結婚式の日に婚約者を勇者に奪われた間抜けな王太子です。
第59話:陰謀二・ローザ視点
「私は元々傭兵だ、貴族の回りくどい話は分からん。
私に何をさせたいのだ、はっきり言え、言えないのなら今日の話はこれまでだ。
全てをリカルド王太子に話してお前達を処分してもらう。
動くな、動けば斬るぞ、私を舐めるなよ、私にはお前達が束になってかかってきても皆殺しにできるだけの腕と経験がある」
糞蟲共が真っ青になって震えてやがる、ざまあみろだ。
私が会う事を許したのを、陰謀に加担するためだと勘違いしていたのだ。
馬鹿が、誰が最低の糞蟲と組んで死を選ぶモノか。
リカルド王太子は情が深い分、裏切られた時の報復が激しいだろう。
婚約者のアセリカと勇者に裏切られた時は、あまりの失意に気絶したと聞くが、その時から性格が変わったとも聞いている。
今度裏切りにあったら、身の毛もよだつような残虐な復讐にはしりかねないのだ。
「わ、わ、分かりました、全てをお話します、私達の目的は大陸制覇です。
今のフィフス王国の力をもってすれば、大陸制覇など簡単な事です。
ダドリー伯爵伯爵夫人がリカルド王太子殿下を説得してくだされば、直ぐに数カ国を併合できる事でしょう。
なに、ご安心ください、その時には我らが御味方いたします。
魔王軍が防衛線を突破した時に、最後の兵力として温存されているのが、我ら貴族の精鋭部隊ですから、義勇兵や傭兵あがりの王太子徒士団に勝てるような……」
糞蟲共が、普段私達のような傭兵や義勇兵の悪口を言っているから、思わず私を前にして本音を口にしたのだろうが、もう十分だ、我慢も限界だ。
黒幕の話は、拷問を加えて聞き出せばいい。
糞蟲共が馬鹿にしている傭兵団の拷問がどれほど激しいか、その身で思い知れ。
「もう十分話は聞いた、出てきて確保しろ。
黒幕を確認したいから、徹底した拷問で口を割らせるんだ」
私がそういうと、背後と左右の隠し扉が大きく開いて、一気に近衛徒士が部屋一杯に出てきて、糞蟲共を床に押し付けて確保した。
「な、な、なにをする、我らはフィフス王国譜代の貴族だぞ。
お前らのような成り上がりにどうこうできる存在ではないのだ。
離せ、離さんか、離さねば国王陛下から厳罰を受けるぞ」
「国王陛下や王妃殿下には、私から手紙を書きますから気にしなくていいわ。
バートランドを暗殺するようにローザを唆そうとしていたくせに、生きて王都に戻れると思っているの。
リカルド王太子殿下が、自分の子供を殺そうとした相手を、許すわけがないでしょ、馬鹿にもほどがあるでしょうに、色々足らずに生まれてきたのね」
隠し部屋で全てを聞いていたライラが、バートランドを抱きながら言い捨てる。
戦友である私とライラの間には、秘密などない。
どちらかが変な事を考えた時点で、互いの命以上に大切な子供達が、死の危機に直面することになることをよく知っているのだ。
肩を並べて戦い、背中を預けて死線を掻いくぐった戦友だ。
戦友を裏切るくらいなら、討ち死にする方を選ぶ。
私に何をさせたいのだ、はっきり言え、言えないのなら今日の話はこれまでだ。
全てをリカルド王太子に話してお前達を処分してもらう。
動くな、動けば斬るぞ、私を舐めるなよ、私にはお前達が束になってかかってきても皆殺しにできるだけの腕と経験がある」
糞蟲共が真っ青になって震えてやがる、ざまあみろだ。
私が会う事を許したのを、陰謀に加担するためだと勘違いしていたのだ。
馬鹿が、誰が最低の糞蟲と組んで死を選ぶモノか。
リカルド王太子は情が深い分、裏切られた時の報復が激しいだろう。
婚約者のアセリカと勇者に裏切られた時は、あまりの失意に気絶したと聞くが、その時から性格が変わったとも聞いている。
今度裏切りにあったら、身の毛もよだつような残虐な復讐にはしりかねないのだ。
「わ、わ、分かりました、全てをお話します、私達の目的は大陸制覇です。
今のフィフス王国の力をもってすれば、大陸制覇など簡単な事です。
ダドリー伯爵伯爵夫人がリカルド王太子殿下を説得してくだされば、直ぐに数カ国を併合できる事でしょう。
なに、ご安心ください、その時には我らが御味方いたします。
魔王軍が防衛線を突破した時に、最後の兵力として温存されているのが、我ら貴族の精鋭部隊ですから、義勇兵や傭兵あがりの王太子徒士団に勝てるような……」
糞蟲共が、普段私達のような傭兵や義勇兵の悪口を言っているから、思わず私を前にして本音を口にしたのだろうが、もう十分だ、我慢も限界だ。
黒幕の話は、拷問を加えて聞き出せばいい。
糞蟲共が馬鹿にしている傭兵団の拷問がどれほど激しいか、その身で思い知れ。
「もう十分話は聞いた、出てきて確保しろ。
黒幕を確認したいから、徹底した拷問で口を割らせるんだ」
私がそういうと、背後と左右の隠し扉が大きく開いて、一気に近衛徒士が部屋一杯に出てきて、糞蟲共を床に押し付けて確保した。
「な、な、なにをする、我らはフィフス王国譜代の貴族だぞ。
お前らのような成り上がりにどうこうできる存在ではないのだ。
離せ、離さんか、離さねば国王陛下から厳罰を受けるぞ」
「国王陛下や王妃殿下には、私から手紙を書きますから気にしなくていいわ。
バートランドを暗殺するようにローザを唆そうとしていたくせに、生きて王都に戻れると思っているの。
リカルド王太子殿下が、自分の子供を殺そうとした相手を、許すわけがないでしょ、馬鹿にもほどがあるでしょうに、色々足らずに生まれてきたのね」
隠し部屋で全てを聞いていたライラが、バートランドを抱きながら言い捨てる。
戦友である私とライラの間には、秘密などない。
どちらかが変な事を考えた時点で、互いの命以上に大切な子供達が、死の危機に直面することになることをよく知っているのだ。
肩を並べて戦い、背中を預けて死線を掻いくぐった戦友だ。
戦友を裏切るくらいなら、討ち死にする方を選ぶ。
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