転生武田義信
第213話油断
1575年1月:薩摩一宇治城・本丸義信私室:鷹司義信・織田上総介信長・真田弾正忠幸隆・黒影・闇影・影衆:鷹司義信視点
「殿下。少々油断が過ぎるのではありませんか」
「そうか」
信長は俺の考えが気に食わないようだ。
信長は内政が好きだから、南方の統治が整わないのに、先を攻めるのが気に食わないのかな。
「殿下は志願者の数を甘く見ておられます」
「どう言う事だ」
「殿下の股肱の臣下達が、髀肉之嘆をかこっているのを御忘れか」
「だが彼らは、心から平和な世の中を願っていたぞ。領地を得て、理想の国造りをしているのだから、好き好んで戦場に出たがりはせんだろう」
「武田家が全く戦っていなければ、彼らも国造りに専念出来るでしょうが、殿下が戦い続け、若い者が功名を手にしていれば、自分も戦いたくなるものです」
そんなモノだろうか。
俺は子孫への義務感だけで戦ってるから、家臣達がそんな気持ちだと思いもしなかった。
俺の本心を言えば、今直ぐに王太子の地位など投げ捨てて、肉欲と創作の生活をしたい。
側室達や子供達が仲違いしないように、盤石な後継者を演じ続けなければならない。
兄弟や叔父達を含めた、一族一門が仲違いしないように、目を光らせないといけない。
「では、余が指名して出陣させるべきなのか」
「個人ではなく、以前殿下がなされていたように、国を指定して志願者を募るべきでしょう」
「攻めこむ国と隣接した国が兵を出すという奴だな」
「はい。ただ、これほど世界規模の戦いになりましたので、隣接する国と言う言葉は、北米を攻める阿羅斯加や、オロシャに備える西伯利亜くらいでしょう」
「そうだな」
「それに義正様と義剛様も、義近様が総大将に選ばれるのなら、自分達も大将に選んでもらいたいと願われるはずです」
「治めるべき国があるのにか」
「国を納めていくにしても、功名が必要でございます」
「十分な実績があるではないか」
「総大将は信基様でございます。義正様と義剛様は、大将の一人だったにすぎません」
「余が上総介を攻めた時や、三好を攻めた時を数倍する軍勢を率いていてもなのか」
「人の嫉妬は、恐ろしいモノでございますぞ」
「そうなのか」
「まして、子が父に感じる劣等感は、度し難いモノがございます」
「その通りでございます」
「弾正忠まで加わるのか」
「並の武将の子供ではございません。殿下に御子に生まれた方々の、重圧と妬心は同情余りあるモノがございます」
「難儀なモノだな。だったらどうせよと申すのだ」
「もう少し細かく総大将を入れ替えて、多くの国を攻め落とされませ」
「無用の軍を起こせと言うのか」
「敵対する国や豪族は数多くおります。その戦いごとに、日ノ本に残っておられる御子も含めて、総大将として軍を進められませ」
「弾正忠の意見は分かった。上総介もそれを賛成しているのか」
「賛成でございます」
「分かった。後見役を務める宿老と、攻め込む国や豪族、その時の軍を誰が総大将を務めるのか、御前達で考えてみてくれ」
「「「「「はい」」」」」
「殿下。少々油断が過ぎるのではありませんか」
「そうか」
信長は俺の考えが気に食わないようだ。
信長は内政が好きだから、南方の統治が整わないのに、先を攻めるのが気に食わないのかな。
「殿下は志願者の数を甘く見ておられます」
「どう言う事だ」
「殿下の股肱の臣下達が、髀肉之嘆をかこっているのを御忘れか」
「だが彼らは、心から平和な世の中を願っていたぞ。領地を得て、理想の国造りをしているのだから、好き好んで戦場に出たがりはせんだろう」
「武田家が全く戦っていなければ、彼らも国造りに専念出来るでしょうが、殿下が戦い続け、若い者が功名を手にしていれば、自分も戦いたくなるものです」
そんなモノだろうか。
俺は子孫への義務感だけで戦ってるから、家臣達がそんな気持ちだと思いもしなかった。
俺の本心を言えば、今直ぐに王太子の地位など投げ捨てて、肉欲と創作の生活をしたい。
側室達や子供達が仲違いしないように、盤石な後継者を演じ続けなければならない。
兄弟や叔父達を含めた、一族一門が仲違いしないように、目を光らせないといけない。
「では、余が指名して出陣させるべきなのか」
「個人ではなく、以前殿下がなされていたように、国を指定して志願者を募るべきでしょう」
「攻めこむ国と隣接した国が兵を出すという奴だな」
「はい。ただ、これほど世界規模の戦いになりましたので、隣接する国と言う言葉は、北米を攻める阿羅斯加や、オロシャに備える西伯利亜くらいでしょう」
「そうだな」
「それに義正様と義剛様も、義近様が総大将に選ばれるのなら、自分達も大将に選んでもらいたいと願われるはずです」
「治めるべき国があるのにか」
「国を納めていくにしても、功名が必要でございます」
「十分な実績があるではないか」
「総大将は信基様でございます。義正様と義剛様は、大将の一人だったにすぎません」
「余が上総介を攻めた時や、三好を攻めた時を数倍する軍勢を率いていてもなのか」
「人の嫉妬は、恐ろしいモノでございますぞ」
「そうなのか」
「まして、子が父に感じる劣等感は、度し難いモノがございます」
「その通りでございます」
「弾正忠まで加わるのか」
「並の武将の子供ではございません。殿下に御子に生まれた方々の、重圧と妬心は同情余りあるモノがございます」
「難儀なモノだな。だったらどうせよと申すのだ」
「もう少し細かく総大将を入れ替えて、多くの国を攻め落とされませ」
「無用の軍を起こせと言うのか」
「敵対する国や豪族は数多くおります。その戦いごとに、日ノ本に残っておられる御子も含めて、総大将として軍を進められませ」
「弾正忠の意見は分かった。上総介もそれを賛成しているのか」
「賛成でございます」
「分かった。後見役を務める宿老と、攻め込む国や豪族、その時の軍を誰が総大将を務めるのか、御前達で考えてみてくれ」
「「「「「はい」」」」」
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