奴隷魔法使い
第213話謁見
「まあ待ってやれ。」
「これは! 土御門筆頭魔導師様!」
「御前と番衆が我らを案内して行けばよかろう?いざとなれば、御前達が儂らを阻めばよかろう?」
「それは・・・・・」
「国王陛下暗殺未遂の一味として、この場で成敗されても好いのか? 家族一門皆殺しに成るぞ?」
「判りました。しかし御家来衆は城外にてお待ちいただきます。」
「勿論だ、さあ大公殿下、彩殿、ともに参ろうか。」
「先に伝令を走らせます、浅井! 先々の門番に常陸大公殿下と土御門筆頭魔導師様、大和彩様の通行を知らせよ、間部筆頭大臣様が宿直で居られる、御報(おしら)せせよ」
『王城謁見の間』
浅井と言う伝令は、門番頭と違い機転に利く男だったのだろう。
各番所では、国王陛下暗殺未遂犯逮捕の許可を得るための参内と、伝言が伝わっておりと直ぐに通過できた。
ただ、常陸大公殿下と土御門筆頭魔導師様の人相だけは確認していた。
無礼にならないように、密かに行われていたようだが、厳しい目つきの者はいた。
全てを浅井が手配していたのなら、見事な者だ。
後で聞いた話では、各番所で自分以外の伝令も手配していたようだ。
俺達が本丸に登城するころには、ちゃんと国王陛下にも伝わっていた。
「陛下、火急の謁見を承知していただき、有難き幸せでございます。」
「いや、予を殺そうとした者を見つけたのじゃ、構わん。」
「夫、尊によると、貴族家が黒幕の1人であったとのことです」
「ふむ・・・・」
「彩殿、証拠は有るのか?」
「間部様、証人がいるそうでございます。偶然ですが、闇奴隷売買と密貿易を行っていた僧侶と香具師を捕まえました。尋問したところ、密貿易の便宜を計るために、朝鮮貿易を変えた新井と手を結び、寺を悪所に使用するのに、府内寺奉行も加担していたと自白いたしたそうです。」
「なに! 府内が加担していたのか!」
「はい 更に、唐津・岩村・大給の3家も加担していたとのことです。」
「信じられん・・・・まさかそれだけの貴族家が加わっていたとは・・・・」
「間部様、彼ら一族一門には王家士族として役職についてるものも居ります。婚姻により、親族姻族として連なる貴族家もあります。他にも加わっていた貴族家が有るかもしれません、今回の参内でその者達から情報が漏れるかもしれません、一刻も早く捕縛の手勢を出していただきたいのです。」
「うむ、判った、陛下、御裁可を」
「3名とも注進御苦労である、王国軍に一味一族の者が居れば面倒じゃ、3家の手勢を持って捕縛をいたせ。常陸大公よ、この剣を授け捕縛軍の総大将に任じる。大和家・土御門家を副将とする。直ちに出陣いたせ!」
「これは! 土御門筆頭魔導師様!」
「御前と番衆が我らを案内して行けばよかろう?いざとなれば、御前達が儂らを阻めばよかろう?」
「それは・・・・・」
「国王陛下暗殺未遂の一味として、この場で成敗されても好いのか? 家族一門皆殺しに成るぞ?」
「判りました。しかし御家来衆は城外にてお待ちいただきます。」
「勿論だ、さあ大公殿下、彩殿、ともに参ろうか。」
「先に伝令を走らせます、浅井! 先々の門番に常陸大公殿下と土御門筆頭魔導師様、大和彩様の通行を知らせよ、間部筆頭大臣様が宿直で居られる、御報(おしら)せせよ」
『王城謁見の間』
浅井と言う伝令は、門番頭と違い機転に利く男だったのだろう。
各番所では、国王陛下暗殺未遂犯逮捕の許可を得るための参内と、伝言が伝わっておりと直ぐに通過できた。
ただ、常陸大公殿下と土御門筆頭魔導師様の人相だけは確認していた。
無礼にならないように、密かに行われていたようだが、厳しい目つきの者はいた。
全てを浅井が手配していたのなら、見事な者だ。
後で聞いた話では、各番所で自分以外の伝令も手配していたようだ。
俺達が本丸に登城するころには、ちゃんと国王陛下にも伝わっていた。
「陛下、火急の謁見を承知していただき、有難き幸せでございます。」
「いや、予を殺そうとした者を見つけたのじゃ、構わん。」
「夫、尊によると、貴族家が黒幕の1人であったとのことです」
「ふむ・・・・」
「彩殿、証拠は有るのか?」
「間部様、証人がいるそうでございます。偶然ですが、闇奴隷売買と密貿易を行っていた僧侶と香具師を捕まえました。尋問したところ、密貿易の便宜を計るために、朝鮮貿易を変えた新井と手を結び、寺を悪所に使用するのに、府内寺奉行も加担していたと自白いたしたそうです。」
「なに! 府内が加担していたのか!」
「はい 更に、唐津・岩村・大給の3家も加担していたとのことです。」
「信じられん・・・・まさかそれだけの貴族家が加わっていたとは・・・・」
「間部様、彼ら一族一門には王家士族として役職についてるものも居ります。婚姻により、親族姻族として連なる貴族家もあります。他にも加わっていた貴族家が有るかもしれません、今回の参内でその者達から情報が漏れるかもしれません、一刻も早く捕縛の手勢を出していただきたいのです。」
「うむ、判った、陛下、御裁可を」
「3名とも注進御苦労である、王国軍に一味一族の者が居れば面倒じゃ、3家の手勢を持って捕縛をいたせ。常陸大公よ、この剣を授け捕縛軍の総大将に任じる。大和家・土御門家を副将とする。直ちに出陣いたせ!」
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