奴隷魔法使い
第211話混乱
「山田、唐津家に事の顛末を報告し、清国に逃げるように伝えよ。佐久間、そなたは岩村家に。持田、おまえは大給家に。」
『はは!』
3人は、それぞれ目当ての屋敷方向に駆けていった。
府内近禎と家臣達は、一旦王都上屋敷に戻り運べる財貨を持ち出した。
彼らは、闇奴隷売買に必要不可欠な密輸船を持っていた。
王国には報告していない、秘密の蔵屋敷に小舟が隠してある。
沖合には常に密輸船が1隻は遊弋(ゆうよく)している。
「殿様、他家の方々をいつまでお待ちになるのですか?」
「潮次第だ、後2時間で潮目がよくなる。」
「それがよろしゅうございます、事ここに至っては、殿様の身が一番でございます」
『唐津家王都上屋敷』
「なんだと! 国王陛下暗殺未遂事件に加担しておっただと! 近禎の大馬鹿野郎が! 新井も馬鹿だが、易々と刺客を紹介した近禎が愚かすぎる!」
「殿様、いかがいたしましょう?」
「運べるだけの財宝を持って、近禎に合流する。松田、そなたは手早く運べる財貨を纏めよ。儂は密輸船に乗るため蔵屋敷に参る、近習共は我の共をせよ!」
唐津家でも、独自に秘密の蔵屋敷と密輸船を持っていた。
だが、王都沖合に常駐する船は1船だけ。
残り3船は朝鮮・香港との航路を航海していた。
『岩村家王都上屋敷』
「この謀反人が! この者を切り捨てよ!」
「は!」
岩村乗紀は瞬時に決断した。
闇奴隷売買と密貿易の罪を認めることを。
同時に、3家を裏切り王国に売ることを。
実際、国王陛下暗殺未遂事件は知らなかったし、加担していない。
ここで、府内近禎一味を捕縛するか切り殺してしまえば、助かるかもしれない。
家名断絶は免れないが、命だけは助かる可能性はある。
いや、手柄次第では捨扶持だけを与えられる、士族として家名が残るかもしれない。
家臣は、一刀のもとに府内近禎からの伝令、佐久間を切り殺した。
「者ども、我に続け!」
岩村家王都上屋敷の手勢は、府内家の蔵屋敷に急いだ。
『大給家王都上屋敷』
「村上、いかがいたせばよい?」
「殿様、今直ぐ王都から逃げねばなりません。」
「だが、儂は国王陛下暗殺未遂など関係ないぞ? それでも逃げねばならぬのか?」
「闇奴隷売買と密貿易は関わっておりました」
「それは、そちがやったほうが好いと言ったからではないか? 新井殿が承知と言うことは、王家も黙認しているからと、村上、そちが言ったではないか?」
「殿様、私は献策は致しましたが、承認し決断したのは殿様でございます。」
「そうなのか? 儂の所為なのか? ならばこれからいかにすれば好いのだ?」
「殿様、村上がどこまでも御供させていただきます、どうぞ一緒に来てくださいませ。」
「うむ、好きに計らえ。」
『はは!』
3人は、それぞれ目当ての屋敷方向に駆けていった。
府内近禎と家臣達は、一旦王都上屋敷に戻り運べる財貨を持ち出した。
彼らは、闇奴隷売買に必要不可欠な密輸船を持っていた。
王国には報告していない、秘密の蔵屋敷に小舟が隠してある。
沖合には常に密輸船が1隻は遊弋(ゆうよく)している。
「殿様、他家の方々をいつまでお待ちになるのですか?」
「潮次第だ、後2時間で潮目がよくなる。」
「それがよろしゅうございます、事ここに至っては、殿様の身が一番でございます」
『唐津家王都上屋敷』
「なんだと! 国王陛下暗殺未遂事件に加担しておっただと! 近禎の大馬鹿野郎が! 新井も馬鹿だが、易々と刺客を紹介した近禎が愚かすぎる!」
「殿様、いかがいたしましょう?」
「運べるだけの財宝を持って、近禎に合流する。松田、そなたは手早く運べる財貨を纏めよ。儂は密輸船に乗るため蔵屋敷に参る、近習共は我の共をせよ!」
唐津家でも、独自に秘密の蔵屋敷と密輸船を持っていた。
だが、王都沖合に常駐する船は1船だけ。
残り3船は朝鮮・香港との航路を航海していた。
『岩村家王都上屋敷』
「この謀反人が! この者を切り捨てよ!」
「は!」
岩村乗紀は瞬時に決断した。
闇奴隷売買と密貿易の罪を認めることを。
同時に、3家を裏切り王国に売ることを。
実際、国王陛下暗殺未遂事件は知らなかったし、加担していない。
ここで、府内近禎一味を捕縛するか切り殺してしまえば、助かるかもしれない。
家名断絶は免れないが、命だけは助かる可能性はある。
いや、手柄次第では捨扶持だけを与えられる、士族として家名が残るかもしれない。
家臣は、一刀のもとに府内近禎からの伝令、佐久間を切り殺した。
「者ども、我に続け!」
岩村家王都上屋敷の手勢は、府内家の蔵屋敷に急いだ。
『大給家王都上屋敷』
「村上、いかがいたせばよい?」
「殿様、今直ぐ王都から逃げねばなりません。」
「だが、儂は国王陛下暗殺未遂など関係ないぞ? それでも逃げねばならぬのか?」
「闇奴隷売買と密貿易は関わっておりました」
「それは、そちがやったほうが好いと言ったからではないか? 新井殿が承知と言うことは、王家も黙認しているからと、村上、そちが言ったではないか?」
「殿様、私は献策は致しましたが、承認し決断したのは殿様でございます。」
「そうなのか? 儂の所為なのか? ならばこれからいかにすれば好いのだ?」
「殿様、村上がどこまでも御供させていただきます、どうぞ一緒に来てくださいませ。」
「うむ、好きに計らえ。」
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