初老おっさんの異世界漫遊記・どうせ食べるなら美味しいものが喰いたいんだ!
第130話レベル認定戦
イータリ国ナーポリ:冒険者ギルド
「すまない、冒険者登録がしたいんだが」
「旅の冒険者さんですか?」
「ああ」
「以前所属されていた冒険者ギルドの証明書はありますか?」
「ああ、これとこれだ」
「え? K級?! そんなレベルの冒険者が存在するなんて!」
「で、どうなんだ?」
「え~と、え~と、主任! この方のランクをどうしましょう?」
「何だ騒がしい? え? Kランクだと? そんな話ある訳がなかろう!」
(随分揉めているな)
(このギルドには、いや、周辺国も含めて高レベルの冒険者がいないのだろうな)
(そのようだな、極端にレベルの高い魔獣やモンスターも存在せず、数を狩るくらいしかレベルを上げる方法がないのだろう)
(俺がリュウに治安がいい街に連れて行けと言ったからね、この世界でも比較的平穏無事な地方なのかも知れないね)
「ミノル殿、失礼だが、我々としてはこの2枚の証明証を鵜呑みにするわけにはいかんのだ」
「構いませんよ、ただ2枚の証明書は返して下さい。その上で改めてレベル認定して下さればいいですよ」
「そうか、それは助かるよ」
「で、どうやってレベル認定して下さるんですか?」
「そうだな、今ギルドにいる冒険者と模擬戦をしてくれればいい」
「じゃあさっそくお願いします」
「ヴィゴール! 旅の冒険者認定に付き合ってくれ」
「おういいぞ!」
「ではミノル殿、認定料金として銀貨2枚を支払ってもらいますが、宜しいか?」
「いいですよ、ただ他国の銀貨になるんですが?」
「銀貨に含まれる銀の含有量を図らせてもらう事になるが、それは構わないな?」
「ええ、当然の事ですから。それで他国の金貨銀貨を両替してもらいたいんですが?」
「手数料が5%必要になるがが、それでも構わないかな?」
「それで大丈夫ですよ」
(何も手数料の必要な両替などせずに、狩った魔獣やモンスターを売ればいいだろう)
(下手に獲物を売って、眼をつけられたくないよ)
(何もジャイアント・レッドベアーやジャイアント・ブラウンボアを売れと言っている訳では無い。まだまだオークが、アイテムボックスに死蔵されておるではないか)
(そうか、そうだな)
「あっとゴメン、レベル認定前だが、旅の途中で狩った魔獣やモンスターを売る事は出来るかな?」
「旅の途中で狩った獲物と言われたが、そのような物は持っておられないようだが? あ! アイテムボックスか魔法袋を持っておられるのか?!」
「ええ、アイテムボックスを持っていますよ」
「ヴィゴール、さっきの話はなしだ、アイテムボックス持ちならわざわざ模擬戦してもらう必要はない」
「おいおいおい、それはないだろう。せっかく小遣い稼ぎになると思ったのに、ぬか喜びさせるなよ」
「俺はやっても構わないよ」
「そうですか、それは助かります」
「お、いいねぇ~、冒険者が金をケチっちゃあいけないよな」
「それでどこで模擬戦をするんです?」
「中庭の練習場で行って頂きます、では、ついて来てください」
「分かりました」
(本気でやるのか?)
(いや、適当に手を抜くさ)
(そうだな、目立たないようにすると、繰り返し繰り返し言っていたからな。ここで派手に暴れたら言動不一致もはなはだしいからな)
俺達はギルドの受付主任の案内で、中庭にあると言う練習場にやって来た。
「へへへへへ、どこからでももかかってきな」
(ちょっと腹が立つな、少し痛めつけてやったらどうだ?)
(セイ、俺は深層心理でそんなこと思ってるの?)
(いや、そんな事はないぞ)
(そうか、でもセイが俺の影響なしでそんな事を言うとは思わなかったよ)
(ふむ、そうだな、確かにおかしいかもしれないな)
(セイ、もしデュオを解消する方法があるのなら、我慢せずに解消して好いんだぞ、段々セイに人間の悪さ汚さが影響してしまったら、それこそ異世界を股にかけた戦いが勃発してしまうんだからな)
(ふむ、気をつけるようにしよう。デュオの解消は無理だが、もしかしたらミノルに我と一緒に眠ってもらう事になるかもしれん)
(だがその時には分身体はどうなるんだ?)
(一緒に眠る事になる)
「おいおいおいおい、臆病風に吹かれたか? かかってこないのなら、こっちから攻撃するぞ?」
(相手したやったらどうだ?)
(そうだな、早く認定してもらおう)
俺は瞬間的に、でも相手にも受付主任にも目で追える程度に手加減して、相対する冒険者の背後をとって、模擬剣を相手の首に押し当てた。
「へえ? なんで?」
「あなたの負けですよ」
「いや、でも、そんな」
「下手に叩くと、手足を折ってしまう事になりますから、無駄な抵抗は止めて下さいよ。小銀貨1枚の手間賃で、そんな怪我したら割に合わないでしょう?」
「あ、ああ、確かにそうだ、認定模擬試験の相手をして骨を折ったりしたら割に合わねえ」
「受付主任さん、これで認定して頂けますか?」
「は、はい! K級は無理ですが、G級でしたら直ぐに認定させていただきます」
「え? け、K級だって?」
「それで結構です、G級の証明書をお願いします」
「すまない、冒険者登録がしたいんだが」
「旅の冒険者さんですか?」
「ああ」
「以前所属されていた冒険者ギルドの証明書はありますか?」
「ああ、これとこれだ」
「え? K級?! そんなレベルの冒険者が存在するなんて!」
「で、どうなんだ?」
「え~と、え~と、主任! この方のランクをどうしましょう?」
「何だ騒がしい? え? Kランクだと? そんな話ある訳がなかろう!」
(随分揉めているな)
(このギルドには、いや、周辺国も含めて高レベルの冒険者がいないのだろうな)
(そのようだな、極端にレベルの高い魔獣やモンスターも存在せず、数を狩るくらいしかレベルを上げる方法がないのだろう)
(俺がリュウに治安がいい街に連れて行けと言ったからね、この世界でも比較的平穏無事な地方なのかも知れないね)
「ミノル殿、失礼だが、我々としてはこの2枚の証明証を鵜呑みにするわけにはいかんのだ」
「構いませんよ、ただ2枚の証明書は返して下さい。その上で改めてレベル認定して下さればいいですよ」
「そうか、それは助かるよ」
「で、どうやってレベル認定して下さるんですか?」
「そうだな、今ギルドにいる冒険者と模擬戦をしてくれればいい」
「じゃあさっそくお願いします」
「ヴィゴール! 旅の冒険者認定に付き合ってくれ」
「おういいぞ!」
「ではミノル殿、認定料金として銀貨2枚を支払ってもらいますが、宜しいか?」
「いいですよ、ただ他国の銀貨になるんですが?」
「銀貨に含まれる銀の含有量を図らせてもらう事になるが、それは構わないな?」
「ええ、当然の事ですから。それで他国の金貨銀貨を両替してもらいたいんですが?」
「手数料が5%必要になるがが、それでも構わないかな?」
「それで大丈夫ですよ」
(何も手数料の必要な両替などせずに、狩った魔獣やモンスターを売ればいいだろう)
(下手に獲物を売って、眼をつけられたくないよ)
(何もジャイアント・レッドベアーやジャイアント・ブラウンボアを売れと言っている訳では無い。まだまだオークが、アイテムボックスに死蔵されておるではないか)
(そうか、そうだな)
「あっとゴメン、レベル認定前だが、旅の途中で狩った魔獣やモンスターを売る事は出来るかな?」
「旅の途中で狩った獲物と言われたが、そのような物は持っておられないようだが? あ! アイテムボックスか魔法袋を持っておられるのか?!」
「ええ、アイテムボックスを持っていますよ」
「ヴィゴール、さっきの話はなしだ、アイテムボックス持ちならわざわざ模擬戦してもらう必要はない」
「おいおいおい、それはないだろう。せっかく小遣い稼ぎになると思ったのに、ぬか喜びさせるなよ」
「俺はやっても構わないよ」
「そうですか、それは助かります」
「お、いいねぇ~、冒険者が金をケチっちゃあいけないよな」
「それでどこで模擬戦をするんです?」
「中庭の練習場で行って頂きます、では、ついて来てください」
「分かりました」
(本気でやるのか?)
(いや、適当に手を抜くさ)
(そうだな、目立たないようにすると、繰り返し繰り返し言っていたからな。ここで派手に暴れたら言動不一致もはなはだしいからな)
俺達はギルドの受付主任の案内で、中庭にあると言う練習場にやって来た。
「へへへへへ、どこからでももかかってきな」
(ちょっと腹が立つな、少し痛めつけてやったらどうだ?)
(セイ、俺は深層心理でそんなこと思ってるの?)
(いや、そんな事はないぞ)
(そうか、でもセイが俺の影響なしでそんな事を言うとは思わなかったよ)
(ふむ、そうだな、確かにおかしいかもしれないな)
(セイ、もしデュオを解消する方法があるのなら、我慢せずに解消して好いんだぞ、段々セイに人間の悪さ汚さが影響してしまったら、それこそ異世界を股にかけた戦いが勃発してしまうんだからな)
(ふむ、気をつけるようにしよう。デュオの解消は無理だが、もしかしたらミノルに我と一緒に眠ってもらう事になるかもしれん)
(だがその時には分身体はどうなるんだ?)
(一緒に眠る事になる)
「おいおいおいおい、臆病風に吹かれたか? かかってこないのなら、こっちから攻撃するぞ?」
(相手したやったらどうだ?)
(そうだな、早く認定してもらおう)
俺は瞬間的に、でも相手にも受付主任にも目で追える程度に手加減して、相対する冒険者の背後をとって、模擬剣を相手の首に押し当てた。
「へえ? なんで?」
「あなたの負けですよ」
「いや、でも、そんな」
「下手に叩くと、手足を折ってしまう事になりますから、無駄な抵抗は止めて下さいよ。小銀貨1枚の手間賃で、そんな怪我したら割に合わないでしょう?」
「あ、ああ、確かにそうだ、認定模擬試験の相手をして骨を折ったりしたら割に合わねえ」
「受付主任さん、これで認定して頂けますか?」
「は、はい! K級は無理ですが、G級でしたら直ぐに認定させていただきます」
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