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初老おっさんの異世界漫遊記・どうせ食べるなら美味しいものが喰いたいんだ!

克全

第54話想定外の強敵

最初はファングラットとホーンラビットだけを狩る心算だった、だったのだが、あまりにサクサクと狩りが出来るので、直ぐに街の近くの雑魚を狩り尽してしまった。

まあこれは当然の話で、売買価格は安くても、比較的簡単に狩る事が出来てそれなりに美味しい獣やモンスターが、街の近くに大量に住んでいるはずがない。街の住民や低レベル冒険者が自給自足の食材として狩ってしまう。

完全に陽が暮れるまでに残された時間は少しだが、できるだけ多くの食材を見習達の為に確保しておいてやりたい。今頃冒険者ギルドの運営する見習用の寄宿舎には、腹を空かせた子供達が戻って来ているころだろう、彼ら彼女らに腹一杯の食事をさせたあげたい。

そう言う考えで徐々に索敵範囲を広げていたら、遂に40頭ほどの群れをマップの外縁部で発見した。1頭に集中してリサーチの魔法を唱えると、リカオンと言う反応があり、詳しく調べるとウルフに近い種族で体長70~120cm・尾長30~50cm・肩高60~85cm・体重15~40kgとあった。

1頭1頭が相手なら、見習いでも武器や防具を装備していれば戦えるだろうが、リーダーに統率された40頭の群れに襲われたら、見習達の方が餌になる可能性が高かった。

「イルオン、リカオンて食べられるのか?」

「はい! ファングラットやホーンラビットほどは美味しくはないですが、御馳走して下さったコボルトと同じくらい美味しいです」

なるほどね、この世界でも草食・雑食・肉食の順で獣の肉は美味しいのだな。

(それだけではないぞ、我は肉食しないが、肉食する者たちの話では、1番大きな味の差はレベル差と言う事だ)

だからか、ノーマルよりファイター級が美味しく、ファイター級よりリーダー級が美味しいんだな。

(そうだ、だから今回見習いに喰わせてやっているファイターコボルトは、見習達が普段食べている肉に比べたら御馳走なんだよ)

「皆(みんな)いいか、この先に40頭くらいのリカオンの群れがいる、そいつらを魔法で眠らせるから、止めを刺してもらう」

「40頭もいるんですか! 大丈夫なんですか?」

「40頭くらいなら1度の魔法で麻痺させられるよ、見てな、ヘクトパラライズ!」

俺は100個の標的に任意で魔法を放つことが出来るヘクト級のパラライズを唱えた。これでリカオンを完全に無力化することが出来たが、見習達は半信半疑のようだ、まあ実際に見れば得心出来るだろ。40頭の内20頭は幼体で可哀想だけど、街の近隣に統率された肉食獣の群れが出来るのは危険だから、仕方がない所だろう。

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