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奴隷魔法使い

克全

第17話さすけ冒険者組合長

「おいおいおい、奴隷が組合に何の用だ!」

ち、不良冒険者か。

「ねーちゃん、こっち来な、遊んでやるよ」

「お代官様の御用で、組合長に面会に来ました、取次お願いします」

「! なに、奴隷風情が嘘ついてんじゃね~よ」

「俺たちは魔術師だ、特にこいつは中級上の魔法使い、それでもやる気かい?」

止めを刺すか。

「受付殿。御代官様の紹介で、明日二十名の護衛兼運搬役を一人一日四百銅貨で依頼に来ました。組合長に取次の上、この者どもに処分をお願いします。お代官様の使者に対する無礼は勿論ですが、奴隷とはいえ我らは王国資産です。王国の資産を傷つけようとした罪は、厳罰ではございませんか?」

「直(ただ)ちに、組合長を呼んでまいります!」

ほとんど待つことなく、受付は組合長を呼んできた。

さすがに冒険者組合の長を務めるだけあって、鍛え上げた肉体をしている。

「御使者どの、私が組合長のさすけです。応接間にご案内いたします」

「まずはこれを。御代官様からの書状でございます」

「これはご丁寧に。拝見させていただきます。確かに筆跡も花押もお代官様の公式書状です。使者殿に無礼を働いた者どもを牢に入れておけ!」

組合長直々の案内で奥に通されたが、二・三の部屋の前を通過する程度で、直ぐに応接間に着いた。

ふ~ん、応接間とはいえ実用重視だな。

家具も質実剛健だな。

「使者殿。御代官様の書状によれば、レベルは低くとも信頼出来る護衛兼運搬役を雇いたいとのことですが?」

「はい。我々二人は、自由民になるべく冒険者奴隷となりました。昨日一日で八万銅貨を稼ぎました」

「買取長から報告は受けております。大変な大物を狩られたそうで」

「二十日順調に狩りが出来れば、無事に解放奴隷として自由民に成れるでしょうが、このアヤを手に入れたい貴族が策動しております。抑止力と証人となる冒険者を、常に側に置きたいのです」

「分かりました、自由民になられた後はどうする心算ですかな?」

「冒険者として身を立てたいと思っておりますし、獣に慣れたら、魔の森で魔獣や魔竜を狩りたいと思っています」

「できますかな? 魔獣はともかく魔竜は強力ですぞ」

「明日、手の者からの報告で判断されていただきたい」

「確かにそうですな。確認も兼ねて、心根のいい冒険者を二十人用意しましょう」

「獲物の運搬でお聞きしたいのですが、私とアヤが狩った獲物を、竹と綱で結んで冒険者に運んでいただきたいのです。手頃な竹がある場所が、ここから湿地帯までの間にありますか?」

「ええ、ありますよ。でも運搬用の六間棒と縄なら、組合から無料でお貸ししましょう」

「ありがとうございます。明日よろしくお願いします」

「了解しました。表までお送りしましょう」

「ありがとうございます」

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