魔法武士・種子島時堯

克全

第88話隠岐侵攻

1538年11月『筑前国・大宰府』種子島少弐時堯・10歳

隠岐国を侵攻する前に軍制を改革したが、日本各地から購入した奴隷は地方ごとに方言の違いが激しい。もちろん明国をはじめとする世界中から集まった奴隷に至っては、完全に外国語で意思疎通しなければならない。だから防人軍団では国別・地方別に人材を配属することになる。

だから外国別・民族別・日本旧国別・日本郡別に1000兵単位の大軍・500兵の少軍・200兵の校・100兵の旅と集団を組ませて戦わせる事になる。もちろん上級部隊になればなるほど意思疎通できるように通訳が必要になる。

だがこのまま兵数は増え続けるはずだから、いずれは軍・軍団・師団・旅団・連隊・大隊と、自分が知る範囲の軍制にもっと近付ける必要がある。だが今は読み書きすら全くできない奴隷や平民が圧倒的多数で、とてもではないが難しい部隊編成など理解出来ない。学校制度を導入したが、そこで学んだ将校が最低50人に1人配属出来るようにならなければ無理だ。

しかもそれが民族言語別に1人は必要だ!

種子島家の準備は万端に整えたが、問題は隠岐の事だ。隠岐は守護家である京極家が内紛して著しく勢力を落としてしまっている。そして直接の統治は守護代・隠岐家が行ってるのだが、1530年から、隠岐宗清が水若酢神社と対立して、隠岐各地の国衆が反乱していた。

隠岐国は離島のため、国衆・地侍が大小の別はあるものの水軍戦力を保有している。そして今は日本中の水軍衆が、我が種子島家と何らかの交易関係にある。だからここはその影響力を駆使して、混乱の坩堝となっている隠岐国を支配下に置くことにした。

まずはいつも通り空を翔け、隠岐国内城砦の城門・土塁を破壊して廻ったのだが、信心深い隠岐の人たちには空を翔ける俺の姿は神仏と同じだったようだ。水若酢神社を信じていた国衆・地侍も、実際に空を翔ける奇跡を起こす俺に進んで降伏臣従してきた。もちろん交易関係にあった海賊衆は進んで降伏臣従してきた。そこで素早く艦隊を動員して隠岐を国に進駐することにした。

「隠岐国侵攻艦隊」
第20艦隊・司令官・重田将監忠烈
第201戦隊・74門戦列艦2艦(1400兵)
第202戦隊・74門戦列艦2艦(1400兵)
第203戦隊・フリーゲート4艦(800兵)
第204戦隊・スクナー 12船(360兵)
第21艦隊・司令官・中間将監長頼
第211戦隊・74門戦列艦2艦(1400兵)
第212戦隊・74門戦列艦2艦(1400兵)
第213戦隊・フリーゲート4艦(800兵)
第214戦隊・スクナー 12船(360兵)
第18艦隊・司令官・松浦丹後守親
第181戦隊・ジャンク 24船(1200兵)
第182戦隊・ジャンク 24船(1200兵)
第183戦隊・ジャンク 24船(1200兵)
第184戦隊・ジャンク 24船(1200兵)
第19艦隊・司令官・志佐純次
第191戦隊・ジャンク 24船(1200兵)
第192戦隊・ジャンク 24船(1200兵)
第193戦隊・ジャンク 24船(1200兵)
第194戦隊・ジャンク 24船(1200兵)

搭乗陸軍・工兵隊1万兵

練習艦隊を猛訓練で戦闘可能にまでしていたので、今回は彼らを投入して隠岐国を支配下に置いた。もちろん水夫や海兵には士筒火縄銃で武装している。陸軍とは違い、異国を含めた勢力圏外での交易を前提とする海軍は、南蛮船・ジャンク・合関船の搭乗員全員が鉄砲を装備している。

もちろん全員に士筒鉄砲を行き渡らせる事は出来ないが、非常時には交易商品である根来・南蛮・明国など各地で生産された中筒・小筒以下の鉄砲を使えるようにしていた。

隠岐国に艦隊が到着して、俺は水若酢神社をはじめとする島内の全寺社の神職・僧侶を交代させた。隠岐の神職・僧侶を九州各地の寺社で再修業させ、隠岐の寺社は完全に支配下に置いた。

更に搭乗させて来た陸軍工兵隊によって、隠岐の産業を開発育成させる事を始めた。

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