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初老おっさんの異世界漫遊記・どうせ食べるなら美味しいものが喰いたいんだ!

克全

第81話交易

10頭もの巨大なジャイアント・レッドベアーの解体鑑定に立ち会ったため、半日も時間を使ってしまった。もちろん時間を無駄にしないように、セイに教わりながら密かに魔力増強鍛錬や新魔法習得を行ったが、誰にも気づかれずにすんだ。

もちろんそれだけでは時間を使い切れず、地球の料理動画を見て作った事のない料理を調べてみた。せっかくコープレイと言う、地球の牛そっくりの獣を大量に手に入れたのだから、暇な時間に料理法を覚えようと思ったのだ。ジャイアント・レッドベアーの解体方法は、セイも興味があるようだから、適当に覚えておけば十分だ。

「今日はありがとうございました」

「いやいや、こちらこそいい獲物を手に入れる事が出来て運がいい」

「しかしよくこれだけの現金を用意されていましたね」

「ああ、ミノルは今日ここに来たばかりだから知らなかったのだろうが、ここでは巨大で高価な魔獣やモンスターが結構狩れるのでな、支払いの金は用意しておかねばならんのだ」

「そうでしたか」

俺が10頭のノーマル級ジャイアント・レッドベアーを持ち込んだことで、わざわざギルドマスターが解体場に確認に来てくれた。そして10頭全ての代金を即金で支払ってくれたのだが、地球の価値から言えば56億円もの大金を常時用意している事に驚いたのだ。

それにここでは商人ギルドも動きが素早いようで、解体が終わる昼にはオークションが開催できるように、街に常駐する商人に売り出されるモンスターの名前と部位・品質が通達されていた。

ギルドマスターの話では、ローファン王国の中堅以上の商会がほとんどビランに商会員を常駐させており、御金になるモンスターを手に入れようと必死らしい。理由は簡単な話で、ビランで手に入るモンスターは、ローファン王国だけでなく大陸でもここでしか狩る事の出来ない貴重な物で、落札出来れば確実に利益が上げられる商品なのだそうだ。

落札する商会によって、国内販売に回るか輸出に回されるかは違ってくるそうなのだが、中堅商会の中には薬や武具・防具・魔道具に加工して、高付加価値を付けて輸出するところもあるそうだ。本来なら1カ月に1頭でるかでないかのジャイアント・レッドベアーが、1日で10頭も出品されるとあって、比較的安価で確実に落札出来ると言う予測で、各商会は色めき立っているようだ。

「それでは俺から定額で買い取っては損するのではありませんか?」

「最低価格でも十分利益を上げれるよ、それに無理に売らなくても保管しておけば、他国の大商会も直接乗り込んで来る可能性がある」

「ローファン王国は、他国の人間が入り込むのを嫌っていると御聞きしたのですが?」

「だから入国税を高額にしているし、この街の入城税は特に高額だ。だがそれを払ってくれるのなら、何の問題もないのさ」

「そう言事ですか」

「だから心配せずに安心して金を受け取ってくれ」

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