魔法武士・種子島時堯
第9話栄達
1534年2月『種子島・種子島城』種子島犬楠丸・6歳
「父上様ご無事のお帰りおめでとうございます。更に先触れの話ではご出世なされたとのこと、まことにおめでとうございます」
「うむ、ありがとう犬楠丸、何もかも犬楠丸の申した通りになった。犬楠丸も吾の留守を守って初陣を勝利で飾っただけで無く、禰寝清年を捕えた上に城地まで占領したとの事、まことに天晴である!」
「お褒めに預かり恐悦至極でございます、全ては父上様から受け継いだ血脈と教わった武芸の賜物でございます」
「うむうむ、さすが吾の嫡男だ! 吾の血脈を受け継いだそなたのことを誇りに思うぞ」
「有り難きお言葉を賜り、幸せの極致でございます」
「まあ型通りの挨拶はこの程度にしておこう」
「そうですね父上様」
「それでこの後はどうするべきなのだ?」
父上様は俺のことを神仏から授かった申し子だと思っている、だから俺の言うことはほぼ無条件で聞き入れてくれる。
「では父上様には大隅の富田城に入って頂きます」
「うむ、それはよいが犬楠丸は種子島に残るのか?」
「軍資金の為にも種子島に残って鯨を狩らなければなりませんし、島内各所に設けた秘密生産所を護らなければなりません」
「うむ、それは大切な事じゃ! だが大隅は陸続きに強敵が多い、それに対する備えはどうする?」
「明国・琉球・日本の商人から奴隷・玄米・武器甲冑を大量に買い入れております。今は時述叔父上と、蒲生に養子に行かれた茂清叔父上が1500の兵で守って下さっておりますが、父上様には更に5000の奴隷兵を率いて富田城に入って頂きます。そうでなければ多禰国(たねのくに)国司兼守護である父上様の体面に係わります!」
そう最初に触れたように父上様は大出世なされた!
後奈良天皇の即位式の費用として5000貫文の銅貨を送り、将軍家に200貫文の献金と、龍涎香・高級石鹸・高級蝋燭・高級シャンプー・清酒・鯨骨・鯨髭などを献上したのが大きく評価されたのだ。従三位の官位と多禰国国司兼守護の官職を賜る事になった。
多禰国は元々大隅諸島(種子島・屋久島)を国として区分していたのだが、経費削減のため天長元年(826年)に大隅国に併入されてしまったのだ。そこで来年に再度の献金と献上品を約束して、大隅国から分けて父上様の支配国にして頂くように朝廷と幕府に交渉して認められたのだ。
「なに! 5000もの兵を整えているのか?!」
「はい! 父上様に恥をかかすような真似は決していたしません」
「そうか、そなたは孝行息子であるな」
父上様は、種子島海軍と協力してくれた商人の船に搭乗され、堂々と九州に上陸され富田城に入城なされた。父上様に率いられた5000兵以外にも毎日各地の商人が奴隷・兵糧・武具甲冑を売りに来た。そして俺から、龍涎香・高級石鹸・高級蝋燭・高級シャンプー・清酒・干椎茸・鯨骨・鯨髭などを買って地元に帰って行った。
そうそう、今回父上様は献金・献上品に上京されたが、当然商品も運ばれて商売もなされた。今回の航海で2万貫文分の利益を得て帰ってこられた。もちろんそれだけの銅貨を持ち帰ることなど出来ないので、駿河や甲斐で採れる金銀銅や玄米・武具甲冑・奴隷などの商品を持ち帰られた。
「種子島海軍」
小早船(20丁櫓・40兵)20船
関船 (40丁櫓・90兵)10船
ジャンク船 10船
ブリック 2船
スクナー 2船
フリゲート 1艦
「父上様ご無事のお帰りおめでとうございます。更に先触れの話ではご出世なされたとのこと、まことにおめでとうございます」
「うむ、ありがとう犬楠丸、何もかも犬楠丸の申した通りになった。犬楠丸も吾の留守を守って初陣を勝利で飾っただけで無く、禰寝清年を捕えた上に城地まで占領したとの事、まことに天晴である!」
「お褒めに預かり恐悦至極でございます、全ては父上様から受け継いだ血脈と教わった武芸の賜物でございます」
「うむうむ、さすが吾の嫡男だ! 吾の血脈を受け継いだそなたのことを誇りに思うぞ」
「有り難きお言葉を賜り、幸せの極致でございます」
「まあ型通りの挨拶はこの程度にしておこう」
「そうですね父上様」
「それでこの後はどうするべきなのだ?」
父上様は俺のことを神仏から授かった申し子だと思っている、だから俺の言うことはほぼ無条件で聞き入れてくれる。
「では父上様には大隅の富田城に入って頂きます」
「うむ、それはよいが犬楠丸は種子島に残るのか?」
「軍資金の為にも種子島に残って鯨を狩らなければなりませんし、島内各所に設けた秘密生産所を護らなければなりません」
「うむ、それは大切な事じゃ! だが大隅は陸続きに強敵が多い、それに対する備えはどうする?」
「明国・琉球・日本の商人から奴隷・玄米・武器甲冑を大量に買い入れております。今は時述叔父上と、蒲生に養子に行かれた茂清叔父上が1500の兵で守って下さっておりますが、父上様には更に5000の奴隷兵を率いて富田城に入って頂きます。そうでなければ多禰国(たねのくに)国司兼守護である父上様の体面に係わります!」
そう最初に触れたように父上様は大出世なされた!
後奈良天皇の即位式の費用として5000貫文の銅貨を送り、将軍家に200貫文の献金と、龍涎香・高級石鹸・高級蝋燭・高級シャンプー・清酒・鯨骨・鯨髭などを献上したのが大きく評価されたのだ。従三位の官位と多禰国国司兼守護の官職を賜る事になった。
多禰国は元々大隅諸島(種子島・屋久島)を国として区分していたのだが、経費削減のため天長元年(826年)に大隅国に併入されてしまったのだ。そこで来年に再度の献金と献上品を約束して、大隅国から分けて父上様の支配国にして頂くように朝廷と幕府に交渉して認められたのだ。
「なに! 5000もの兵を整えているのか?!」
「はい! 父上様に恥をかかすような真似は決していたしません」
「そうか、そなたは孝行息子であるな」
父上様は、種子島海軍と協力してくれた商人の船に搭乗され、堂々と九州に上陸され富田城に入城なされた。父上様に率いられた5000兵以外にも毎日各地の商人が奴隷・兵糧・武具甲冑を売りに来た。そして俺から、龍涎香・高級石鹸・高級蝋燭・高級シャンプー・清酒・干椎茸・鯨骨・鯨髭などを買って地元に帰って行った。
そうそう、今回父上様は献金・献上品に上京されたが、当然商品も運ばれて商売もなされた。今回の航海で2万貫文分の利益を得て帰ってこられた。もちろんそれだけの銅貨を持ち帰ることなど出来ないので、駿河や甲斐で採れる金銀銅や玄米・武具甲冑・奴隷などの商品を持ち帰られた。
「種子島海軍」
小早船(20丁櫓・40兵)20船
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