呪いで常識を失ったのでロリと旅に出る
第253話 求めていた世界
「なるほどな……」
「えぇ……」
前の世界で俺とフラフィーが撤退させられたあとの話をクロエから聞いていた。クロエは一度イリスに全ての魔力を渡して俺達と分かれた後、やっぱりイリスを追いかけて行ったらしい。
その理由は簡単で、イリスの魔力が弱まっていったからだそうだ。というか俺達にイリスが合流した時すでにイリスは一度死ぬ間際までいった後だったらしい。合流する前、クロエはふらふらになりながらも命を削ってイリスを回復させて、その直後にさらわれたらしい。
魔族と戦って死にかけていたイリスは一度見逃されたが、クロエが来てしまいさらわれた事によりもう一度戦う事になった。クロエに被害を出さないように戦うのは至難の業で、そこでさらに実力差があったため劣勢に追い込まれクロエはそのまま連れ去られた。
クロエは魔王城に連れ去られてからは人質として魔力を吸収され続ける牢屋に入れられていたらしい。そして数日後、そこにイリスも放り込まれ姉妹で延々と何もできず歯がゆい思いをしていたらしい。
「殺されなかったのだけが救いかしらね。でもキミヒトがこういう事をしてくれるってわかってたら死を覚悟でイリスと暴走して魔王軍の戦力を把握しておくのがよかったかしらね」
「馬鹿言うな。大人しくしてて正解だよ。世界が戻ったとはいえ前の世界での影響をどれだけ受けるかわかったものじゃないからな。とりあえず世界が巻き戻されたからにはあの魔族にはお返しをしてやらないといけないな」
「ふふ、そうね」
前の世界ではクロエとイリスはセットじゃないとクロエが暴走する危険があった。しかしそれは魔力が回復すればのこと。クロエの魔力は底なしだし回復速度も尋常じゃない。
そして回復し続けてオーバーし続けてしまうと暴走を開始するという感じ。つまり魔力を回復させさえしなければ暴走する心配はないため、魔王軍はクロエの魔力が回復しないように厳重に捕えたというわけだ。
そしてイリスも魔族に敗れ人質として魔王軍に捕らわれてしまったということか。あの感じだとイリスは殺されるんじゃないかと思ったが、クロエの暴走を恐れて捕えたとかそんな感じかな。
「たぶんあのままだったら本当に世界は終わっていたでしょうね。能力が完全じゃない勇者じゃ魔族にも敵うかどうかって感じだったし、たぶん私の親も私を人質にされてたらまともに戦えないと思うし……」
イリスの父親か……。一度マジで挨拶しておきたいけどガチモンのヴァンパイアでクロエより強いとか結構死の予感を感じると思うんだよね。フラフィーの時みたいに父親とバトルとか嫌だよ……?
っていうか今何してるんだろうな。反魔王軍の一人として行動してるような感じだけど実際はどうなってるか確認の仕様がないからな。正直こっちの事で手一杯だから探してないし探す必要性もほとんどない。
「それじゃそろそろ出るか」
このテントの中に入ってから結構な時間が経っている。女神様の話をしたり旅の話をしたり、クロエとイリスの最後の戦いの話を聞いたりしていたからたぶん三時間くらいは経ったと思う。
めぐはごゆっくりと言っていたが、ゆっくりする必要もない。急ぐ必要性も全くないけどここにいると色々なものが刺激され過ぎるから出たほうがいい気がしてならない。
「……もうちょっと、このままがいいな、とか」
「俺もそう思っていたところさ!」
クロエがめちゃくちゃ甘えモードに入っているので俺の理性は消滅した。このままここでクロエと暮らす。三十年くらいここで過ごすわ。そして呆れた顔のめぐに色々と罵声を浴びせられたい。
クロエとイチャイチャできるしめぐからも罵声をいただける。これが俺の求めていた世界なのかもしれない。
「ね、キミヒト、血吸ってもいい?」
「それは、そういう事するって事でいい?」
「それもありなんだけど……でもここでしたらフラフィーに流石に悪いわ」
どうやらフラフィーが一人だけのけものにされるような状態になる事を心配しているらしい。そんなことを心配する必要はないというのに。フラフィーはなんだかんだで特別待遇を受けているからのけものにしても大丈夫だよ。
怒りはするだろうけど撫でてやって甘い言葉囁いておけばご機嫌何てすぐ取れる。ただしその前に俺が包丁で刺されることになると思うが。だがそれでいい。ロリを愛でるとは常に死を覚悟することでもある。
たぶん。
「たまに思うんだけど、何がキミヒトをそこまで掻き立てているの……」
何がと言われれば、魂だろうな。好きなものに対して理由をつけるというのは個人的にはナンセンスだ。その場合はその理由があるから好きなだけであって、理性の内で完結してしまっている気がするんだ。
本当に好きなものは理由とか理性とか、そう言うものとは別にあって感情を常に揺さぶられ続けているものなんじゃないかと思う。
確かに俺はロリが好きだしその理由はいくつも挙げられるけど、その理由よりも正直な所言葉に出来ない感情が一番強い。その感情の中に言葉に出来る理由があるだけなんだ。
ロリが好きな事に理由なんていらない。魂が叫ぶんだよ、ロリを愛せと。
「この感情がダイレクトに伝わって来る感じ、やっぱり不思議と安心するのよね……」
クロエは後ろから抱きしめている形の俺の腕に触れて、柔らかいほほを押し付けてくる。めちゃくちゃイチャイチャ感出てるわ。なんか性欲よりも癒される気持ちが高くなるのがクロエの良い所だよな。
ロリなのに姉属性持ちだし母性溢れているしたまに小悪魔チックな行動取るし最強以外に言葉が浮かばないわ。
「えぇ……」
前の世界で俺とフラフィーが撤退させられたあとの話をクロエから聞いていた。クロエは一度イリスに全ての魔力を渡して俺達と分かれた後、やっぱりイリスを追いかけて行ったらしい。
その理由は簡単で、イリスの魔力が弱まっていったからだそうだ。というか俺達にイリスが合流した時すでにイリスは一度死ぬ間際までいった後だったらしい。合流する前、クロエはふらふらになりながらも命を削ってイリスを回復させて、その直後にさらわれたらしい。
魔族と戦って死にかけていたイリスは一度見逃されたが、クロエが来てしまいさらわれた事によりもう一度戦う事になった。クロエに被害を出さないように戦うのは至難の業で、そこでさらに実力差があったため劣勢に追い込まれクロエはそのまま連れ去られた。
クロエは魔王城に連れ去られてからは人質として魔力を吸収され続ける牢屋に入れられていたらしい。そして数日後、そこにイリスも放り込まれ姉妹で延々と何もできず歯がゆい思いをしていたらしい。
「殺されなかったのだけが救いかしらね。でもキミヒトがこういう事をしてくれるってわかってたら死を覚悟でイリスと暴走して魔王軍の戦力を把握しておくのがよかったかしらね」
「馬鹿言うな。大人しくしてて正解だよ。世界が戻ったとはいえ前の世界での影響をどれだけ受けるかわかったものじゃないからな。とりあえず世界が巻き戻されたからにはあの魔族にはお返しをしてやらないといけないな」
「ふふ、そうね」
前の世界ではクロエとイリスはセットじゃないとクロエが暴走する危険があった。しかしそれは魔力が回復すればのこと。クロエの魔力は底なしだし回復速度も尋常じゃない。
そして回復し続けてオーバーし続けてしまうと暴走を開始するという感じ。つまり魔力を回復させさえしなければ暴走する心配はないため、魔王軍はクロエの魔力が回復しないように厳重に捕えたというわけだ。
そしてイリスも魔族に敗れ人質として魔王軍に捕らわれてしまったということか。あの感じだとイリスは殺されるんじゃないかと思ったが、クロエの暴走を恐れて捕えたとかそんな感じかな。
「たぶんあのままだったら本当に世界は終わっていたでしょうね。能力が完全じゃない勇者じゃ魔族にも敵うかどうかって感じだったし、たぶん私の親も私を人質にされてたらまともに戦えないと思うし……」
イリスの父親か……。一度マジで挨拶しておきたいけどガチモンのヴァンパイアでクロエより強いとか結構死の予感を感じると思うんだよね。フラフィーの時みたいに父親とバトルとか嫌だよ……?
っていうか今何してるんだろうな。反魔王軍の一人として行動してるような感じだけど実際はどうなってるか確認の仕様がないからな。正直こっちの事で手一杯だから探してないし探す必要性もほとんどない。
「それじゃそろそろ出るか」
このテントの中に入ってから結構な時間が経っている。女神様の話をしたり旅の話をしたり、クロエとイリスの最後の戦いの話を聞いたりしていたからたぶん三時間くらいは経ったと思う。
めぐはごゆっくりと言っていたが、ゆっくりする必要もない。急ぐ必要性も全くないけどここにいると色々なものが刺激され過ぎるから出たほうがいい気がしてならない。
「……もうちょっと、このままがいいな、とか」
「俺もそう思っていたところさ!」
クロエがめちゃくちゃ甘えモードに入っているので俺の理性は消滅した。このままここでクロエと暮らす。三十年くらいここで過ごすわ。そして呆れた顔のめぐに色々と罵声を浴びせられたい。
クロエとイチャイチャできるしめぐからも罵声をいただける。これが俺の求めていた世界なのかもしれない。
「ね、キミヒト、血吸ってもいい?」
「それは、そういう事するって事でいい?」
「それもありなんだけど……でもここでしたらフラフィーに流石に悪いわ」
どうやらフラフィーが一人だけのけものにされるような状態になる事を心配しているらしい。そんなことを心配する必要はないというのに。フラフィーはなんだかんだで特別待遇を受けているからのけものにしても大丈夫だよ。
怒りはするだろうけど撫でてやって甘い言葉囁いておけばご機嫌何てすぐ取れる。ただしその前に俺が包丁で刺されることになると思うが。だがそれでいい。ロリを愛でるとは常に死を覚悟することでもある。
たぶん。
「たまに思うんだけど、何がキミヒトをそこまで掻き立てているの……」
何がと言われれば、魂だろうな。好きなものに対して理由をつけるというのは個人的にはナンセンスだ。その場合はその理由があるから好きなだけであって、理性の内で完結してしまっている気がするんだ。
本当に好きなものは理由とか理性とか、そう言うものとは別にあって感情を常に揺さぶられ続けているものなんじゃないかと思う。
確かに俺はロリが好きだしその理由はいくつも挙げられるけど、その理由よりも正直な所言葉に出来ない感情が一番強い。その感情の中に言葉に出来る理由があるだけなんだ。
ロリが好きな事に理由なんていらない。魂が叫ぶんだよ、ロリを愛せと。
「この感情がダイレクトに伝わって来る感じ、やっぱり不思議と安心するのよね……」
クロエは後ろから抱きしめている形の俺の腕に触れて、柔らかいほほを押し付けてくる。めちゃくちゃイチャイチャ感出てるわ。なんか性欲よりも癒される気持ちが高くなるのがクロエの良い所だよな。
ロリなのに姉属性持ちだし母性溢れているしたまに小悪魔チックな行動取るし最強以外に言葉が浮かばないわ。
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