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初老おっさんの異世界漫遊記・どうせ食べるなら美味しいものが喰いたいんだ!

克全

第169話魔虫料理2

ナーポリ近郊の秘密キャンプ地近くの森

大失敗を犯してしまった!

ジャイアント・ホワイトホエールの脂を使って料理をした事で、高レベル旨味を付与した料理を開発してしまったのだ。こうなると、高レベル素材を組み合わせた料理以外は、レベル旨味が低すぎて美味しいと思えなくなる。

リュウはもちろんだが、アグネスも白虎もジャイアント・ホワイトホエール脂を使った料理か、ジャイアント・ホワイトホエール自体以外は食べなくなるだろう。これでは新しい料理を考える楽しみが無くなってしまう。

仕方がない、自分の食べる分だけでも、新しい料理を創意工夫して愉しもう。

アグネスと白虎はもう満腹のようだが、リュウはまだまだ食べ足らないようだ。

「セイ、リュウの食べる分を作ってやってくれ」

「承知した、白虎、お前も手伝うんだぞ!」

「はい」

リュウの事は2人に任せて、俺は豆系味に分類されたセミの幼虫のような魔虫を、リサーチ魔法の指示通り素揚げにした。出来あがった物を試食してみると、本当にナッツと同じ味がして美味しい!

厳格な試作だから、最初に日本のサラダ油で揚げてみたが、実際に作り置きするのはアグネスや白虎に食べさせてあげるものだから、ジャイアント・ホワイトホエール脂で大量に揚げる事になる。

もう一つの試作は、リサーチ魔法の指示通り一手間加えて燻製にして見る。するとピーナッツ・カシューナッツ・クルミを燻製にしたような、得も言われぬ美味しいおつまみに変化している!

だがこれも、高レベル素材を一緒に使わないと、アグネスたちには美味しいと思ってもらえない。だから燻製するにしても、一度ジャイアント・ホワイトホエール脂で素揚げしてから燻製するか、燻製してから素揚げするかにする。

次に甘味・クリーミー系味に分類された、蜂の子やカマキリの幼虫に似た魔虫、さらにはカブトムシの幼虫のような魔虫を、リサーチ魔法の指示通り、乾煎りしたり塩茹でしてみた。白子のような食感でほんのり甘く、至高の美味しさだ!

だがこれも、高レベル素材を加えないとアグネスたちには満足してもらえない。高レベル素材の付け合わせにしただけでは、余りのレベル差に無意識に食べなくなってしまう。

乾煎りした後で二度揚げして見たり、塩茹でした後で唐揚げしてみたりしたが、それくらいなら最初からジャイアント・ホワイトホエール脂で揚げればいい。それで結局天婦羅にしてみたり、フライにして見たりした。

最後に独特な味系の魔虫を試作してみたのだが、地球で言うラフランスや葡萄のキャンベル、更にはドリアンやマンゴスチンのような強烈な風味を持つ魔虫がいた。だからそれぞれに、勝手に香りにちなんだあだ名をつけた。

ラフランス魔虫
キャンベラ魔虫
ドリアン魔虫
マンゴスチン魔虫
サクラ魔虫
クワノミ魔虫

俺が食べるのなら、先の魔虫と同じように乾煎りでも塩茹ででも美味しく食べれる。だが、アグネスたちに食べてもらうには、ジャイアント・ホワイトホエール脂で素揚げしたり、天婦羅やフライと言ったワンパターンになる。

アグネスたちそれでも十分満足してくれるのだろうが、それでは俺の自尊心が達成できない。そこで色々考えてみたのだが、強烈な風味が特徴だと言う事を重視し、料理の風味付けに使ったり、調味料の風味付けに使ってみることにした。

各魔虫を、味噌・醤油・酢・チリソース・酒などのあらゆる調味料に漬けてみて、その風味が上手く調味料に親和するか試してみた。

同時に各魔虫をミンチ状にして、天婦羅の衣やフライ粉に混ぜ込んでみたら、独特の風味が加わって格段に美味しくなった!

特に臭味取に苦労していたダイオウイカに、各魔虫をミンチにして塗し漬け込んでみた。これで美味しくなってくれれば最高だし、独特の臭みが取れて普通の烏賊として食べれるようになるだけでも、大成功なのだ!

次に考えたのハンバーグへの練り込みだった。

今1番高レベルな食材は、何といってジャイアント・ホワイトホエールだが、脂を活用するだけではなく、赤身肉も活用したい。

ハンバーグに加える材料には、風味を加えるために、にんにく・ナツメグ・胡椒などは当たり前だし、タマネギなどの野菜を加えることも多い。それに色々な風味を持った魔虫を加えるのだが、当然そこには好き嫌いがあるだろう。

大量に作り置きする前に、アグネスたちがどの魔虫風味が好きなのか確認する必要がある。

それにただ混ぜ込んでも駄目で、赤身肉に対してそれくらいの分量を加えるかで、美味しく感じるか臭く感じるかの分かれ目がある。その辺を細かく試作しなければ、本当に美味しい料理はは作れないし、食べてくれる人の好みも理解出来ない。

更に美味しい料理を目指すなら、1種の魔虫を混ぜ込むだけではなく、数種類の魔虫を組み合わせる事で、劇的、飛躍的に美味しくなる可能性もあるのだ。しかもそれに、何十もの食材をどれくらいの割合で混ぜるかでも、美味しさと不味さの境界線があるのだ。

時間のある限り自分で試作試食するが、この辺はセイに頼んで各地の分身体にも手分けしてやってもらおう。当然だが、リュウと白虎にもやらせる!

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