奴隷魔法使い
第23話買い物
「みつお殿、魔境と森の境界は分かりますか?」
「大体は分かりますが、何か?」
「厳密な境界線がわかる案内人が欲しいのです」
「ふむ? そんなに正確でなければいけませんか?」
「今のメンバーで、全く被害のない狩りをしたいのです」
「それは流石に不可能ではないですか」
みつおは思わず苦笑した。
「正確な境界線が分かれば可能です。魔界ギリギリに撒餌の血を撒いて、僕たちは安全な森に待機します。そして魔獣が来たら圧縮火炎魔法で狩り、安全な森まで重力軽減魔力で運搬します。今やってる獣の狩りは、全てその練習なのです」
「確かに! それなら被害なしで、買値十倍の魔獣、いや百倍の魔竜すら狩れますね!」
「ただその為には、境界線を出来るだけ正確に知ることが必要なんです。この案内人は、武力も運搬力も不要です。正確な知識と経験さえあればいいのです」
「分かりました。組合長にも相談して、相応しい人間を探します」
「ではいつも通り獣を見繕ってください」
『冒険者村買取所』
「買取お願いします」
「よし出せ。」
「クロサイ一頭四千二百キログラム、水牛十頭一万千三百九キログラム合計三十一万百八十銅貨だ」
「ありがとうございます」
「アヤ、買い物行こう」
「うん! でもどうしたの、急に買い物なんて?」
「余裕が出来たし、魔境に行く装備の準備もしないとね」
「そっか。うん。一緒に買い物に行けるなんて楽しみ!」
「先ずは古着と防具を買うよ」
「うん。防御力優先?」
「そう。毎日の修練で筋力も瞬発力も上がってるけど、先ずは死なないこと!」
「お金はいくら使っていいの?」
「平民に成るには、六十万銅貨残して置かないといけない。それ以外は使えるけど、考えて使うこと。武器は先に倒された味方の物を魔力で運んで使えるから、防具優先だよ」
『冒険者村武具屋』
「ここがみつお殿推薦の店か。すみません、防具と古着を見せてください」
「はい、どうぞ。どのような物を考えておられますか?」
「鉄兜と革鎧は二人とも買います。あとこの娘は鉄製の胸甲を見せてください。僕は鉄製の胸胴甲が見たいです。下に革鎧を着て、鉄の音をさせないようにする心算なんです」
「ではまず鉄兜はこちらです」
「アヤ、色々試そう」
「う。初めての買い物楽しみ」
女の子は買い物が好きなんだな。
とても嬉しそうだ。
「ふ~う、疲れた。買い物は苦手だわ」
「私は楽しかった」
「俺は色々負けて貰ったよ。古着もおまけしてもらって、全部で十五万銅貨使ったけど、アヤは?」
「十万銅貨で揃えた!」
アヤはとても嬉しそうに返事した。
上手に値切れたようだな。
ま、アヤくらい可愛ければ、値切るにしても有利だし。
「次は武器を見に行くよ」
「日本刀は高いよね?」
「一振り十三万銅貨はするけど、今回は鋳造の杖をオーダーする」
ここが、みつお殿推薦の店だな
「お邪魔します。杖の鋳造をお願いしたいのですが」
「あ、タケル殿ですか? 組合長から聞いてます。標準型でいいのですね?」
「はい」
「材料費と手間賃で千銅貨になります」
「分かりました。これでお願いします」
俺とアヤは、注文して前金を渡しただけで直ぐ店を出た。
「タケル、凄く安くなかった?」
「ああ、軟鉄を溶かして型に入れるだけだから」
「それで大丈夫なの?」
「自分達の魔法で鉄を変質させて、色々と強化するから大丈夫だよ」
「なるほど。なら、どうして防具にお金かけたの?」
「型がないからね。それに、防具を使わなくなったら、同じ店に売ればいいから。」
「そっか」
「なによりも、杖は魔晶石を埋めて育てていくから」
「私のは?」
「欲しいの?」
「それは欲しいよ。ぷんぷん」
アヤは可愛く怒った振りをする。
あああああ、可愛らしい。
俺の劣情が激しく疼く。
「じゃまた明日一緒に買い物しよ」
俺はそっと手を出した。
アヤが頬を赤く染めて、おずおずと手を出してくれる。
俺は優しく手を握った。
「大体は分かりますが、何か?」
「厳密な境界線がわかる案内人が欲しいのです」
「ふむ? そんなに正確でなければいけませんか?」
「今のメンバーで、全く被害のない狩りをしたいのです」
「それは流石に不可能ではないですか」
みつおは思わず苦笑した。
「正確な境界線が分かれば可能です。魔界ギリギリに撒餌の血を撒いて、僕たちは安全な森に待機します。そして魔獣が来たら圧縮火炎魔法で狩り、安全な森まで重力軽減魔力で運搬します。今やってる獣の狩りは、全てその練習なのです」
「確かに! それなら被害なしで、買値十倍の魔獣、いや百倍の魔竜すら狩れますね!」
「ただその為には、境界線を出来るだけ正確に知ることが必要なんです。この案内人は、武力も運搬力も不要です。正確な知識と経験さえあればいいのです」
「分かりました。組合長にも相談して、相応しい人間を探します」
「ではいつも通り獣を見繕ってください」
『冒険者村買取所』
「買取お願いします」
「よし出せ。」
「クロサイ一頭四千二百キログラム、水牛十頭一万千三百九キログラム合計三十一万百八十銅貨だ」
「ありがとうございます」
「アヤ、買い物行こう」
「うん! でもどうしたの、急に買い物なんて?」
「余裕が出来たし、魔境に行く装備の準備もしないとね」
「そっか。うん。一緒に買い物に行けるなんて楽しみ!」
「先ずは古着と防具を買うよ」
「うん。防御力優先?」
「そう。毎日の修練で筋力も瞬発力も上がってるけど、先ずは死なないこと!」
「お金はいくら使っていいの?」
「平民に成るには、六十万銅貨残して置かないといけない。それ以外は使えるけど、考えて使うこと。武器は先に倒された味方の物を魔力で運んで使えるから、防具優先だよ」
『冒険者村武具屋』
「ここがみつお殿推薦の店か。すみません、防具と古着を見せてください」
「はい、どうぞ。どのような物を考えておられますか?」
「鉄兜と革鎧は二人とも買います。あとこの娘は鉄製の胸甲を見せてください。僕は鉄製の胸胴甲が見たいです。下に革鎧を着て、鉄の音をさせないようにする心算なんです」
「ではまず鉄兜はこちらです」
「アヤ、色々試そう」
「う。初めての買い物楽しみ」
女の子は買い物が好きなんだな。
とても嬉しそうだ。
「ふ~う、疲れた。買い物は苦手だわ」
「私は楽しかった」
「俺は色々負けて貰ったよ。古着もおまけしてもらって、全部で十五万銅貨使ったけど、アヤは?」
「十万銅貨で揃えた!」
アヤはとても嬉しそうに返事した。
上手に値切れたようだな。
ま、アヤくらい可愛ければ、値切るにしても有利だし。
「次は武器を見に行くよ」
「日本刀は高いよね?」
「一振り十三万銅貨はするけど、今回は鋳造の杖をオーダーする」
ここが、みつお殿推薦の店だな
「お邪魔します。杖の鋳造をお願いしたいのですが」
「あ、タケル殿ですか? 組合長から聞いてます。標準型でいいのですね?」
「はい」
「材料費と手間賃で千銅貨になります」
「分かりました。これでお願いします」
俺とアヤは、注文して前金を渡しただけで直ぐ店を出た。
「タケル、凄く安くなかった?」
「ああ、軟鉄を溶かして型に入れるだけだから」
「それで大丈夫なの?」
「自分達の魔法で鉄を変質させて、色々と強化するから大丈夫だよ」
「なるほど。なら、どうして防具にお金かけたの?」
「型がないからね。それに、防具を使わなくなったら、同じ店に売ればいいから。」
「そっか」
「なによりも、杖は魔晶石を埋めて育てていくから」
「私のは?」
「欲しいの?」
「それは欲しいよ。ぷんぷん」
アヤは可愛く怒った振りをする。
あああああ、可愛らしい。
俺の劣情が激しく疼く。
「じゃまた明日一緒に買い物しよ」
俺はそっと手を出した。
アヤが頬を赤く染めて、おずおずと手を出してくれる。
俺は優しく手を握った。
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