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初老おっさんの異世界漫遊記・どうせ食べるなら美味しいものが喰いたいんだ!

克全

第50話義憤

「ミノルさん、新人と言うのは役に立たないのです、それを受け入れ食べさせ経験を積ませるのは、パーティーにはとても負担になるのですよ。新人を受け入れたことで狩りの稼ぎが減ったり、依頼を達成できずに違約金を払う事になる場合もあるんです。そのために、新人に少々乱暴な行動をしまうのは仕方ありません」

「それは無能なギルドが新人育成の仕組みを作らないからだ、行商人すら来ないような辺境の開拓村でさえ、幼い子供や乳飲み子を抱えた未亡人が食べて行ける仕組みを作っているんだ。冒険者から利益を上げているギルドが、その程度の仕組みを作れないなど無能としか言いようがない」

「ミノルさん、それはギルドに対する侮辱です、口では何とでもいえるでしょうが、実際のギルド運営はそれほど簡単なものではないんですよ!」

「それほど難しい事では無い、俺に新人を預けてくれれば、明日からでも餓えさせる事無く育てて見せるよ」

「はん! 口先ばかり達者で前衛で戦う事も出来ない卑怯者(ひきょうもの)が」

「どうやら貴男(あなた)は、戦略も戦術も理解出来ない筋肉馬鹿の前衛職のようですね、馬鹿が高じて怪我して引退ですか?」

「死ねや!」

俺は激高(げっこう)して殴りかかってきたバーテンダーの拳を楽々躱(らくらくかわ)し、周りの見物人が魔法を使うと思っているところを、意識してゆっくりと放った右ストレートで倒した。バーテンダーの顎先をかすめるように拳を当て、テコの原理で頭を大きく振らせ脳震盪(のうしんとう)を起こさせたのだ。

見物人たちは、俺を魔法で狩りをしている猟師と思っていたようだが、これで武力も兼ね備えていると理解するだろう。魔法が使えない近接距離にまで近づき、格闘術で攻めれば勝てると思っていたやつらも、これで考えを改める事だろう。

(ふむ、近接戦闘が出来る事は隠して置く心算ではなかったのだな)

隠していたら、勝てると思って襲ってくる者がいるかもしれない。確かに隠していたら襲ってきた奴らの不意を突けるだろうけど、その分不必要な戦いをしなければならない。こうしてバラシておけば、余計な戦いをしなくて済むからね。

(準備万端整えて襲ってくるのではないか?)

どれほど準備しようと、セイが助太刀してくれるから、負ける事などないのだろう?

(まあそれはそうだが、なんでまた余計なことに首を突っ込んだんんだ?)

弱い者いじめが嫌いなんだよ。

「ああ君、俺はオークやコボルトの料理が嫌いなんだ、これを食べてくれないか?」

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