そのお陰もあって夜明けのコーヒーだけじゃなく、貴重な食材をたっぷり使った豪華な朝食をオードリーと共に食べ、面接した子達の早朝の仕事ぶりを確認し、アグネスと白虎が待つ場所に来たのだが。

「余の分はセイが作ってくれるのか?」

「頼むよセイ」

「任せておけ、何が食べたいのだリュウ」

「うむ、ここに来たらジャイアント・レッドベアーが食べたくなったが、ジャイアント・レッドベアーのモモ肉を、ジャイアント・ホワイトホエールの脂で揚げたら美味しいのか?」

「ああ、それは美味いと思うぞ」

「それ食べたいミャ! 作って欲しいみゃ!」

「俺も食べたいぞ、作ってくれ主!」

「それは作り置きがないから、出来あがるまで待ってもらわないといけないけど、アグネスは待てるかい?」

「待つミャ、待つから作って欲しいみゃ!」

「俺も待つから作ってくれ」

「余は先に何か食べたいぞ、揚げ終わるまで他の物を食べさせろ」

「分かったよ、セイ、ジャイアント・ホワイトホエールのモツ鍋を出してやってくれ。それで代価はないんだ?」

「安くて絶滅の心配のない魔獣やモンスターが欲しいと言っていたから、魔イワシを狩って来たやった。これでどうだ?!」

「ほう! こんな魚がいるのか?」

「あそうだ、それこそ次々と湧くように繁殖して増えるぞ」

リサーチ魔法で調べてみると、海生のブランクトンを食べる小型の魚なのだが、魔素の濃い場所では魔物化する事があるので、魔の字があてられてるそうだ。傷み易いと言う欠点はあるものの、沿岸で10億匹程度の群れを成しているので、漁師の獲物として重宝されているそうだ。

「これはありがたいな、食堂の目玉料理にしよう」

「こんなものでよければ、毎日幾らでも狩ってやるぞ」

「いや、もう魔イワシはこれで十分だよ、午後からは他の物を狩ってくれ」

「まだ狩らす心算か? 今日の分はこれで十分であろうが!」

「簡単に狩れるんだからいいじゃないか、数や量はもっと少なくてもいいから、安くて絶滅の心配のない魔獣やモンスター俺に教える心算で、適当に狩ってくれよ」

「身勝手な奴だ、だが今日は余の注文を聞いてくれたから、特別に2度目の狩りに行ってやろう」

「頼むよ」

リュウと会話をしながら、両手と魔法を駆使して、ジャイアント・レッドベアーのジャイアント・ホワイトホエール脂揚げを作る。薄めの衣をつけて唐揚にした料理と、パン粉をつけてカツのように揚げた料理、更には天婦羅のように揚げた料理まで次々と作る。

今食べる料理を作るのは当然だが、俺がここに来れない時の事も考え、大量の作り置きもしておく。最初に作った料理を試食したが、想像以上に美味しかったので、自分の分も作っておきたかったのだ。

「もう冷めてるミャ、我慢できないみゃ!」

「火傷しないようにね」

「分かってるミャ、フーフーして食べるみゃ、だから出すミャ!」

「ははい、どうぞ」

「いただきますミャ」

「主、俺にも出してくれ」

「いいけど、白虎は猫舌だろう?」

「風魔法で冷ますから大丈夫だ」

「分かったよ、どうぞ」

「ヤッホー、いただきます!」

「セイ、余の分も出来ているだろ、出してくれ」

「駄目だ、リュウの分は大きな塊だから、揚げ上がるまで時間がかかるし、美味しくする為のむらし時間も長くかかるんだ」

「うぬぅぅぅぅ、じゃあ、ジャイアント・レッドベアーの作り置き料理をもっと出してくれ!」

「そんなに食べたら、ジャイアント・レッドベアーのジャイアント・ホワイトホエール脂揚げが出来る前にお腹一杯になるんじゃないのか?」

「大丈夫だ、まだまだ食べれる。今で腹三分目だから、あと2倍以上食べれる」

「本当にリュウは大喰らいだな、まあそれでこそリュウとも言えるんだが」

「余はそれほど大喰らいではない! 今まで生きて来て、必要以上の生物を捕食した覚えはない。だが、これほど美味しい料理を食べたのは初めてなのだ、だから今まで他の原初より小食だった分、今から多目に食べてもいいのだ」

「支離滅裂な理屈だな、他の原初より少食だと言う話は初めて聞いたし、だからと言って沢山喰うと言う理屈も分からん」

「え~い、そんな事はセイにはどうでもいい事だろう。それよりも、まだ揚げ終わらんのか? 最初に揚げた分は、もうむらし終わっているのではないか?!」

「ふむ、まあそうだな、そろそろよかろう」

「だったら早く喰わせろ!」

「分かった分かった、ほれ」

「ああセイ、調味料も出してやってくれ」

「リュウ、何をかける?」

「タルタルソースだ! それにマヨネーズと芥子に醤油とウスターソースも欲しい。あ、とんかつソースも忘れるなよ」

「全部だろ!」

「初老おっさんの異世界漫遊記・どうせ食べるなら美味しいものが喰いたいんだ!」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く