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初老おっさんの異世界漫遊記・どうせ食べるなら美味しいものが喰いたいんだ!

克全

第43話女冒険者ノーラ

さて、いざ戦うとなると女冒険者の実力が気になるところだが、下手に鑑定魔法を使ってそれを悟られるのは不味い。不用意に色々な魔法を使って、真の実力を悟られて勝つくらいなら、秘密を守って負けた方がいい。

考えるべき事は、アイテムボックスを使えることを打ち明けたから、ある程度なら魔法を使っても大丈夫と言う事だ。強大な攻撃魔法を使ってしまうと、国やギルドに目をつけられ強制依頼を押し付けられてしまう可能性があり、せっかく手に入れた気ままで自由な生活が出来なくなる。

それは強力な回復魔法や治癒魔法が使えると知られるのも同じ事だろうから、ここは補助魔法や生活魔法が使えることで押し通してしまおう。小説や漫画・アニメで見知っている、スリープ・パラライズ・ストップなどを使ってみよう。

女冒険者は170cm程度の身長で、女性にしては筋肉質だが筋骨隆々とまでは行かない。まあ180cmや190cmの力自慢な男冒険者相手に、力で真っ向勝負しては分が悪いだろうから、速さや技を磨いてきたのだろう。まして相手は人間だけではなく獣や魔獣なのだ、相手に応じて臨機応変に対処すべきだろうし、さっきのゴーランの一件から見ても、それが出来るのは明白だ。

「さて、始めてもいいのかな?」

俺が考えてばかりで、一向に勝負を始めないのを牽制してきたようだ。俺が臆病風に吹かれたとは思わず、駆け引きの一環として勝負を開始したのか開始していないのか、あいまいにして隙を突こうとしていると考えたようだ。

「ええ、では始めさせて頂きます」

「かかっておいで!」

「パラライズ」

試験官として俺に対峙している以上、問答無用で攻撃を仕掛けて来る事はなかった。俺としても近接戦闘を披露する気はないし、女冒険者にケガなどさせたくもない。今の俺は異常な速さでレベルが上がってしまっているので、細やかな手加減ができない状態だ。こんな状態で味方になるであろう女性と戦うなど、絶対にやってはいけないことだ。

「ほう! 見事な魔法だ、ノーラにレジストさせないとはな!」

ギルドマスターが思わずつぶやいたように、女冒険者は身体中が麻痺して立っている事も出来ず、膝をつき武器を落としている。もはやこの状態で俺の勝利は確定しているはずだが、止めを刺す仕草が必要なのだろうか?

「いや、止めまではいらん、ただこれだけではミノル殿のレベルを確定できないから、ノーラが回復次第パラライズの魔法抜きでもう何度か模擬戦をしてもらいたい。いや、相手を変えてやってもらった方がいいかな?」

「どちらでも構いませんが」

「ふむ、ミノル殿はパラライズから回復させる魔法は使えるのかな? 使えるのならレベル判定で非常に有利になるし、パーティーを組むうえでも相手を選ぶことができるようになるが?」

さてどうしよう?

回復系の魔法も使えることを打ち明けるか?

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