奴隷魔法使い
第215話同士打ち
『府内家蔵屋敷前』
「殿、本当にやるのですか?」
「殺(や)る、殺(や)らねば浮かぶ瀬も無い。」
「判りました、付いて参ります。」
岩村家主従は、府内家の蔵屋敷に静かに忍び込んだ、しかし既に府内家主従は沖の密輸船に乗り込んだ後であった。
「殿、もぬけの殻でございます、いかがいたしましょうか?」
「我が家の蔵屋敷に急げ、船を仕立てて沖の密輸船に行く。」
「あくまでも府内様を襲撃なさるのですか? いっそこのまま一緒に清国に逃げられては?」
「既に賽は投げられた、伝令を殺しているのだ、後戻りは出来ん」
「作用でございました、愚かなことを申しました、皆の者、殿の下知に従い急いで蔵屋敷に参るぞ。」
『唐津家蔵屋敷』
「松田、もし密輸船に全員が乗れなければ小舟で海岸線を逃げよ。」
「判りました、しかし兵を分けたら府内様に襲われませんでしょうか?」
「うむ、その恐れはあるな、この財宝を逃亡資金の足しにしようとするかもしれん、だがそれよりは兵力確保に動くだろう。」
「何故でございます? 兵よりも財宝の方が逃亡に役立つのではございませんか?」
「近禎の性格なら、ただ逃げ隠れするような消極策は採らん、海賊に成って清と南蛮の船を襲うことを考える。」
「なんと、そこまで覚悟を決められるでしょうか?」
「奴ならやるだろう、俺ならそうするしな! 密貿易に手を出していたのは、我ら一族だけではない、王家の縁戚でも手を出しておった、薩摩辺境伯や加賀辺境伯もやっておったは!」
「それはそうでございますが・・・・・それと海賊行為がどう繋がるのでございますか?」
「海賊としての戦力と実績があれば、密かに抜け荷を預けたがる貴族は多い、我らが中継をしてやれば、幾らでも貿易相手はおる。」
「成る程、府内様はその為の戦力となる我らを害することは無いと?」
「確率の問題だがな、海賊船は1隻より4隻のほうが好かろう? だが近禎に隙は見せぬよ、谷口、そちの魔法を当てにしてるぞ。」
「御任せ下さい、殿様に指一本触れさせません。」
「そうでございましたな、府内様にお抱え魔術師は居りませなんだな」
「近禎は魔力を持つ奴隷を全てを売り払って金に換えておった、愚かな奴よ、手元に残して置けば戦力となったものを。」
「松田、密輸船に乗り込ませる手練れの者を選抜しておけ、争いは避けたいが、近禎の出方によっては密輸船を乗っ取る。」
「御意のままに!」
「殿、本当にやるのですか?」
「殺(や)る、殺(や)らねば浮かぶ瀬も無い。」
「判りました、付いて参ります。」
岩村家主従は、府内家の蔵屋敷に静かに忍び込んだ、しかし既に府内家主従は沖の密輸船に乗り込んだ後であった。
「殿、もぬけの殻でございます、いかがいたしましょうか?」
「我が家の蔵屋敷に急げ、船を仕立てて沖の密輸船に行く。」
「あくまでも府内様を襲撃なさるのですか? いっそこのまま一緒に清国に逃げられては?」
「既に賽は投げられた、伝令を殺しているのだ、後戻りは出来ん」
「作用でございました、愚かなことを申しました、皆の者、殿の下知に従い急いで蔵屋敷に参るぞ。」
『唐津家蔵屋敷』
「松田、もし密輸船に全員が乗れなければ小舟で海岸線を逃げよ。」
「判りました、しかし兵を分けたら府内様に襲われませんでしょうか?」
「うむ、その恐れはあるな、この財宝を逃亡資金の足しにしようとするかもしれん、だがそれよりは兵力確保に動くだろう。」
「何故でございます? 兵よりも財宝の方が逃亡に役立つのではございませんか?」
「近禎の性格なら、ただ逃げ隠れするような消極策は採らん、海賊に成って清と南蛮の船を襲うことを考える。」
「なんと、そこまで覚悟を決められるでしょうか?」
「奴ならやるだろう、俺ならそうするしな! 密貿易に手を出していたのは、我ら一族だけではない、王家の縁戚でも手を出しておった、薩摩辺境伯や加賀辺境伯もやっておったは!」
「それはそうでございますが・・・・・それと海賊行為がどう繋がるのでございますか?」
「海賊としての戦力と実績があれば、密かに抜け荷を預けたがる貴族は多い、我らが中継をしてやれば、幾らでも貿易相手はおる。」
「成る程、府内様はその為の戦力となる我らを害することは無いと?」
「確率の問題だがな、海賊船は1隻より4隻のほうが好かろう? だが近禎に隙は見せぬよ、谷口、そちの魔法を当てにしてるぞ。」
「御任せ下さい、殿様に指一本触れさせません。」
「そうでございましたな、府内様にお抱え魔術師は居りませなんだな」
「近禎は魔力を持つ奴隷を全てを売り払って金に換えておった、愚かな奴よ、手元に残して置けば戦力となったものを。」
「松田、密輸船に乗り込ませる手練れの者を選抜しておけ、争いは避けたいが、近禎の出方によっては密輸船を乗っ取る。」
「御意のままに!」
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