初老おっさんの異世界漫遊記・どうせ食べるなら美味しいものが喰いたいんだ!

克全

第62話デイノスクス

(ミノル、次の獲物はデイノスクスと呼ばれる、ミノルの世界で言えばワニの巨大なものだ)

ワニを更に巨大と言うのは、どれくらいの大きさなんだい?

(そうだな、これから行く場所をリサーチで調べたが、陸上に上がっているのが体長5~6m級で体重が500kg~1200kgだな)

おいおいおい、そんな怪物と見習達を戦わせると言うのか?!

(そうだな、陸上にいる100頭全部と戦わせるのは無理があるな。1度全頭麻痺させて、その内の1頭だけ目覚めさせて、見習達と練習試合させるのがよかろう)

あのなぁ、それでも厳しいだろう。

(なぁに、手足を失おうがミノルなら直ぐに治してやれるではないか。例え死んだとしても、蘇らせてられば、それで済む事では無いか)

俺にはセイの感覚は全然理解できない!

それと気になったのだが、陸上に上がってるのはと言う事は、水中にはもっと大きいのがいるのか?

(いるぞ、今いるなかで1番大きいのは12m18トンだな)

そんなのほとんど怪獣じゃないか!

(おいおいおい、大きいとは言えたかが獣ではないか、魔獣やモンスターに比べれば弱いものだ。リュウや白虎と平気で付き合っているミノルが恐れるような相手ではない)

いやいや、俺の感覚はまだそこまでこの世界になれていないんだよ。

(早くなれる事だ)

感覚の違いだから、何を言っても無駄だな、まぁいい、見習達に直接聞けば済む事だ。



「どうだ、戦えるか?」

「御師匠様、僕達にデイノスクスの群れと戦う力はありません」

森の切れ目から、川岸の上がって日向(ひなた)ぼっこしているワニの群れを確認しながら、イルオンに戦えるか聞いてみたが、即座に無理と返されてしまった。俺もそうだろうと思っていたのだが、セイの提案を無碍(むげ)にする訳にもいかないし、ここはもう少し具体的な策を話しておこう。

「いや、全部を1度に相手しろと言う訳じゃない。全頭にパラライズを掛けて、1頭だけ目覚めさせるから、そいつを相手に訓練してくれればいい。戦っているパーティーは、俺がつきっきりで見守るから、何があっても助けてやる」

「それならば、さっきと同じですから大丈夫だと思います」

「では、万が一に備えて見張りをする班と、実際に練習狩りをする班、麻痺しているデイノスクスに止めを刺して経験値を稼ぐ班に分けよう」

「はい、お願い致します御師匠様」

「デイノスクスの目安表」
5m: 500kg
6m: 1200kg
7m: 2000kg
8m: 3000kg
10m: 5000kg
12m:18000kg

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