「ざまぁ」「婚約破棄」短編集3巻
第3話
「申し訳ありません、申し訳ありません、申し訳ありません!
どうか、どうか、どうか、ご容赦ください。
全ては愚かな親心から出たことでございます」
「慮外者!
親心はリヴァン男爵も持っておるわ!
ここいる全貴族が親心を持っておる。
責任ある侯爵家当主ともあろうものが、権力を持って男爵家の領地を破壊することを許したら、王家王国の政治が崩壊するわ!」
「申し訳ありません、申し訳ありません、申し訳ありません!
どうか、どうか、どうか、ご容赦ください」
「許す許さないはブリーダルベイン侯爵の誠意しだいだ!
余の納得できぬ誠意もどきを口にするようならば、王家王国の全軍をもってブリーダルベイン侯爵家を攻め滅ぼし、占領した領地をリヴァン男爵に割譲する。
そう心得て返答せい!
リヴァン男爵とエミリー嬢のどんな詫びを入れる!」
「はい、はい、はい、はい。
まず廃鉱となった銀鉱山の利益に相当する金額を賠償したします」
「愚か者!
銀鉱山にどれほど莫大な埋蔵量であったか、貴公に分かるというのか?
埋蔵量は余が算定する。
それを認めるか!」
「認めます、認めます、認めさせていただきます。
王太子殿下の算定された埋蔵量通りの賠償金を支払わせていただきます」
「よし、それで、リヴァン男爵家が失った利益の補填はよかろう。
次は名誉を損なわれた分の賠償だ!」
「あ、いえ、でも、それは、ヘイスティングズ伯爵とダニエルが……」
「全てお前とネヴァヤがやらせたことであろうが!
気に喰わぬというのなら攻め滅ぼすぞ!
余はお前たちの首を跳ね飛ばしたくて仕方ないのだぞ!」
「申し訳ありません、申し訳ありません、申し訳ありません!
賠償させていただきます、賠償させていただきます。
どうか、どうか、どうか、賠償させてください」
「そうか、ではどうするのだ。
お前とネヴァヤ、いや、ブリーダルベイン侯爵家一族一門全員の命に匹敵する賠償だぞ!」
ブリーダルベイン侯爵が、小狡るそうな視線をあちらこちらに投げかけます。
哀願するような表情で私や父を見つめますが、眼に小狡さが浮かんでいます。
とても助け舟を出す気になりません。
そもそもここまで激怒されておられる王太子に、命を懸けてとりなしの言葉などかけられません。
そう思うのは私や父だけではないようです。
普段はブリーダルベイン侯爵を取り巻いている派閥の連中も、露骨に視線をさけています。
それはそうでしょう、誰だって命は惜しいのです。
そもそもブリーダルベイン侯爵に媚びへつらっているのも、家を守りたい一心からなのです。
ここでブリーダルベイン侯爵をかばって家を潰したら、何の意味もありません。
ブリーダルベイン侯爵も諦めたのでしょう。
王太子殿下に向けて何か言いだそうとしています。
どうか、どうか、どうか、ご容赦ください。
全ては愚かな親心から出たことでございます」
「慮外者!
親心はリヴァン男爵も持っておるわ!
ここいる全貴族が親心を持っておる。
責任ある侯爵家当主ともあろうものが、権力を持って男爵家の領地を破壊することを許したら、王家王国の政治が崩壊するわ!」
「申し訳ありません、申し訳ありません、申し訳ありません!
どうか、どうか、どうか、ご容赦ください」
「許す許さないはブリーダルベイン侯爵の誠意しだいだ!
余の納得できぬ誠意もどきを口にするようならば、王家王国の全軍をもってブリーダルベイン侯爵家を攻め滅ぼし、占領した領地をリヴァン男爵に割譲する。
そう心得て返答せい!
リヴァン男爵とエミリー嬢のどんな詫びを入れる!」
「はい、はい、はい、はい。
まず廃鉱となった銀鉱山の利益に相当する金額を賠償したします」
「愚か者!
銀鉱山にどれほど莫大な埋蔵量であったか、貴公に分かるというのか?
埋蔵量は余が算定する。
それを認めるか!」
「認めます、認めます、認めさせていただきます。
王太子殿下の算定された埋蔵量通りの賠償金を支払わせていただきます」
「よし、それで、リヴァン男爵家が失った利益の補填はよかろう。
次は名誉を損なわれた分の賠償だ!」
「あ、いえ、でも、それは、ヘイスティングズ伯爵とダニエルが……」
「全てお前とネヴァヤがやらせたことであろうが!
気に喰わぬというのなら攻め滅ぼすぞ!
余はお前たちの首を跳ね飛ばしたくて仕方ないのだぞ!」
「申し訳ありません、申し訳ありません、申し訳ありません!
賠償させていただきます、賠償させていただきます。
どうか、どうか、どうか、賠償させてください」
「そうか、ではどうするのだ。
お前とネヴァヤ、いや、ブリーダルベイン侯爵家一族一門全員の命に匹敵する賠償だぞ!」
ブリーダルベイン侯爵が、小狡るそうな視線をあちらこちらに投げかけます。
哀願するような表情で私や父を見つめますが、眼に小狡さが浮かんでいます。
とても助け舟を出す気になりません。
そもそもここまで激怒されておられる王太子に、命を懸けてとりなしの言葉などかけられません。
そう思うのは私や父だけではないようです。
普段はブリーダルベイン侯爵を取り巻いている派閥の連中も、露骨に視線をさけています。
それはそうでしょう、誰だって命は惜しいのです。
そもそもブリーダルベイン侯爵に媚びへつらっているのも、家を守りたい一心からなのです。
ここでブリーダルベイン侯爵をかばって家を潰したら、何の意味もありません。
ブリーダルベイン侯爵も諦めたのでしょう。
王太子殿下に向けて何か言いだそうとしています。
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