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克全

第174話:一八三八年・収支

直轄領が昨年よりも二百九十五万石も増えてる。
家臣領も十万石増えている。
どの大名家でも一万石でも、いや、千石でも多く領地を欲している。
松平幕府に家臣を送って領地が得たいのだ。
最低でも口減らしがしたいのだ。

それと火縄銃だが、幕府と三百諸侯に注文して年産二万丁になった。
清国にも火車などの各種武器を発注した。
武器を持ち逃げする可能性のある清国人や傭兵に貸し与えるためだ。
彼らは極悪非道な権力者の下で生きてきた。
強かでなければ生きていけなかったのだ。

それと松前藩が豊かになり生産力が増えれば増えるほど、取引相手にも豊かになってもらわないと、輸出したくても買ってもらえない。
貧富の差が激しいままだと、一部の富裕層に対する超高級品しか売れない。
それでは松前藩の民を等しく豊かにはできない。
喰うに困らないだけではいけない、豊かな生活を保障したいのだ。

各地の戦況は順調に進んでいる。
一方的な勝利を得ているか、戦略的な停滞だ。
侵攻を中止することで敵の内部崩壊を待つ。
追い込まれれば身の安泰を図るために国や同胞を売る奴が出てくる。
人間の醜い部分がもろに現れる。
問題はイギリスをどれくらい追い込むかだが……

「一八三八年の松前松平家収支と軍事力」

備蓄金 :△一億八千五百二十三万三千百二十両

直轄領 :八百九十五万石(六百万両だが今まで通り交易に使用)
家臣領 :六十万石(代官支配ではなく領主権を行使できる家臣領)
北前船 :△百七十四万両(百七十四隻は船団を組み清国や東南アジア)
北前船 :△百十四万千六百両(自家以外の二千八百五十四隻運上金)
快速丸 :△八百四十万両(四百二十隻)
迅速丸 :△千六百八十万両(四百二十隻)
ジャンク:△八百万両(十隻)
商場運上:△八十万両
試合興行:△十八万両
小計  :△四千六百六十一万千六百両

藩士扶持:▲三十六万九千八百四十両(六万九千兵)
藩士領地:▲二百石騎士家:二百万石(二万騎)
藩士領地:▲百石騎士家 :五百万石(五万騎)
陪臣領地:六十万石(二百七十八家)
食費役費:▲八十万両
機密軍費:▲百十万両
小銃生産:▲三十一万両(ドライゼ銃三万千丁)
(鉄砲部品外注:三万千丁分▲十二万四千両)
火縄銃 :▲三万二千両(二万丁)
玉薬代 :▲九十五万両
鉄銅鉛代:▲二百六十万両
輸入武器:▲三十万両
鍛冶職 :▲二万両(日本刀、槍、鏃)
練炭  :▲二万両
豆炭  :▲二万両
七輪  :▲一万両
陶磁器 :▲五万両
艦艇修理:▲一万七千四百両(百七十四隻)
快速丸 :▲三万両(五十トン六十隻×五百両)
迅速丸 :▲六万両(百トン六十隻×千両)
三十六門フリゲート艦:▲三万五千両(三百五十トン十艦×三千五百両)
五十二門フリゲート艦:▲二十万両(十艦×二万両)
二千トンジャンク船 :▲四万両(二隻×二万両)
農耕牛 :▲六十万両(二十万頭×三両)
軍馬駄馬:▲四十万両(二十万頭×二両)
小計  :▲千六百五十六万四千二百四十両

総計  :△三千四万七千三百六十両

「現有戦力」
反射高炉:高須藩・独立四炉を四基
反射高炉:江戸韮山二炉一基を二基
反射高炉:松前藩函館二炉一基を六基
反射高炉:松前藩福山館二炉一基を六基
反射高炉:松前藩小樽二炉一基を八基
反射高炉:松前藩室蘭二炉一基を六基
反射高炉:松前藩釧路二炉一基を二基
反射高炉:松前藩網走二炉一基を二基
反射高炉:松前藩石狩二炉一基を二基
三十六門フリゲート艦:三五〇トン=百艦
五十二門フリゲート艦:一五七六トン=六十艦
ジャンク船:二〇〇〇トン=十隻
快速丸 :五十トン=四百二十隻
迅速丸 :百トン=四百二十隻
合の子船:百七十四隻
火縄銃 :九万二千丁
後装火縄銃:六千丁
ドライゼ銃:十六万八千丁
農耕牛 :百八十万頭
軍馬駄馬:百八十万頭

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