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初老おっさんの異世界漫遊記・どうせ食べるなら美味しいものが喰いたいんだ!

克全

第38話ギルドマスター

「なんだと! 俺はドラゴビッチ家のもんだぞ、てめらみたいな平民にどうこう出来る身分じゃねんだよ!」

おやおや、どうやら権力者の一族なようだな、だが直系の子供や孫ではないのだろう。もしそうなら、それを笠(かさ)に着てもっと理不尽な言動をしていただろうな、しかしどの程度の権力者なんだろうか?

「いつまでもそんな脅しが通用すると思うな、今までは直接の証拠や証人がいなかったから処罰できなかったが、ここでの言動を全て無かったことには出来んぞ」

おっと、真打(しんう)ちが登場したのかな?

「「「「「マスター!」」」」」

ふむ、冒険者ギルドのマスターか、ならば冒険者は引退してるはずだか、見ただけでこの場で1番の実力者なのが分かるな。

「なんだと! ドラゴビッチ伯爵家に逆らって無事で済むと思っているのか!?」

「伯爵家の一員とは言ってもゴーラン殿は傍流も傍流、伯爵閣下や世子閣下も持て余していると評判ですから、内々に処分したらむしろ喜んでもらえるでしょうな」

「ハン、嘘を言っても無駄だ! 本家にはここで集めた金の半分を渡しているんだ、そう簡単に俺を切ったりしない。それに俺が捕まるような事になったら、政敵に格好の攻撃材料を与えることになる。だからどれほど罪を犯そうがもみ消してくれるし、もみ消すことが出来るくらいの金は積んでいる」

本当の馬鹿だ!

こんなことを公言すれば良識のある者から反発され、本家と敵対していると言う政敵に情報を流すことも分からないのか?

それともこの国では、強圧的に出れば委縮してしまう人間が多いのだろうか?

「心配には及びませんよ、ドラゴビッチ伯爵閣下と敵対されているイグナチェフ伯爵家とはすでに話がついています。証拠と証人さえ揃えれば、ゴーラン殿を処罰することは簡単なのですよ。ただしゴーラン殿はイグナチェフ伯爵家で預かってもらう事になりますから、多少普通より不自由を御掛けする事になりますが」

「なんだと!」

さすがギルドマスターだ、すでにゴーランとやらを処罰するための布石は打っていたのか。そうなると俺も最後まで演技を続けてやる方がいいだろう。

「ギルドマスター、私は今回の件をどこに訴えればいいのです?」

「この街はデミドフ男爵家が預かっておられます、町の中心に役所を兼ねた内城がありますから、そちらに行って訴えていただく事になりますが、私もご一緒させて頂きますから心配いりませんよ」

おっと、ゴーランとやらも破れかぶれになったようだな、隙を見せたら暴れ出しそうだ。それに配下と言うか仲間と言うか、一緒に悪事を働いていた者も暴れて隙を作って逃げ出す心算のようだ。ここは先手を打っておこうか。

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