話題のラノベや投稿小説を無料で読むならノベルバ

初老おっさんの異世界漫遊記・どうせ食べるなら美味しいものが喰いたいんだ!

克全

第45話女盗賊:プリネラ

「レジスト」

魔術師風の女冒険者がパラライズに対抗する為だろう、魔法に対する抵抗力を上昇させる魔法を盗賊風の女冒険者にかけた。さっきもそうだが、自分が信じられないほど強くなっているから、このような場合でも以外と冷静に対応できる。

今度俺と戦う盗賊風の女冒険者だが、武器としては比較的短い剣を2本装備している。今流行(いまはや)りの刃渡り1m前後で重量1kg前後の剣ではなく、刃渡り50cmくらいのものだ。身長が150cm、いや155cm前後だろうから、魔力がなく腕力もない女の子が冒険者で生きて行く為に両手剣を訓練したんだろう。盗賊だろうから指先も器用だろうし、両手剣の技術も高いと考えておいた方がいいな。

「行くよ!」

「スリープ」

だがまあなんだ、もう女の子相手にパラライズは使えない。いくらレジストで防御していようと、女の子の方から挑発されようと、恐ろしいほどのレベル差がある以上レジストが成功するはずがない。俺は特殊な趣味などないから、女の子が失禁したり脱糞したりする姿など見たくない!

「プリネラ! マスター私たちの負けよ! だからもうクラス鑑定試験は中止して!」

「分かった、もう十分実力は分かった、お前達には負担をかけてしまったな」

ギルドマスターの言葉に返事をすることもなく、魔術師風の女冒険者はプリネラと呼んだ女盗賊に急いで駆け寄っていった。恥をかかせまいとロングコートを手に持っているが、今回はスリープの魔法だから筋肉が弛緩(しかん)する心配は少ないだろう。

「ミノル、部屋に戻ろうか」

「はい、ですが魔法を解除しなくていいのですか?」

「うん? 出来るのか?」

「絶対成功すると約束はできませんが、このままでは無用の怨みを買ってしまいます」

「それもそうだな、では頼む」

「キュア」

「うん? ディスペルではないのか?」

「そんな魔法は使えませんよ、村の狩りでは必要とされませんから」

(大嘘つきだな)

セイは黙ってろ!

「ふむ? しかしキュアは治療や回復に使う魔法であろう、それがスリープに効果があるのか?」

「さあ、ですが村で使った時には効果がありました、スリープも眠り病と考えられませんか?」

「効果があるのならそうも考えられるが? おっと! 本当に目覚めたな」

おいおいおい、魔法を解除してあげたんだから2人ともそんなに睨むなよ。第一俺が戦いたいっていったんじゃない、ギルドマスターの命令で仕方なく戦ったんだからさ。

「プリネラ、レイナ、今回の鑑定試合は俺の命令で行ったものだ、ミノルを恨むのは筋違いだぞ。もしどうしても恨みたいのなら、試合を依頼した俺を恨め」

「いえ、マスターを恨む理由はありません、女相手にあのような惨い魔法を使った奴が悪いんです」

「戦いや冒険に惨い魔法など1つもない! 有るのは生きるか死ぬか、勝つか負けるかの魔法だけだ! 今回の試合で惨い結果が出たのは、お前たちがミノルより弱かったからだ、それに対して泣き言を言っているようでは冒険者を続ける資格などないぞ!」

「「そんな」」

「マスターの言う通りだ」

「「ノーラ!」」

「私がミノルの魔法に抵抗できないほど弱かった、ただそれだけのことだ。もしこれが冒険の途中で起こっていたら、私たちパーティーは全滅していた。反省して鍛錬に励むべきことであって、ミノル殿を恨むような事では無い!」

「「でも」」

「これ以上私に恥をかかすんじゃない! 試合に負けた上に、パーティーメンバーの教育も出来ていなかったと思われてしまう!」

「「はい、ごめんなさい」」

「ミノル殿、嫌な想いをさせて申し訳なかった、許して欲しい」

「いえいえ、こちらこそ試合慣れしていないとはいえ、魔法の選択を間違ってしまいました、すみませんでした」

「いやいや、私もいつの間にか自惚(うぬぼ)れてしまっていたようだ。次に試合をするときまでには、もっと鍛錬に励んでレジスト出来るようになっておく、だからその時には再試合をしてもらえないか?」

「はい、いつでも再試合をさせて頂きます」

ノーラは麻痺から回復して手早く身を清めて来たのだろう、鎧や上着はそのままだが、肌着やズボンは新しくなっている。まあ実戦で死力を尽くして戦った場合、失禁程度は日常茶飯事(にちじょうさはんじ)だろうし、長時間の戦闘や冒険中に無抵抗な状態になるようは排便方法は取れない。ズボンや下着を脱いでかがんでいて、モンスターに襲われでもしたら簡単に殺されてしまうだろうな。

まあそうなると、パーティーに女性がいる場合は2人以上が多くなるのではないだろうか?

冒険中に水浴びなどしないとは思うが、トイレの時に1人は警備と言うか護衛と言うか、守る者がいないと危険だと思う。親兄弟や恋人・夫婦でなければ、トイレ中の女性を男性が護るなんて出来るはずがない。

いや、冒険者家業ならそれくらいの事は割り切っているんだろうか?

だが護衛を頼まれた場合、依頼者の中に女性が含まれることもあり得る、そうなると女性の冒険者がパーティーメンバーには必須だろう。いや、女性が街の外に出て護衛を依頼するケースは稀(まれ)だな。

「ミノル、何を考えている? 部屋に行くぞ」

「あ、はい、すみません」

「初老おっさんの異世界漫遊記・どうせ食べるなら美味しいものが喰いたいんだ!」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く