初老おっさんの異世界漫遊記・どうせ食べるなら美味しいものが喰いたいんだ!
第74話交渉2
「分かった、ミノル殿の願いは聞き届けよう」
さて、ギルドマスターに直接交渉を申し込んだのだが、その場にいたギルド職員とギルドメンバーがゾロゾロとついてきた。彼らの危機感は俺が想像していた程度では無く、命にかかわる一大事と感じていたようだ。
だがそれも当然かも知れない、俺が見習達を率いて狩った魔獣の種類と数は、この街のギルドメンバーを総動員してやっと狩れるかどうかの数だそうだ。トップクラスのパーティーなら簡単だろうと思っていたが、魔力切れを起こす前に撤退する必要があり、それほどの数は狩れないそうだ。
まして危機感を抱いた解体長が、俺が単独で10m20トン級のノーマル・ジャイアント・レッドベアーを狩る事が出来る。しかもその獲物を、アイテムボックスに収容し続けることが出来る魔力量だと、情報を流したそうだ。
狩った獲物とアイテムボックスの容量が分かれば、冒険者ギルドの職員やメンバーなら、大体の実力は推測できる。推測した結果、絶対に敵に回しちゃいけないと思ったらしい。彼らはギルドマスターを殺してでも、俺との敵対は避けると決意しているようだ。
この状況で俺の願いを拒否するほどギルドマスターも馬鹿では無く、あっさりと解体出来ていない獲物を見習達に渡すと約束した。もっとも俺が約束通りに戻れば何の問題もないし、1カ月以上は冷蔵室の食材で喰いつなぐ事が出来る。
それに急激にレベルが上がった見習達なら、街の周囲を我が物顔で飛びまわっている鳥を狩るのは簡単だ。俺の留守に見習達が無茶しないように、獣や魔獣を狩る事は禁止して、鳥だけを狩るように指示した。
純粋に訓練としても、飛びまわることが出来る鳥を弓や刀剣で狩るのはとても難しい。的確な状況判断をして、正確な狙いをつけて素早い攻撃を加える事が出来なければ、武器を使って鳥を狩る事は出来ないのだ。
「それと倉庫に小麦とライ麦を用意しているから、以前約束していた金額で欲しいだけ持っていってくれ」
「そうですか、それは助かります」
ギルドマスターと俺は白々しい会話で締めくくったが、ギルドマスターも敵対するのは不利だと分かっているのだろう。プライドを保つために言葉使いは上からだが、以前約束した事は守ることにしたようだ。
倉庫で代金を支払って小麦などを手に入れた俺は、急いでアグネスの待つ森に向かった。禁断症状とは言わないが、人間の汚い所を見せつけられると、たまらなく可愛いアグネスに会いたくなってしまう。
「なんじゃこりゃ?」
「主、コイツを料理してくれ」
さて、ギルドマスターに直接交渉を申し込んだのだが、その場にいたギルド職員とギルドメンバーがゾロゾロとついてきた。彼らの危機感は俺が想像していた程度では無く、命にかかわる一大事と感じていたようだ。
だがそれも当然かも知れない、俺が見習達を率いて狩った魔獣の種類と数は、この街のギルドメンバーを総動員してやっと狩れるかどうかの数だそうだ。トップクラスのパーティーなら簡単だろうと思っていたが、魔力切れを起こす前に撤退する必要があり、それほどの数は狩れないそうだ。
まして危機感を抱いた解体長が、俺が単独で10m20トン級のノーマル・ジャイアント・レッドベアーを狩る事が出来る。しかもその獲物を、アイテムボックスに収容し続けることが出来る魔力量だと、情報を流したそうだ。
狩った獲物とアイテムボックスの容量が分かれば、冒険者ギルドの職員やメンバーなら、大体の実力は推測できる。推測した結果、絶対に敵に回しちゃいけないと思ったらしい。彼らはギルドマスターを殺してでも、俺との敵対は避けると決意しているようだ。
この状況で俺の願いを拒否するほどギルドマスターも馬鹿では無く、あっさりと解体出来ていない獲物を見習達に渡すと約束した。もっとも俺が約束通りに戻れば何の問題もないし、1カ月以上は冷蔵室の食材で喰いつなぐ事が出来る。
それに急激にレベルが上がった見習達なら、街の周囲を我が物顔で飛びまわっている鳥を狩るのは簡単だ。俺の留守に見習達が無茶しないように、獣や魔獣を狩る事は禁止して、鳥だけを狩るように指示した。
純粋に訓練としても、飛びまわることが出来る鳥を弓や刀剣で狩るのはとても難しい。的確な状況判断をして、正確な狙いをつけて素早い攻撃を加える事が出来なければ、武器を使って鳥を狩る事は出来ないのだ。
「それと倉庫に小麦とライ麦を用意しているから、以前約束していた金額で欲しいだけ持っていってくれ」
「そうですか、それは助かります」
ギルドマスターと俺は白々しい会話で締めくくったが、ギルドマスターも敵対するのは不利だと分かっているのだろう。プライドを保つために言葉使いは上からだが、以前約束した事は守ることにしたようだ。
倉庫で代金を支払って小麦などを手に入れた俺は、急いでアグネスの待つ森に向かった。禁断症状とは言わないが、人間の汚い所を見せつけられると、たまらなく可愛いアグネスに会いたくなってしまう。
「なんじゃこりゃ?」
「主、コイツを料理してくれ」
「初老おっさんの異世界漫遊記・どうせ食べるなら美味しいものが喰いたいんだ!」を読んでいる人はこの作品も読んでいます
-
《完結》腐敗した世界の空で、世界最強のドラゴンは、3人の少女を竜騎士に育てます。
-
11
-
-
祖国奪還
-
5
-
-
養父母に家族共々謀殺されましたが、死に戻れたので復讐します。
-
4
-
-
第十六王子の建国記
-
3
-
-
悪役令嬢戦記:死ぬしかない悪役令嬢に転生したので、無双を目指す事にしました。
-
8
-
-
錬金術師のなかなかスローライフにならない日々
-
13
-
-
バッドエンドは全力でぶち壊す!
-
10
-
-
circulation ふわふわ砂糖菓子と巡る幸せのお話
-
2
-
-
聖女(笑)だそうですよ
-
11
-
-
イリアス・フォルトナー雑貨店の営業日誌
-
3
-
-
死に損ないの私は孤独なネクロマンサーに拾われる
-
3
-
-
箱庭の魔王様は最強無敵でバトル好きだけど配下の力で破滅の勇者を倒したい!
-
3
-
-
勇者として神からもらった武器が傘だった俺は一人追い出された。えっ?なにこの傘軽く見積もって最高じゃん
-
18
-
-
魔王娘の護衛に配属された!??
-
6
-
-
霊能者、異世界を征く!~奴隷からの出発、魂の能力継いで下剋上。
-
3
-
-
居候人は冒険者で店員さん
-
3
-
-
プロレスラー、異世界で最強無敵の剣闘士に転生する!
-
2
-
-
公爵令嬢は身分違いでも幼馴染の守護騎士と結婚したくて婚約破棄を画策する。
-
6
-
-
念願の異世界転生できましたが、滅亡寸前の辺境伯家の長男、魔力なしでした。
-
3
-
-
アルケミストの恋愛事情
-
10
-
コメント