「婚約破棄」「ざまあ」短編集5巻
第3話
「騎士様、とてもよい馬をお持ちですね。
ですが二頭もいらないのではありませんか。
ぜひ一頭はお譲り願いたいものです」
なるほど。
脅迫して馬を奪うつもりですか。
私がメンドーサ侯爵家に訴え出ても、雀の涙ほどの金を渡しておけば、正当な取引だと言い張れるのでしょうか?
蒼虎と赤虎がいるのは見えているはずですよね?
それなのに勝てると思っているのでしょうか?
騎士を殺すのはまずいと考えているのでしょうか?
なにも分かりませんが、誇りを捨てる気はありません。
いざという時の切り札はいくつか用意していますから、売られた喧嘩は買って差し上げましょう!
「黙れ、下郎!
騎士に対する無礼と脅迫、命がいらないと見える。
そこから一歩でも近づいたら、攻撃を仕掛けてきたとみなす」
「やれ、やれ、やれ。
これだから世間知らずの騎士様には困るのですよ。
この故買市にきて、騎士の身分が通じると思っているんですからね。
この街にはこの街の掟があるのですよ。
それが守れないようなら早死にすることになりますよ。
その覚悟はおありなんですか」
「「ガァオォォォォ!」」
蒼虎と赤虎がこいつらを完全に敵認定しましたね。
もうこいつらの死は確定ですね。
私が止めても止まるモノではありません。
「だったら死にな!」
奴隷店主の合図と同時に、配下の者たちが懐から取り出したものを一斉に投げつけてきました。
恐らく目潰しのたぐいでしょう。
愚かな者たちです。
蒼虎と赤虎を目潰しで無力化しようとしていたのでしょうが、二頭にそんな陳腐な武器は通用しませんよ。
いえ、それ以前に、私の周りは防御魔法による結界が展開されています。
近づこうと思っても近づけません。
敵意の有る無しにかかわらず、一定距離からは近づけません。
それを知られないように、さっきは先に制止したのです。
「なんだ?!
どうなっているんだ?!
やれ、どんどんやれ!」
「ゴホッ!」
「ゴホッ!」
「ウギャアア!」
「痛い、痛い、痛い!」
「眼が、眼が、眼が見えねぇ!」
馬鹿な連中です。
自分たちが投げた目潰しで苦しんでいます。
ここまで敵対すれば殺しても文句は出ないでしょうが、体裁は整えるべきですね。
「おのれ!
騎士に罠をはめて目潰しを使うとは何事か!
王家に訴え出て、メンドーサ侯爵家共々ギルドにも処分を課してもらう!
それはそれとして、まずは賠償してもらおう。
そこにいる奴隷を賠償金代わりにもらう。
どけ!」
私は騎乗したまま前に進んだ。
防御魔法結界も同時に移動するから、奴隷店主と配下は押しのけられる。
だが、私が助けたいと思った女の子はスルリと結界の中に入ってきた。
そのまま抱き上げて私の前に座らせた。
二人乗りの鞍ではないので乗り難いが、そこは我慢してもらうしかない。
「ではな、後日王家の騎士団と共に逮捕に来るからな」
ですが二頭もいらないのではありませんか。
ぜひ一頭はお譲り願いたいものです」
なるほど。
脅迫して馬を奪うつもりですか。
私がメンドーサ侯爵家に訴え出ても、雀の涙ほどの金を渡しておけば、正当な取引だと言い張れるのでしょうか?
蒼虎と赤虎がいるのは見えているはずですよね?
それなのに勝てると思っているのでしょうか?
騎士を殺すのはまずいと考えているのでしょうか?
なにも分かりませんが、誇りを捨てる気はありません。
いざという時の切り札はいくつか用意していますから、売られた喧嘩は買って差し上げましょう!
「黙れ、下郎!
騎士に対する無礼と脅迫、命がいらないと見える。
そこから一歩でも近づいたら、攻撃を仕掛けてきたとみなす」
「やれ、やれ、やれ。
これだから世間知らずの騎士様には困るのですよ。
この故買市にきて、騎士の身分が通じると思っているんですからね。
この街にはこの街の掟があるのですよ。
それが守れないようなら早死にすることになりますよ。
その覚悟はおありなんですか」
「「ガァオォォォォ!」」
蒼虎と赤虎がこいつらを完全に敵認定しましたね。
もうこいつらの死は確定ですね。
私が止めても止まるモノではありません。
「だったら死にな!」
奴隷店主の合図と同時に、配下の者たちが懐から取り出したものを一斉に投げつけてきました。
恐らく目潰しのたぐいでしょう。
愚かな者たちです。
蒼虎と赤虎を目潰しで無力化しようとしていたのでしょうが、二頭にそんな陳腐な武器は通用しませんよ。
いえ、それ以前に、私の周りは防御魔法による結界が展開されています。
近づこうと思っても近づけません。
敵意の有る無しにかかわらず、一定距離からは近づけません。
それを知られないように、さっきは先に制止したのです。
「なんだ?!
どうなっているんだ?!
やれ、どんどんやれ!」
「ゴホッ!」
「ゴホッ!」
「ウギャアア!」
「痛い、痛い、痛い!」
「眼が、眼が、眼が見えねぇ!」
馬鹿な連中です。
自分たちが投げた目潰しで苦しんでいます。
ここまで敵対すれば殺しても文句は出ないでしょうが、体裁は整えるべきですね。
「おのれ!
騎士に罠をはめて目潰しを使うとは何事か!
王家に訴え出て、メンドーサ侯爵家共々ギルドにも処分を課してもらう!
それはそれとして、まずは賠償してもらおう。
そこにいる奴隷を賠償金代わりにもらう。
どけ!」
私は騎乗したまま前に進んだ。
防御魔法結界も同時に移動するから、奴隷店主と配下は押しのけられる。
だが、私が助けたいと思った女の子はスルリと結界の中に入ってきた。
そのまま抱き上げて私の前に座らせた。
二人乗りの鞍ではないので乗り難いが、そこは我慢してもらうしかない。
「ではな、後日王家の騎士団と共に逮捕に来るからな」
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