初老おっさんの異世界漫遊記・どうせ食べるなら美味しいものが喰いたいんだ!
第80話定番?
「すみません、ギルドに参加したいんですが?」
「はい、今までの経験を証明する物はございますか?」
「現在所属しているギルドの証明書です、それと狩った獲物がアイテムボックスに入っていますので、それが証拠になると思うんですが」
「そうですか、ではまず証明書を確認させて頂きます」
今回も冒険者ギルドで定番の歓迎を受けるかと思ったのだが、こことテトラでは冒険者のレベルに雲泥の差があり、新人に絡んで時間を無駄にするような冒険者はいなかった。俺を一目見ただけで、ある程度実力を見抜くことが出来るようで、俺が敵対した場合に備えて何時でも対応出来るように身構えている。ギルドの建物内でも常在戦場の気構えでいるようだ。
言葉も訛りが激しいが、原初の人間から始まった共通語なので、大陸を渡っても意思の疎通に困る事はなかった。
「ミノル様、狩った獲物の鑑定をさせて頂きますので、この者について行って下さい」
「分かりました」
受付の美女は若いながらも経験豊富なのだろう、アイテムボックスの能力がある事を聞いた事で、俺の実力を察して専門官を呼んでくれた。
専門官は中年の男だったが、元は冒険者だったのだろうか、左腕をなくしていた。だが纏っている雰囲気は鋭く、今でも片手でそれなりには戦えるのが分かる。彼に案内されて辿り着いたのは、解体場と一体化されている鑑定場で、この街の冒険者ギルドに持ち込まれる獲物の大きさが推察できる。
「ではここに出して頂けますか?」
鑑定官は俺の実力をどう判断したのかわからないが、ジャイアント・レッドベアーを出しても十分な広さの場所を示した。
「はい、では」
俺はノーマル級のジャイアント・レッドベアーを1頭出してみた。
「ほお! 単独で狩られたんですか?」
「はい、後10頭ほどあるのですが、同時に出していいでしょうか?」
「ほお! それは凄いですな、ですがまずこいつを鑑定させて頂きましょう」
鑑定官は傷の有無や鮮度を確認していたようだが、満足したのだろう、満面の笑みを浮かべて話しかけて来た。
「これは傷も少ないく上物ですな! では立ち会いの上で解体させて頂きます」
「え~と、立ちあうのですか?」
「ええ、当然ですが魔石の品質と大きさを一緒に確認して頂かねばなりません。それにこいつには高価な胆嚢(たんのう)がありますから、その品質を一緒に確認して頂かないと、後々争いの元になります」
「なるほど、厳格なものですね」
「ミノルさんが今まで所属していたギルドでは、一緒に立ちあわなかったのですか?」
「はい、鑑定官に御任せして直ぐ次の狩りに出ていました」
「それはいけませんね、そんな事をすれば不正の温床になってしまいます。命懸けで手に入れた物は、正しい対価に替えるとこまで真剣に戦わないといけませんよ」
「これからはそうさせていただきます」
鑑定官は強面の人相ながら親切で、ジャイアント・レッドベアーの胆嚢が強壮剤・腹痛薬・解熱薬として珍重されて高価な事や、頭蓋骨から血液・脂・肝臓・大腸・小腸など、身体のほとんどが薬として活用されることを教えてくれた。最後に身体の0・1%を占める魔石の品質まで教えてくれた。
「ほお、肉は食用として確保したいのですな?」
「ええ、基本自給自足なんで、肉は全部返して下さい」
「人間1人で食べれる量ではないですが?」
「故郷の人達に持ち帰りますし、立ち寄った町や村の孤児を養っていますから、食材として使える部位は確保したいのです」
「ほお、慈善家なのですか?」
「そんなんじゃありませんよ、ただ1人で生きて行くのにそれほどの金はいりませんから」
「だから鑑定に立ちあわずに、どんぶり勘定で済ませていたんですな。だがな、いつ怪我をして狩りが出来なくなるか分からんのですから、銅貨1枚だって無駄にするのは感心しません、まして孤児たちに援助をしているのならなおさらですよ」
怪我で冒険者を引退したのだろう鑑定官の言葉には重みがあった。たとえセイの御蔭で無敵の能力を手に入れていても、まだ俺には普通の感覚が残っているから、彼の言葉には胸を打たれる所がある。だから時間がかかろうと、後9頭のノーマル級ジャイアント・レッドベアーの鑑定にも同席し、鑑定官の品質評価を真剣に聞くことにした。
それにこれは、俺個人にとっても決して無駄な事では無い。何故ならジャイアント・レッドベアーの解体法を学ぶ事が出来るのだ。いや俺だけではなく、セイも密かに学んでいるようで、時折俺を通して解体の要所要所を質問していた。
特に牛肉の解体法で学んだシャトーブリアンなどの、希少な部位を切り分けに手法をジャイアント・レッドベアーにも当てはめ、美味しい部位を無駄にしない方法を確認した。
最終的に出た鑑定はジャイアント・レッドベアー10頭で5億6000万となり、四半日にも満たない時間で途方もない金額を手に入れる事が出来た。
「ノーマル級ジャイアント・レッドベアー」
20トン:5頭×5600万=2億8000万
小銅貨: 10枚
大銅貨: 9枚
小銀貨: 9枚
大銀貨: 9枚
小金貨: 9枚
大金貨: 9枚
白金貨:559枚
「はい、今までの経験を証明する物はございますか?」
「現在所属しているギルドの証明書です、それと狩った獲物がアイテムボックスに入っていますので、それが証拠になると思うんですが」
「そうですか、ではまず証明書を確認させて頂きます」
今回も冒険者ギルドで定番の歓迎を受けるかと思ったのだが、こことテトラでは冒険者のレベルに雲泥の差があり、新人に絡んで時間を無駄にするような冒険者はいなかった。俺を一目見ただけで、ある程度実力を見抜くことが出来るようで、俺が敵対した場合に備えて何時でも対応出来るように身構えている。ギルドの建物内でも常在戦場の気構えでいるようだ。
言葉も訛りが激しいが、原初の人間から始まった共通語なので、大陸を渡っても意思の疎通に困る事はなかった。
「ミノル様、狩った獲物の鑑定をさせて頂きますので、この者について行って下さい」
「分かりました」
受付の美女は若いながらも経験豊富なのだろう、アイテムボックスの能力がある事を聞いた事で、俺の実力を察して専門官を呼んでくれた。
専門官は中年の男だったが、元は冒険者だったのだろうか、左腕をなくしていた。だが纏っている雰囲気は鋭く、今でも片手でそれなりには戦えるのが分かる。彼に案内されて辿り着いたのは、解体場と一体化されている鑑定場で、この街の冒険者ギルドに持ち込まれる獲物の大きさが推察できる。
「ではここに出して頂けますか?」
鑑定官は俺の実力をどう判断したのかわからないが、ジャイアント・レッドベアーを出しても十分な広さの場所を示した。
「はい、では」
俺はノーマル級のジャイアント・レッドベアーを1頭出してみた。
「ほお! 単独で狩られたんですか?」
「はい、後10頭ほどあるのですが、同時に出していいでしょうか?」
「ほお! それは凄いですな、ですがまずこいつを鑑定させて頂きましょう」
鑑定官は傷の有無や鮮度を確認していたようだが、満足したのだろう、満面の笑みを浮かべて話しかけて来た。
「これは傷も少ないく上物ですな! では立ち会いの上で解体させて頂きます」
「え~と、立ちあうのですか?」
「ええ、当然ですが魔石の品質と大きさを一緒に確認して頂かねばなりません。それにこいつには高価な胆嚢(たんのう)がありますから、その品質を一緒に確認して頂かないと、後々争いの元になります」
「なるほど、厳格なものですね」
「ミノルさんが今まで所属していたギルドでは、一緒に立ちあわなかったのですか?」
「はい、鑑定官に御任せして直ぐ次の狩りに出ていました」
「それはいけませんね、そんな事をすれば不正の温床になってしまいます。命懸けで手に入れた物は、正しい対価に替えるとこまで真剣に戦わないといけませんよ」
「これからはそうさせていただきます」
鑑定官は強面の人相ながら親切で、ジャイアント・レッドベアーの胆嚢が強壮剤・腹痛薬・解熱薬として珍重されて高価な事や、頭蓋骨から血液・脂・肝臓・大腸・小腸など、身体のほとんどが薬として活用されることを教えてくれた。最後に身体の0・1%を占める魔石の品質まで教えてくれた。
「ほお、肉は食用として確保したいのですな?」
「ええ、基本自給自足なんで、肉は全部返して下さい」
「人間1人で食べれる量ではないですが?」
「故郷の人達に持ち帰りますし、立ち寄った町や村の孤児を養っていますから、食材として使える部位は確保したいのです」
「ほお、慈善家なのですか?」
「そんなんじゃありませんよ、ただ1人で生きて行くのにそれほどの金はいりませんから」
「だから鑑定に立ちあわずに、どんぶり勘定で済ませていたんですな。だがな、いつ怪我をして狩りが出来なくなるか分からんのですから、銅貨1枚だって無駄にするのは感心しません、まして孤児たちに援助をしているのならなおさらですよ」
怪我で冒険者を引退したのだろう鑑定官の言葉には重みがあった。たとえセイの御蔭で無敵の能力を手に入れていても、まだ俺には普通の感覚が残っているから、彼の言葉には胸を打たれる所がある。だから時間がかかろうと、後9頭のノーマル級ジャイアント・レッドベアーの鑑定にも同席し、鑑定官の品質評価を真剣に聞くことにした。
それにこれは、俺個人にとっても決して無駄な事では無い。何故ならジャイアント・レッドベアーの解体法を学ぶ事が出来るのだ。いや俺だけではなく、セイも密かに学んでいるようで、時折俺を通して解体の要所要所を質問していた。
特に牛肉の解体法で学んだシャトーブリアンなどの、希少な部位を切り分けに手法をジャイアント・レッドベアーにも当てはめ、美味しい部位を無駄にしない方法を確認した。
最終的に出た鑑定はジャイアント・レッドベアー10頭で5億6000万となり、四半日にも満たない時間で途方もない金額を手に入れる事が出来た。
「ノーマル級ジャイアント・レッドベアー」
20トン:5頭×5600万=2億8000万
小銅貨: 10枚
大銅貨: 9枚
小銀貨: 9枚
大銀貨: 9枚
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