初老おっさんの異世界漫遊記・どうせ食べるなら美味しいものが喰いたいんだ!
第161話オオダコ料理
ナーポリ近郊の秘密キャンプ地
「ジャイアント・ホワイトホエールのカツが食べたいミャ」
「主~、俺はタンをステーキにした物が喰いたい」
「毎日毎日ジャイアント・ホワイトホエールばかり喰ってよく飽きないな?」
「毎日食べても美味しいミャ、ジャイアント・ホワイトホエールを1度食べたら、もう他の肉は食べられないみゃ」
「そうだぜ、主、こんな美味しい肉は他にない。それに主が、毎食違う料理にして食べさせてくれるから、飽きようがない」
「そんなものかね? 俺もジャイアント・ホワイトホエールを美味しいと思うが、魚介類も食べたくなるんだがな」
「メインディッシュの1つに魚介類が入ってもいいみゃ、でもダブルメインディッシュのもう1つは、ジャイアント・ホワイトホエールでなきゃ嫌だミャ」
「そうだよ主、ジャイアント・ホワイトホエールともう1皿が、俺達の食べるべき料理だよ」
「分かった分かった、タンをステーキにするなら、カツは赤身でいいな?」
「それで好いみゃ、でも前菜にベーコンをつけて欲しいみゃ」
「そうだな、前菜にベーコンも食べたいな」
「ふむ、だが白虎、喰ってばかりではなく、俺が作るオオダコ料理は覚えておけよ」
「え~、食べることに集中させてくれよ」
「白虎!」
「ゴメンナサイ、ごめんなさい、御免なさい!」
セイと白虎の掛け合いは毎度の事だから、特に気にするような事ではないのだが、このような時間が愛おしく思える。俺だってジャイアント・ホワイトホエールの美味しさは理解しているし、毎食ジャイアント・ホワイトホエール料理でも大丈夫だ。いや、大丈夫と言うより、美味しくてそればかり食べていたい気がしない訳では無い。
だがそんな事をすれば、栄養が偏ってしまい、身体に悪影響が出てしまう。確かに陸上の魔獣やモンスターと違い、海棲の魔獣やモンスターは健康栄養価がいい。だがそれでも、元が人間である俺と、アグネスや白虎では、消化吸収系の作りが違い過ぎるのだ。
それにだ、舌先だけの美味しさ以上に、心に沁み込んだ思い出と言う味わいは、人間の心に栄養として行き渡るのだ。これが無くなってしまうと、人間のとって本当に大切なモノを失ってしまうと思うのだ。
そんな夏の想い出料理の1つに、ハレの祭りの日に出た鱧の照り焼き・ちらし寿司・酢海老・酢蛸がある。俺の生まれ育った大阪は、元々は摂津・泉・河内と言う別々の国だった。
これの故郷である河内には海がなく、幼い頃の魚と言えば鯉や鮒が普通で、海の幸はハレの日に出る御馳走だった。
家で出る酢蛸は、明石や泉州の真蛸を茹で酢で〆ただけの料理だが、大好きな大好きな御馳走だった。
だからこの世界で手に入れたオオダコを、単純に茹でて酢で〆た、料理とも言えない料理を1番最初に作った。だがそれだけではあまりに芸が無いので、他の料理も研究することにした。
「オオタコの昆布〆」
オオダコ:1匹
出汁昆布:薄切りにしたタコを全部置ける量
酒 :適量
1:オオダコ茹でてから薄切りにする
2:出汁昆布を酒で湿らせ、薄切りにしたタコを並べる
3:酒で湿らせた出汁昆布をもう1枚用意し、2の上に乗せる
4:冷暗所で好きな時間寝かせて完成
(3~6時間が適当と思われるが、好みがある)
俺はこの料理がいたく気に入った!
酒は飲めないが、酒の肴に最高だろう。昆布はナーポリ漁師ギルドに試作させているが、本格的な物が完成するまでには、どうしても熟成期間が必要だ。1年程度で出荷される昆布が多いが、中には2年3年、5年10年と蔵囲され、旨味を引き出される高級品もある。
昔、新昆布をありがたがるのは不粋と言う言葉があったように。本当に美味しい昆布が完成するには、時間と労力が必要だと、昔の人はちゃんと心得ていたのだ。
昔は、北海道で夏に収穫された新昆布が、和船で運ばれ敦賀に届くのだが、交通事情が悪く時間がかかるため、どうしても雪が降ろうかという晩秋になっていまっていた。だが冬の積雪量が多い北陸では、冬に荷物を運ぶ事は出来ず、敦賀で荷揚げされた昆布は、荷役蔵でそのまま管理され、春になって出荷される事が多かったそうだ。
1冬を蔵で寝かされた昆布は、独特の昆布臭・磯臭さ・ぬめりが抜け、熟成を重ねることでうま味を増すのだ。俺はそれをこの世界でも再現させたい、同時に塩昆布や酢昆布も創り出したいのだ。
今はまだまだ味に深みがなく、荒々しい刺激的な味ではあるが、いつかきっと完成させたい。
それと同時に、刺激的な辛さが好きなリュウには、キムチを創り出してやりたい。今は唐辛子に似た食物を見つけただけだが、いずれは異世界の食材だけでキムチを完成させた。だが今は、取りあえずリュウが満足するクラーケン料理を完成させる!
「オオタコとキュウリのキムチ塩昆布〆」
オオダコ:10kg
キュウリ:100本
塩 :適量
キムチ素:5kg
塩昆布 :500g
胡麻油 :小さじ20杯
1:オオダコを茹でて、食べる相手に合った大きさに切る
2:異世界でキュウリに似た食材を手に入れ、茹でて殺菌する
3:キュウリのヘタは切り落とし、めん棒で叩いて手でちぎる
4:キュウリに塩を振って混ぜ、水分が出てしんなりしたら更に水を搾る
5:タコ・キュウリ・キムチ・塩昆布・胡麻油を一緒にして混ぜる
6:冷暗所で10分ほど置けば完成
「異世界の食材で日本の調味料に近い物を創り出す」
1:異世界の食材で胡麻油に似た油を搾る
2:異世界の食材でキムチの元に近い調味料を創り出す
3:異世界の食材で塩昆布に近い物を創り出す
「ジャイアント・ホワイトホエールのカツが食べたいミャ」
「主~、俺はタンをステーキにした物が喰いたい」
「毎日毎日ジャイアント・ホワイトホエールばかり喰ってよく飽きないな?」
「毎日食べても美味しいミャ、ジャイアント・ホワイトホエールを1度食べたら、もう他の肉は食べられないみゃ」
「そうだぜ、主、こんな美味しい肉は他にない。それに主が、毎食違う料理にして食べさせてくれるから、飽きようがない」
「そんなものかね? 俺もジャイアント・ホワイトホエールを美味しいと思うが、魚介類も食べたくなるんだがな」
「メインディッシュの1つに魚介類が入ってもいいみゃ、でもダブルメインディッシュのもう1つは、ジャイアント・ホワイトホエールでなきゃ嫌だミャ」
「そうだよ主、ジャイアント・ホワイトホエールともう1皿が、俺達の食べるべき料理だよ」
「分かった分かった、タンをステーキにするなら、カツは赤身でいいな?」
「それで好いみゃ、でも前菜にベーコンをつけて欲しいみゃ」
「そうだな、前菜にベーコンも食べたいな」
「ふむ、だが白虎、喰ってばかりではなく、俺が作るオオダコ料理は覚えておけよ」
「え~、食べることに集中させてくれよ」
「白虎!」
「ゴメンナサイ、ごめんなさい、御免なさい!」
セイと白虎の掛け合いは毎度の事だから、特に気にするような事ではないのだが、このような時間が愛おしく思える。俺だってジャイアント・ホワイトホエールの美味しさは理解しているし、毎食ジャイアント・ホワイトホエール料理でも大丈夫だ。いや、大丈夫と言うより、美味しくてそればかり食べていたい気がしない訳では無い。
だがそんな事をすれば、栄養が偏ってしまい、身体に悪影響が出てしまう。確かに陸上の魔獣やモンスターと違い、海棲の魔獣やモンスターは健康栄養価がいい。だがそれでも、元が人間である俺と、アグネスや白虎では、消化吸収系の作りが違い過ぎるのだ。
それにだ、舌先だけの美味しさ以上に、心に沁み込んだ思い出と言う味わいは、人間の心に栄養として行き渡るのだ。これが無くなってしまうと、人間のとって本当に大切なモノを失ってしまうと思うのだ。
そんな夏の想い出料理の1つに、ハレの祭りの日に出た鱧の照り焼き・ちらし寿司・酢海老・酢蛸がある。俺の生まれ育った大阪は、元々は摂津・泉・河内と言う別々の国だった。
これの故郷である河内には海がなく、幼い頃の魚と言えば鯉や鮒が普通で、海の幸はハレの日に出る御馳走だった。
家で出る酢蛸は、明石や泉州の真蛸を茹で酢で〆ただけの料理だが、大好きな大好きな御馳走だった。
だからこの世界で手に入れたオオダコを、単純に茹でて酢で〆た、料理とも言えない料理を1番最初に作った。だがそれだけではあまりに芸が無いので、他の料理も研究することにした。
「オオタコの昆布〆」
オオダコ:1匹
出汁昆布:薄切りにしたタコを全部置ける量
酒 :適量
1:オオダコ茹でてから薄切りにする
2:出汁昆布を酒で湿らせ、薄切りにしたタコを並べる
3:酒で湿らせた出汁昆布をもう1枚用意し、2の上に乗せる
4:冷暗所で好きな時間寝かせて完成
(3~6時間が適当と思われるが、好みがある)
俺はこの料理がいたく気に入った!
酒は飲めないが、酒の肴に最高だろう。昆布はナーポリ漁師ギルドに試作させているが、本格的な物が完成するまでには、どうしても熟成期間が必要だ。1年程度で出荷される昆布が多いが、中には2年3年、5年10年と蔵囲され、旨味を引き出される高級品もある。
昔、新昆布をありがたがるのは不粋と言う言葉があったように。本当に美味しい昆布が完成するには、時間と労力が必要だと、昔の人はちゃんと心得ていたのだ。
昔は、北海道で夏に収穫された新昆布が、和船で運ばれ敦賀に届くのだが、交通事情が悪く時間がかかるため、どうしても雪が降ろうかという晩秋になっていまっていた。だが冬の積雪量が多い北陸では、冬に荷物を運ぶ事は出来ず、敦賀で荷揚げされた昆布は、荷役蔵でそのまま管理され、春になって出荷される事が多かったそうだ。
1冬を蔵で寝かされた昆布は、独特の昆布臭・磯臭さ・ぬめりが抜け、熟成を重ねることでうま味を増すのだ。俺はそれをこの世界でも再現させたい、同時に塩昆布や酢昆布も創り出したいのだ。
今はまだまだ味に深みがなく、荒々しい刺激的な味ではあるが、いつかきっと完成させたい。
それと同時に、刺激的な辛さが好きなリュウには、キムチを創り出してやりたい。今は唐辛子に似た食物を見つけただけだが、いずれは異世界の食材だけでキムチを完成させた。だが今は、取りあえずリュウが満足するクラーケン料理を完成させる!
「オオタコとキュウリのキムチ塩昆布〆」
オオダコ:10kg
キュウリ:100本
塩 :適量
キムチ素:5kg
塩昆布 :500g
胡麻油 :小さじ20杯
1:オオダコを茹でて、食べる相手に合った大きさに切る
2:異世界でキュウリに似た食材を手に入れ、茹でて殺菌する
3:キュウリのヘタは切り落とし、めん棒で叩いて手でちぎる
4:キュウリに塩を振って混ぜ、水分が出てしんなりしたら更に水を搾る
5:タコ・キュウリ・キムチ・塩昆布・胡麻油を一緒にして混ぜる
6:冷暗所で10分ほど置けば完成
「異世界の食材で日本の調味料に近い物を創り出す」
1:異世界の食材で胡麻油に似た油を搾る
2:異世界の食材でキムチの元に近い調味料を創り出す
3:異世界の食材で塩昆布に近い物を創り出す
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