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初老おっさんの異世界漫遊記・どうせ食べるなら美味しいものが喰いたいんだ!

克全

第103話燻製と牛ジャガイモのトマトスープ煮

「今日は早いな、主」

「ミャミャミャウミャ」

「ああ、セイが今日はゆっくり料理を作るようにアドバイスしてくれたんだ」

「へ~、珍しく優しい事を言ったんだな」

「珍しくとは何だ、じゃあいつも通り厳しくしてやろうか!?」

「ゴメンナサイ、ごめんなさい、御免なさい!」

「いつもいつも一言多い奴だ!」

「まあまあまあ、そんな喧嘩するなよ、じゃあ2人ともいつも通り覚えてくれよ」

「分かりました、主」

「任せろ」

「じゃあ今日は燻製を作るぞ」

「燻製てなんだ、主」

「これに入れて、以前作ったハムやソーセージを香草で燻すんだ」

俺は事前にドローン配送しておいた、2種類の燻製器をアイテムボックスから取り出した。

「燻製器」
円柱本体サイズ:直径48×高さ105cm:73440
外寸縦・外寸・ 外寸高さ:400×325×820mm:34992

「そんな小さなものじゃ、全然入らないだろう?」

「これと同じ仕事が出来る、巨大な燻製器を自分たちで作るんだ。そうすれば、ジャイアント・レッドベアーの小腸で作ったソーセージも、ジャイアントレッドベアーの塊肉で作ったハムやベーコンも燻製出来るよ」

「え~そんな事しないといけないの?」

「やかましい! さっさとやれ!」

「ゴメンナサイ、ごめんなさい、御免なさい」

「ちゃんとやらないと、2度と白虎の飯は作らないけど、それでもいいのかい?」

「それはズルいよ、主~」

「でも料理を作る道具がないと、美味しい料理は作れないんだ。手伝ってくれない白虎の為に、料理を作るのは嫌だよ」

「分かったよ、作るよ、全く同じものを作ればいいのか? 主」

「材料は手近に有る物や、得意な魔法で作ってくれればいいよ」

「具体的に言ってくれよ、主」

「まずは土を圧縮強化して、ジャイアントレッドベアーの塊肉でも入る大きさの燻製器を作ってくれ」

「分かったよ、主」

「セイも頼むよ」

「任せろ」

俺もセイや白虎にだけ任せないで、周囲の土を集めて圧縮強化し、ジャイアントレッドベアーを丸のまま10頭吊るせるくらいの、巨大な燻製器を創り出した。圧縮強化された岩盤を素材として創り出した燻製器だから、熱燻や温燻に使い勝手がいいだろう。俺は事前に取り寄せていた、山桜から作られた燻製チップをアイテムボックスから取り出した。

「これを燻製器の中で燻すと、肉やソーセージが、それはそれは美味しくなるんだ」

「俺にもくれよ、主」

「ほい、同じようにやってくれ」

「我ももらうぞ、ミノル」

「ああ、頼むよ」

「セイ、この世界にも寄生虫や病原菌は有るんだよな」

「ああ、有るぞ」

「どれくらいの温度で調理したら死滅させられるんだ」

「うん? 普通に火を通せば大丈夫だぞ」

「ああ、それは理解しているんだ、熱燻製と言う方法なら大丈夫だろう。だが美味しく食べる方法の1つとして、63℃で30分以上燻製すると言うのが有るんだが、それでも大丈夫だろうか?」

「さあな、やったことがないから分からんな」

「そうか、残念だな。万が一の事を考えると、命懸けで食べると言う訳にはいかんな」

「俺は今まで生で何でも食べていたから、その温燻と言う料理でも大丈夫だな、主」

「ああそうだな、白虎は大丈夫だな」

「そんなに温燻とやらで食べたいなら、リサーチで大丈夫かどうか確かめてみればよかろう」

「へぇ? リサーチで食べれるかどうかが分かるのかい?」

「食べたい物にリサーチをかけて、寄生虫がいるかどうかを調べれば済むではないか、病原菌も同じだ」

「なるほど!」

「ミノルはどこか抜けているな」

「反論しようがないな、だがこれで安心して冷燻を作ることが出来る!」

「冷燻とはなんだ? 主」

「そうだな、肉が固くならないように、70℃までで燻製するのが温燻なんだけど、30℃以下で燻製するのが冷燻製なんだ。生のような食感を残して燻製出来るから、俺は大好きなんだ!」

「そうなのか!? 主の料理は何でも美味しいが、生でも同じように美味しく食べれるのなら、直ぐに食べてみたいぞ、主」

「そうだな、だが冷燻をするのなら、白虎得意の氷魔法でさっきと同じ燻製器を創り出してもらわないといけないんだ」

「そうなのか!? それは面倒だが、美味し物が食べられるのならやるぞ、主」

「あとは圧縮強化岩盤で創った燻製器に、離れた場所で燻した煙を送り込むと言う方法もある。それと燻製器を氷魔法で冷やすと言う方法もあるな」

「いったい本当はどっちがいいんだ、主がいいと言う方法でやるぞ!」

「そうだな、毎回毎回氷魔法で新しい燻製器を創り出すのは面倒だし、離れた場所で燻製する部位と付属のダクトを創り出して、さっき創り出した燻製器を流用出来るようにしよう」

「え~! それじゃ今作ってる熱燻とやらが出来上がるまで、冷燻は作れないのか? 主」

「いやいや、もう1台燻製器創り出してくれれば大丈夫だよ。それに1度創り出したら何度でも使えるし、セイのアイテムボックスに入れておけば、自分でも作れるようになるよ。いや、燻製器やロースターなら、アイテムボックスに入れておかなくても、拠点となる宿営地に置いておける」

「そうか、だったら沢山燻製器を作ろう、主」

「ああそうだな、頼んだよ」

「主も創るんだよねな?」

「ああ創るよ、でも今直ぐ食べる料理も作りたいから、ある程度はセイと白虎に任せたいんだけど、いいかい」

「任せるがよい」

「分かったよ、主」

さて、2人が燻製を作ってくれている間に、今日食べる料理と大量の作り置きを作っておきたい。そうなると、寸胴鍋で作れる料理になるんだが、何にすべきだろう?

リュウや白虎は肉だけ食べるが、味付けは今まで作った料理とは違う物にしないといけない。ステファイド風はトマトとタマネギだし、イタリア猟師風は赤ワインが主体だ。ここはトマトを前面に押し出して、ステファイド風とは少し違ったものにしよう。

だが自家製ベーコンがまだ完成していない!

仕方ない、今回のベーコンはドローン配送で取り寄せて、今日食べる分だけ作るか?

いや、大丈夫だ!

日本にいた頃と違って、俺は金持ちなんだ!

5mm厚牛肩肉:40kg
薄切りベーコン:200枚
ジャガイモ  :60kg
トマト    :中200個
牛ブイヨン  :200カップ
ローリエ   :適量
塩      :適量
黒胡椒    :適量
バター    :適量

材料をドローン配送で取り寄せて、下ごしらえからするとしますか。作り置きは後で作るとして、まずは今日食べる分だけ先に作ろう。

1:オープレイの硬い部位肉を5mm厚程度の食べ易い大きさに切って塩胡椒する。
(リュウや白虎用は塊で)
2:ジャガイモは厚さ1cm程の輪切りにして水にさらし灰汁抜きする
3:トマトは芯を取り5mmの薄切りにする
4:深めの鍋にバターを塗り鍋1/5のジャガイモを置く
5:肉とベーコンを順序よく置く
6:鍋1/5のジャガイモを置く
7:トマトを置く
8:ローリエを入れてブイヨンを注ぎ蓋をして火をかける
9:煮立ったら弱火にしてゆっくり煮込む
:ジャガイモが煮えてやわらかくなったら味見をして塩胡椒で味を調える
:更に煮て味をなじませて完成

「ミャウミャウミャミャ!」

「そうか、お腹が空いたんだね、じゃあたべようか」

「白虎も食べよう、だけど熱いから冷ましてくれ」

「分かってるよ、主」

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