「溺愛」「婚約破棄」「ざまあ」短編集3
第3話
衝撃の事実でした!
月神コンス様が私を溺愛して助けてくださった?!
確かに聖女には選ばれましたが、正直自覚なんてありません。
聖女なのに治癒の力がないのです。
その点も、王太子とベレスフォード公爵家が私を侮った理由です。
「確かに私は聖女に選ばれましたが、治癒の魔法が使えません。
才能のある者が少なくて、仕方なく繋ぎで選ばれたのではないのですか?
優秀な次代の聖女が現れたら、直ぐにお払い箱になるんじゃないですか?」
私の言葉に、ハミルトン伯爵は大きくため息をつきました。
私の言葉に呆れているようです。
私、なにかおかしなことを口にしましたか?
「聖女様よぉ、お前には何度か直接話したはずだぞ。
ほんとうに実技一点張りの脳筋だなぁ。
イザベラ!
月神コンス様の神性と神力をいえ!」
「はい!」
ここは絶対に逆らってはいけません。
ハミルトン伯爵は本気で呆れ怒っています。
間違っていたとしても、真剣に答えないといけません。
「月神コンス様は、太陽神アモン様と天罰神ムトの息子で、隼の頭を持っておられて、新生児を守護してくださいます。
え~と、それでぇ」
「おい、まずはそこまででいい。
今言った事で、お前と関係しているところはどこだ?」
「え?
これまでの話で私と関係している事ですか?
すみません、全然分かりません!」
「はぁあああ。
お前に謀略戦や頭脳戦は無理だな。
最前線で暗殺役しかできん。
それでは俺の後継者は務まらん。
ここに残っても使い潰されて死ぬだけだ。
よそに行っても気をつけるんだぞ」
「はい!」
それは分かっています。
十分わかっている事ですから、それより私が聖女に選ばれた理由を教えて!
「お前は捨て子だ。
新生児の守護神コンス様が特に眼をかけるのは当然だろうが」
「ああ!
なるほど!
そういう事ですか!
でも、捨て子なのは私だけではありませんよね?
ハミルトン伯爵はたくさんの孤児を育てておられますよね?」
「少し落ち着いたなら、月神コンス様の残りの神性と神力をいえ!」
「はい!
月神コンス様は月の船で夜の間に天空を移動され、夜の間に三日月の刃を振るい罪人に制裁を与える、正義と裁きの神様です。
あ?!
夜に殺す、暗殺者ですか?!」
「そうだ。
極端な悪事で人を殺さないのなら、正義の裁きだと体裁が整うのなら、暗殺者であろうと加護を頂ける。
俺が長年信心している神様、それが月神コンス様だ。
だからこそ俺はこの国にやってきてた。
あらゆる手段を使って、爵位を手に入れた。
そしてお前は、捨て子で暗殺者だ。
この国は月神コンス様を守護神として崇めているから、裏の顔を堂々とは教えていないから、王侯貴族はお前が聖女に選ばれた理由が分からないのだ」
月神コンス様が私を溺愛して助けてくださった?!
確かに聖女には選ばれましたが、正直自覚なんてありません。
聖女なのに治癒の力がないのです。
その点も、王太子とベレスフォード公爵家が私を侮った理由です。
「確かに私は聖女に選ばれましたが、治癒の魔法が使えません。
才能のある者が少なくて、仕方なく繋ぎで選ばれたのではないのですか?
優秀な次代の聖女が現れたら、直ぐにお払い箱になるんじゃないですか?」
私の言葉に、ハミルトン伯爵は大きくため息をつきました。
私の言葉に呆れているようです。
私、なにかおかしなことを口にしましたか?
「聖女様よぉ、お前には何度か直接話したはずだぞ。
ほんとうに実技一点張りの脳筋だなぁ。
イザベラ!
月神コンス様の神性と神力をいえ!」
「はい!」
ここは絶対に逆らってはいけません。
ハミルトン伯爵は本気で呆れ怒っています。
間違っていたとしても、真剣に答えないといけません。
「月神コンス様は、太陽神アモン様と天罰神ムトの息子で、隼の頭を持っておられて、新生児を守護してくださいます。
え~と、それでぇ」
「おい、まずはそこまででいい。
今言った事で、お前と関係しているところはどこだ?」
「え?
これまでの話で私と関係している事ですか?
すみません、全然分かりません!」
「はぁあああ。
お前に謀略戦や頭脳戦は無理だな。
最前線で暗殺役しかできん。
それでは俺の後継者は務まらん。
ここに残っても使い潰されて死ぬだけだ。
よそに行っても気をつけるんだぞ」
「はい!」
それは分かっています。
十分わかっている事ですから、それより私が聖女に選ばれた理由を教えて!
「お前は捨て子だ。
新生児の守護神コンス様が特に眼をかけるのは当然だろうが」
「ああ!
なるほど!
そういう事ですか!
でも、捨て子なのは私だけではありませんよね?
ハミルトン伯爵はたくさんの孤児を育てておられますよね?」
「少し落ち着いたなら、月神コンス様の残りの神性と神力をいえ!」
「はい!
月神コンス様は月の船で夜の間に天空を移動され、夜の間に三日月の刃を振るい罪人に制裁を与える、正義と裁きの神様です。
あ?!
夜に殺す、暗殺者ですか?!」
「そうだ。
極端な悪事で人を殺さないのなら、正義の裁きだと体裁が整うのなら、暗殺者であろうと加護を頂ける。
俺が長年信心している神様、それが月神コンス様だ。
だからこそ俺はこの国にやってきてた。
あらゆる手段を使って、爵位を手に入れた。
そしてお前は、捨て子で暗殺者だ。
この国は月神コンス様を守護神として崇めているから、裏の顔を堂々とは教えていないから、王侯貴族はお前が聖女に選ばれた理由が分からないのだ」
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