初老おっさんの異世界漫遊記・どうせ食べるなら美味しいものが喰いたいんだ!
第65話アナコンダ試作
「どうだい?」
「どうもこうもないよ、早く飯と酒をくれよ」
「白虎!」
「まぁまぁいいじゃないか」
今日はセイも白虎も言葉を発して会話している。
白虎のゾンザイな所も、セイの白虎に厳しい所も変わらないのだが、何も言わず押しつけがましくもなく、アグネスに言葉を覚えさせようとしている優しさがとてもうれしい。俺もこんな優しい男になれたらいいと心から思える。
「アナコンダ料理が出来るまで、オークの丸焼きでも食べていてくれ」
「え~もうオークの丸焼きは飽きたよ」
「じゃあ唐揚げにするか?」
「そうだな、唐揚げは暫らく食べてないな」
「じゃあ白虎が自分で揚げてくれ、俺はアナコンダ料理を作るから」
「え~! 料理は主が作るから美味しいんだよ、昼飯は俺が作ってアグネスにも食べさせたんだから、晩飯は作ってくれよ~」
「生意気だぞ白虎!」
「ヒィ~、ゴメンナサイ、ごめんなさい、御免なさい」
「まぁまぁいいじゃないか、じゃあ白虎、解体してあるオークを出してくれ」
「やったね! そうでなくっちゃ主じゃないよ」
「まったく、図々しい奴だ!」
俺は急いでオーク用のフライヤーを取り出し、オーク肉に手早く唐揚粉を塗して揚げて行った。特に部位にこだわる事無く揚げ始めたのだが、揚げだすと部位ごとの特性を生かした料理にしたくなった。だからパン粉と卵も取り出して、ロースとヘレはトンカツにして揚げることにした。
フライヤーも沢山あるし、揚げている間に下ごしらえも出来る。何より揚げ終わってから油を切る時間が必要だし、余熱で中まで火を通す絶妙な待ち時間が大切だ。その時間に次々と別の揚げ物を作ることが出来る。
まぁそのなんだ。
白虎が猫舌で、熱々の料理を風魔法を使って冷ますのはいつものことなのだが、アグネスに食べさせるために2つの風魔法を同時発動しているのは微笑ましかった。
白虎とアグネスが満足するくらいの量を揚げてから、時間を掛けてアナコンダ料理を試作してみた。
蛇の肉も鶏肉に似てると聞いた事はあるが、同時に筋が多く硬いとも聞いていた。見た目も固そうで、小骨も多いようだったので、1匹は風魔法で強引にブツ切りにして、寸胴鍋に香味野菜と一緒に煮てみた。これは臭味を取るためであり、同時に肉を柔らかくするためでもある。
もう1匹もブツ切りにして、俺の1食分と皆の味身分ごとに、大量の香辛料と肉を柔らかくするパイナップル・リンゴ・キュウイ・ヨーグルト・塩麹など色々な組み合わせを試して漬けこんでみた。これらの素材は後々使ってみるとして、今は直ぐに料理して食べれる物がいい。
「セイ、このアナコンダの肉を風魔法で骨からこそぎ取って、小骨ごとミンチ肉にしてくれ」
「やれやれ、原初の生物である我がたかが料理の為に魔法を発動するのか?」
「セイと違って俺は食べないと死んでしまうんだ、どうせ食べるのなら美味しい物を食べたいんだよ」
「今のミノルは食べなくても死なないんだがな」
この問題発言は無視だ!
セイにミンチにしてもらったアナコンダ肉だが、臭味を確認したいので幾種類かのハンバーグを作ってみることにした。
Aタイプ
アナコンダミンチに、炒めたタマネギ・塩胡椒・ガーリックパウダー・パン粉を混ぜて焼きあげた物
Bタイプ
Aタイプにカレー粉を混ぜた物
Cタイプ
Aタイプにとろけるチーズを入れた物
Dタイプ
Bタイプにとろけるチーズを入れた物
Eタイプ
アナコンダミンチに、ハンバーグの素を入れて混ぜて焼きあげた物
他にも色々と試作してみたのだが、満腹するまでオークの唐揚げとパン粉揚げを食べたはずのアグネスと白虎が涎を流しながら待ち受けていた。
一緒に食べてみたのだが、やはり少々臭味が気になる。高温で揚げたり、下ごしらえで酒に漬けておけば臭味が取れる可能性もある。見習達に食べさせる時には、臭味は全部取り除いてあげたい。あまり美味しく料理すると、命懸けでアナコンダに挑んでしまう可能性も少しはあるが、今の彼らの実力ではそこまで無茶はしないだろう。
今回試作した料理の中では、カレー粉を混ぜ込んだハンバーグが1番臭味が消せていたが、アグネスと白虎ならともかく、見習達にカレーの味を教える訳にはいかない。
つらつらとそんな事を考えていると、お腹をパンパンして苦しそうにしているアグネスと白虎が視線の端に写った。これほど苦しそうにしているのなら、もうベッドで眠らせてやる方がいいだろう。
俺がアイテムボックスから天蓋付き蚊帳バリアーベットを取り出したら、アグネスがもそもそとベットの方に近づき、布団に潜り込んで行った。
アグネスは直ぐに安らかな寝息を立てだしたが、白虎はどれほど満腹になろうと料理だけでは満足でいないようで、物欲しそうな顔で俺を見つめている。
「酒が欲しいのか?」
「さすが主だ、何も言わなくても分かってくれている」
仕方ないのだが、考えるのも面倒なので、いつもの泡盛セットを買ってやった。
「白虎用御褒美」
泡盛・5升壺・44度・9000ml:33382
泡盛・5年古酒・43度・1800ml×5本セット:26671
泡盛・8年古酒・30度・720ml×12本セット:21980
泡盛・44度・1800ml×6本セット:16108
泡盛・44度・1800ml×6本セット:16108
合計:114249
「主、唐揚げやパン粉揚げにはビールも欲しい」
この野郎!
俺が気付かないうちに、唐揚げとパン粉揚げをくすねてアイテムボックスに隠していたのか?
いや、白虎にもフライヤーや各種調味料を与えてある、昼に自分で料理するのかもしれないな。
「分かった分かった」
K社・クラッシック大瓶ビール12本:5791×10個=57910
「俺はこれで寝るからな」
「どうもこうもないよ、早く飯と酒をくれよ」
「白虎!」
「まぁまぁいいじゃないか」
今日はセイも白虎も言葉を発して会話している。
白虎のゾンザイな所も、セイの白虎に厳しい所も変わらないのだが、何も言わず押しつけがましくもなく、アグネスに言葉を覚えさせようとしている優しさがとてもうれしい。俺もこんな優しい男になれたらいいと心から思える。
「アナコンダ料理が出来るまで、オークの丸焼きでも食べていてくれ」
「え~もうオークの丸焼きは飽きたよ」
「じゃあ唐揚げにするか?」
「そうだな、唐揚げは暫らく食べてないな」
「じゃあ白虎が自分で揚げてくれ、俺はアナコンダ料理を作るから」
「え~! 料理は主が作るから美味しいんだよ、昼飯は俺が作ってアグネスにも食べさせたんだから、晩飯は作ってくれよ~」
「生意気だぞ白虎!」
「ヒィ~、ゴメンナサイ、ごめんなさい、御免なさい」
「まぁまぁいいじゃないか、じゃあ白虎、解体してあるオークを出してくれ」
「やったね! そうでなくっちゃ主じゃないよ」
「まったく、図々しい奴だ!」
俺は急いでオーク用のフライヤーを取り出し、オーク肉に手早く唐揚粉を塗して揚げて行った。特に部位にこだわる事無く揚げ始めたのだが、揚げだすと部位ごとの特性を生かした料理にしたくなった。だからパン粉と卵も取り出して、ロースとヘレはトンカツにして揚げることにした。
フライヤーも沢山あるし、揚げている間に下ごしらえも出来る。何より揚げ終わってから油を切る時間が必要だし、余熱で中まで火を通す絶妙な待ち時間が大切だ。その時間に次々と別の揚げ物を作ることが出来る。
まぁそのなんだ。
白虎が猫舌で、熱々の料理を風魔法を使って冷ますのはいつものことなのだが、アグネスに食べさせるために2つの風魔法を同時発動しているのは微笑ましかった。
白虎とアグネスが満足するくらいの量を揚げてから、時間を掛けてアナコンダ料理を試作してみた。
蛇の肉も鶏肉に似てると聞いた事はあるが、同時に筋が多く硬いとも聞いていた。見た目も固そうで、小骨も多いようだったので、1匹は風魔法で強引にブツ切りにして、寸胴鍋に香味野菜と一緒に煮てみた。これは臭味を取るためであり、同時に肉を柔らかくするためでもある。
もう1匹もブツ切りにして、俺の1食分と皆の味身分ごとに、大量の香辛料と肉を柔らかくするパイナップル・リンゴ・キュウイ・ヨーグルト・塩麹など色々な組み合わせを試して漬けこんでみた。これらの素材は後々使ってみるとして、今は直ぐに料理して食べれる物がいい。
「セイ、このアナコンダの肉を風魔法で骨からこそぎ取って、小骨ごとミンチ肉にしてくれ」
「やれやれ、原初の生物である我がたかが料理の為に魔法を発動するのか?」
「セイと違って俺は食べないと死んでしまうんだ、どうせ食べるのなら美味しい物を食べたいんだよ」
「今のミノルは食べなくても死なないんだがな」
この問題発言は無視だ!
セイにミンチにしてもらったアナコンダ肉だが、臭味を確認したいので幾種類かのハンバーグを作ってみることにした。
Aタイプ
アナコンダミンチに、炒めたタマネギ・塩胡椒・ガーリックパウダー・パン粉を混ぜて焼きあげた物
Bタイプ
Aタイプにカレー粉を混ぜた物
Cタイプ
Aタイプにとろけるチーズを入れた物
Dタイプ
Bタイプにとろけるチーズを入れた物
Eタイプ
アナコンダミンチに、ハンバーグの素を入れて混ぜて焼きあげた物
他にも色々と試作してみたのだが、満腹するまでオークの唐揚げとパン粉揚げを食べたはずのアグネスと白虎が涎を流しながら待ち受けていた。
一緒に食べてみたのだが、やはり少々臭味が気になる。高温で揚げたり、下ごしらえで酒に漬けておけば臭味が取れる可能性もある。見習達に食べさせる時には、臭味は全部取り除いてあげたい。あまり美味しく料理すると、命懸けでアナコンダに挑んでしまう可能性も少しはあるが、今の彼らの実力ではそこまで無茶はしないだろう。
今回試作した料理の中では、カレー粉を混ぜ込んだハンバーグが1番臭味が消せていたが、アグネスと白虎ならともかく、見習達にカレーの味を教える訳にはいかない。
つらつらとそんな事を考えていると、お腹をパンパンして苦しそうにしているアグネスと白虎が視線の端に写った。これほど苦しそうにしているのなら、もうベッドで眠らせてやる方がいいだろう。
俺がアイテムボックスから天蓋付き蚊帳バリアーベットを取り出したら、アグネスがもそもそとベットの方に近づき、布団に潜り込んで行った。
アグネスは直ぐに安らかな寝息を立てだしたが、白虎はどれほど満腹になろうと料理だけでは満足でいないようで、物欲しそうな顔で俺を見つめている。
「酒が欲しいのか?」
「さすが主だ、何も言わなくても分かってくれている」
仕方ないのだが、考えるのも面倒なので、いつもの泡盛セットを買ってやった。
「白虎用御褒美」
泡盛・5升壺・44度・9000ml:33382
泡盛・5年古酒・43度・1800ml×5本セット:26671
泡盛・8年古酒・30度・720ml×12本セット:21980
泡盛・44度・1800ml×6本セット:16108
泡盛・44度・1800ml×6本セット:16108
合計:114249
「主、唐揚げやパン粉揚げにはビールも欲しい」
この野郎!
俺が気付かないうちに、唐揚げとパン粉揚げをくすねてアイテムボックスに隠していたのか?
いや、白虎にもフライヤーや各種調味料を与えてある、昼に自分で料理するのかもしれないな。
「分かった分かった」
K社・クラッシック大瓶ビール12本:5791×10個=57910
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