初老おっさんの異世界漫遊記・どうせ食べるなら美味しいものが喰いたいんだ!
第125話コンバットメイド
「これはこれはヴィルナ殿、ヴィルナ殿が来られるとは思いませんでした」
「ごきげんようギルドマスター、そちらの男性を紹介して下さるかしら」
「こちらにいるのが我がギルドが誇る冒険者・ミノルです。ミノル、この方は領主であられるゾッティ伯爵家のハウスキーパーを務められておられるミセス・ヴィルナ殿だ」
「お初にお目にかかります、ギルドに所属させて頂いていますミノルと申します。以後お見知りおきくださいヴィルナ様」
「ご丁寧な挨拶痛み入りますミノル殿、ギルドマスターが紹介して下さったように、ゾッティ伯爵家のハウスキーパーを務めさせて頂いております。この度は領内の食料流通に協力してくれたと言う事なので、伯爵家の保存食を任されている立場からも、1度お顔を拝見させていただこうと思いまして、ギルドマスターに仲介の労をとって頂きました。こちらにいるのがレディースメイドのソフィア、チェインバーメイドのサンドラ、パーラーメイドのタニアです」
「「「ごきげんよう」」」
「宜しくお願いします」
(なあ、セイ、メイドって言ってるけど、異様に戦闘力高くない?)
(そうだな、ここのギルドの冒険者はレベルが高いようだが、互角とは言えないが中々の戦闘力だな。いや、対人間用の戦闘に特化している可能性があるから、冒険者より強いかもしれんな)
(俺への警戒なのかな)
(大体の想像はついているのだろう)
(まあね、俺が領内の脅威になるほどの冒険者か確かめに来たんだろうね。ハウスキーパーのヴィルナさんが1番の戦闘力が高そうだけど、ハウスキーパーて屋敷内のナンバー2で、女性使用人の最高責任者で女主人の代理人だよね?)
(うむ、我の知識から取り出したか?)
(うん、段々セイの知識を利用する方法が分かってきたんだけど、貴族家の奉公人、特にメイドの知識を読み取ろうとしてるんだけど、なんかごちゃごちゃしていて分かり難いんだよ)
(ふむ、その内我の知識整理の仕方に慣れて、直ぐに理解し活用出来るようになるであろう)
(で、今はセイが説明してくれ)
(仕方ないな、まずはゾッティ伯爵家が武を優先した家風なのであろう。だから芸術や社交と言った事ではなく、戦闘力を優先にした奉公人・メイドを採用しているのであろう)
(で、メイドの序列まで戦闘力重視になったのか)
(まあ、そうとも断言できんがな)
(どう言う事?)
(ビランを領内に持つゾッティ伯爵家なら、奉公人に家令と執事の両方を置いているだろうが、ハウスキーパーは仕える主家の経理を任せられている事が多いのだ)
(それは、伯爵家の公的な財政管理を行っていると言う事? それとも伯爵家の私的な財政管理を任されていると言う事?)
(それは断言できんな、家々によって違うからな)
(でももしヴィルナ殿に信用と能力があれば、ビランを含めたゾッティ伯爵家全体の財務を任されている可能性もあるんだね)
(ああ、当主や女主人に加えて、家令もチェックしているだろうがな)
(なら俺が警戒されて当然だな)
(ああ、ビランを城内と考えて、その税収と支出を家庭内出納と考えれば、それに大きな影響を与えたミノルは要注意人物だな。それにな、ヴィルナ自身が言っていたように、ハウスキーパーには保存食の加工とその管理も職分の内だ)
(なるほどね、最終の籠城戦行う場合、保存食は伯爵家の命運を決める重要な要素だな)
(更にだ、カントリーハウスと呼ばれる城内の応急手当や軽い病気の治療、それに使われる薬の調合までが職分になる)
(凄いね! 尚武の家風のある貴族家なら、完全に武人の役職だね。だとしたら薬の素材として有効なジャイアント・レッドベアーを狩って来る俺は、ゾッティ伯爵家にとって重要人物なのは間違いないな)
(そう言う役職の女が、ミノルの真贋を判定に来たと言う事だ)
(他の3人はそれぞれ違う役職だけど、戦闘力を重視して適当に役職を決めているような事はないだろうね。なんか意味があるのかな?)
(そうだな、レディースメイドのソフィアと言うのは、ミノルの知識で言うと上級侍女と言うところだろうな。女主人の世話が主な仕事ではあるが、宝飾品の管理なども行うから、ミノルが狩って来る魔晶石も購入管理の対象になるだろう。更に言えば、女主人を護る上でも、ミノルの顔を見知っておく方が好いと考えたのかもしれん)
(ゾッティ伯爵家は、俺が敵行動をする場合も想定していると言うのか?)
(ミノル自身がこの前に言っていたではないか、真っ当な貴族家ならば、常に最悪を想定して準備しているだろうと)
(そうだな、俺が敵対する貴族家から送り込まれた刺客と想定し、それに備えた対応を準備しているだろうからな。それではチェインバーメイドが来たのも意味があるのかな?)
(そうだな、寝室や客室など部屋の整備を担当するから、ミノルが変装して紛れ込んだ場合を想定しているのではないか。それとパーラーメイドは給仕と来客の取次ぎなどの接客を専門としているから、これもミノルが変装して紛れ込まないように、姿形を覚えようとしているのかもしれんな)
(気が重いな、だがそれよりも戦闘力だ。どう考えても名乗った肩書よりも、コンバットメイドとか戦闘メイドの役割の方が大きいだろう)
(まあそう言う事だな)
「ミノル殿、このお酒はとても美味しく酒精が高いですが、保存はどれくらい出来るのですか?」
「ごきげんようギルドマスター、そちらの男性を紹介して下さるかしら」
「こちらにいるのが我がギルドが誇る冒険者・ミノルです。ミノル、この方は領主であられるゾッティ伯爵家のハウスキーパーを務められておられるミセス・ヴィルナ殿だ」
「お初にお目にかかります、ギルドに所属させて頂いていますミノルと申します。以後お見知りおきくださいヴィルナ様」
「ご丁寧な挨拶痛み入りますミノル殿、ギルドマスターが紹介して下さったように、ゾッティ伯爵家のハウスキーパーを務めさせて頂いております。この度は領内の食料流通に協力してくれたと言う事なので、伯爵家の保存食を任されている立場からも、1度お顔を拝見させていただこうと思いまして、ギルドマスターに仲介の労をとって頂きました。こちらにいるのがレディースメイドのソフィア、チェインバーメイドのサンドラ、パーラーメイドのタニアです」
「「「ごきげんよう」」」
「宜しくお願いします」
(なあ、セイ、メイドって言ってるけど、異様に戦闘力高くない?)
(そうだな、ここのギルドの冒険者はレベルが高いようだが、互角とは言えないが中々の戦闘力だな。いや、対人間用の戦闘に特化している可能性があるから、冒険者より強いかもしれんな)
(俺への警戒なのかな)
(大体の想像はついているのだろう)
(まあね、俺が領内の脅威になるほどの冒険者か確かめに来たんだろうね。ハウスキーパーのヴィルナさんが1番の戦闘力が高そうだけど、ハウスキーパーて屋敷内のナンバー2で、女性使用人の最高責任者で女主人の代理人だよね?)
(うむ、我の知識から取り出したか?)
(うん、段々セイの知識を利用する方法が分かってきたんだけど、貴族家の奉公人、特にメイドの知識を読み取ろうとしてるんだけど、なんかごちゃごちゃしていて分かり難いんだよ)
(ふむ、その内我の知識整理の仕方に慣れて、直ぐに理解し活用出来るようになるであろう)
(で、今はセイが説明してくれ)
(仕方ないな、まずはゾッティ伯爵家が武を優先した家風なのであろう。だから芸術や社交と言った事ではなく、戦闘力を優先にした奉公人・メイドを採用しているのであろう)
(で、メイドの序列まで戦闘力重視になったのか)
(まあ、そうとも断言できんがな)
(どう言う事?)
(ビランを領内に持つゾッティ伯爵家なら、奉公人に家令と執事の両方を置いているだろうが、ハウスキーパーは仕える主家の経理を任せられている事が多いのだ)
(それは、伯爵家の公的な財政管理を行っていると言う事? それとも伯爵家の私的な財政管理を任されていると言う事?)
(それは断言できんな、家々によって違うからな)
(でももしヴィルナ殿に信用と能力があれば、ビランを含めたゾッティ伯爵家全体の財務を任されている可能性もあるんだね)
(ああ、当主や女主人に加えて、家令もチェックしているだろうがな)
(なら俺が警戒されて当然だな)
(ああ、ビランを城内と考えて、その税収と支出を家庭内出納と考えれば、それに大きな影響を与えたミノルは要注意人物だな。それにな、ヴィルナ自身が言っていたように、ハウスキーパーには保存食の加工とその管理も職分の内だ)
(なるほどね、最終の籠城戦行う場合、保存食は伯爵家の命運を決める重要な要素だな)
(更にだ、カントリーハウスと呼ばれる城内の応急手当や軽い病気の治療、それに使われる薬の調合までが職分になる)
(凄いね! 尚武の家風のある貴族家なら、完全に武人の役職だね。だとしたら薬の素材として有効なジャイアント・レッドベアーを狩って来る俺は、ゾッティ伯爵家にとって重要人物なのは間違いないな)
(そう言う役職の女が、ミノルの真贋を判定に来たと言う事だ)
(他の3人はそれぞれ違う役職だけど、戦闘力を重視して適当に役職を決めているような事はないだろうね。なんか意味があるのかな?)
(そうだな、レディースメイドのソフィアと言うのは、ミノルの知識で言うと上級侍女と言うところだろうな。女主人の世話が主な仕事ではあるが、宝飾品の管理なども行うから、ミノルが狩って来る魔晶石も購入管理の対象になるだろう。更に言えば、女主人を護る上でも、ミノルの顔を見知っておく方が好いと考えたのかもしれん)
(ゾッティ伯爵家は、俺が敵行動をする場合も想定していると言うのか?)
(ミノル自身がこの前に言っていたではないか、真っ当な貴族家ならば、常に最悪を想定して準備しているだろうと)
(そうだな、俺が敵対する貴族家から送り込まれた刺客と想定し、それに備えた対応を準備しているだろうからな。それではチェインバーメイドが来たのも意味があるのかな?)
(そうだな、寝室や客室など部屋の整備を担当するから、ミノルが変装して紛れ込んだ場合を想定しているのではないか。それとパーラーメイドは給仕と来客の取次ぎなどの接客を専門としているから、これもミノルが変装して紛れ込まないように、姿形を覚えようとしているのかもしれんな)
(気が重いな、だがそれよりも戦闘力だ。どう考えても名乗った肩書よりも、コンバットメイドとか戦闘メイドの役割の方が大きいだろう)
(まあそう言う事だな)
「ミノル殿、このお酒はとても美味しく酒精が高いですが、保存はどれくらい出来るのですか?」
「初老おっさんの異世界漫遊記・どうせ食べるなら美味しいものが喰いたいんだ!」を読んでいる人はこの作品も読んでいます
-
《完結》腐敗した世界の空で、世界最強のドラゴンは、3人の少女を竜騎士に育てます。
-
11
-
-
第十六王子の建国記
-
3
-
-
祖国奪還
-
5
-
-
養父母に家族共々謀殺されましたが、死に戻れたので復讐します。
-
4
-
-
悪役令嬢戦記:死ぬしかない悪役令嬢に転生したので、無双を目指す事にしました。
-
8
-
-
錬金術師のなかなかスローライフにならない日々
-
13
-
-
バッドエンドは全力でぶち壊す!
-
10
-
-
circulation ふわふわ砂糖菓子と巡る幸せのお話
-
2
-
-
聖女(笑)だそうですよ
-
11
-
-
死に損ないの私は孤独なネクロマンサーに拾われる
-
3
-
-
イリアス・フォルトナー雑貨店の営業日誌
-
3
-
-
箱庭の魔王様は最強無敵でバトル好きだけど配下の力で破滅の勇者を倒したい!
-
3
-
-
勇者として神からもらった武器が傘だった俺は一人追い出された。えっ?なにこの傘軽く見積もって最高じゃん
-
18
-
-
魔王娘の護衛に配属された!??
-
6
-
-
公爵令嬢は身分違いでも幼馴染の守護騎士と結婚したくて婚約破棄を画策する。
-
6
-
-
アルケミストの恋愛事情
-
10
-
-
霊能者、異世界を征く!~奴隷からの出発、魂の能力継いで下剋上。
-
3
-
-
プロレスラー、異世界で最強無敵の剣闘士に転生する!
-
2
-
-
居候人は冒険者で店員さん
-
3
-
-
念願の異世界転生できましたが、滅亡寸前の辺境伯家の長男、魔力なしでした。
-
3
-
コメント