呪いで常識を失ったのでロリと旅に出る

こが

第213話 考える事すら自重

結果的にエルフをベノプゥに預けるという案は採用されることになった。ただし当然だけどベノプゥにも準備があるし、正義感の強いおっさんだからムバシェの処理もしてくれるようだ。

なのでエルフ達の移住も俺たちの晩餐もかなり後の予定になった。貴族の不祥事を処理するのとそれを王女様に色々とお願いするのもあるし、奴隷を解放したりとかやること多すぎるベノプゥだが俺は手伝わない。

正確には手伝えないだけど。ぶっちゃけ俺たちのパーティは今誰一人としてしっかりした身分を持っていない。冒険者ではあるけど、それは平民としての証明書。王都の貴族に意見できる立場にはない。

ぶっちゃけ俺が王女様と会話してるとことこ見られたらかなりの大問題になることは間違いない。王女様が庇ってはくれるだろうけど相当睨まれるだろう。

ベノプゥが普通に話してたのはかなり稀有な例で、本来貴族たちは冒険者ギルドに出入りすることすらほとんどない。商人を通しておけば色々と片付きやすいし貴族嫌いな冒険者は多いからな。

「キミヒト、みんな揃った。話をしよう」

俺がエルフ達にこれからこの辺の森で適当に過ごしていてくれと頼んでいるとイリスが俺の服を引っ張ってきた。クロエと合流したためこの二人だけ学園もののヒロインチックでたまらんわ。

この服ミカから買ったんだろうけどクロエのセーターに点数をつけるなら満点はあげられない。それは何故か。

前にも死ぬほど語りつくした気がするけど萌え袖じゃないからです。きっとミカはまだ萌え袖を知らないだけなんだ。もし知っていたら確実に萌え袖に仕上げてきたはずだ。俺はそう信じている。

死ぬほど語りつくしてやりてぇ。ミカなら確実に完璧に仕上げてくれるだろうしこの最強に可愛いロリ達を最強の衣服にしてめちゃくちゃに可愛がりたい。早くミカに会いに行かないと。

「なによキミヒト、じっと見て。どうかした?」

「いやなんでもない。またみんなでミカのところ行こうな」

「……私そのお店しらないんだけど」

あかねが後ろでぼやいているが見なかったことにしておこう。あかねの着せ替えは色々な意味で辛いからな。日本的な容姿で可愛い服着たら本当に俺に刺さりすぎる。

色々なロリコンがいるけど、俺は洋ロリも好きだが和ロリの方が好きだったりする。あかねはツインテールにしても絶対似合うだろうけどツインテール枠はクロエがいるから却下。

だが実際にあかねはそのまま降ろしてるよりもポニーテールのほうが可愛いと思う。そこにかなり大き目のパーカーとか来てもらって素足をさらしてたりしたら普通に俺は死ぬと思うよ。

俺が言ったら絶対やるから絶対に言わないけど。なんだかんだで俺あかねのこと大好きだな。

あれだ、想像すると俗にいう彼氏の部屋着で過ごす感じ。等身大の彼女感強すぎて憤死しそう。不屈の能力発動してなかったら絶対表情緩んでるわ。

「……照れる」

「……お前まじで覗くなよ」

あかねがめっちゃ照れててどうしようもない空気が出来上がる。だから急に心の中覗くのやめろって。しかもピンポイントでべた褒めしてるところとか勘弁してほしい。

なまじ考えていることだからガチの本音だし隠すことも出来ないし大好きとか言っちゃったし。まじふざけんな。

「キミヒトさんとあかねさんが良い雰囲気だと突っ込み辛いですね」

「悔しい」

「まだ大丈夫でしょう」

ロリ達が変な感想を口にしているが、まだってなんだよまだって。あかんわあかねの事思いっきり抱きしめた時の事とか思い出してくるから茶化してくれマジで。あかねも黙ってもじもじするのやめろ。

くそ! この幼馴染属性に近い感じの変な雰囲気まじで霧散しろ!

「で、キミヒト。その自称女神について色々詳しく。あとあの水も」

「そうだイリス。隊長ってなんなんだ?」

「……」

「そうかイリス隊長なんだな」

「うん」

やたらと怖いけど可愛らしいのでなでなでしておく。いいよなぁ学園っぽい服。そういえばフラフィーも着替えさせてやるべきだったな。

俺とあかねは日本の私服だし、クロエとイリスは見ての通り学園服。そしてめぐはスモッグ。フラフィーだけこの世界にマッチした動きやすそうな布面積多くない服着てる。

うん、めぐだけめちゃんこ浮いてる。めぐサイズの服早く買わないとな。保護欲沸きすぎて俺はもうずっと死にそうなんだよ。

あとイリスとクロエの殺気で普通に死にそうなんだよ。

「……その服のサイズ、私かお姉ちゃんが着るとぴったりな気がする」

「そうね、自称女神様にはちょっと小さいわよね」

ロリ二人はめぐのことをじっと見て服のサイズの感じをよく見ている。確かにめぐのほうがやや大きいがそこまで変わりはない。妙にぴったりでゆとりはないが、スモッグという服はゆったりが基本だ。

幼稚園児が着る服ということで苦しくないように設計されている美しいフォルム。このロリ二人はその服の特性を見抜き、元は自分たちのために買ったのではないかと推測したようだ。

うん。二人しか着せる人いなかったしそうだよねっていうね。

「ごめんなさいエルフロリ達。この服の前は横から中が見えてしまうタイプだったのでお兄ちゃんの視線が危なすぎたんです。なのでこの服を着させてもらうことになったのです」

あ、ちょっとそれ言わないで欲しかった奴。考えないように、女神様に邪な感情を抱かないように必死に隠してたのになんていうことを。心の中で考える事すら自重していたのに何でばれたの。

女神様俺の事理解しすぎてて大好き過ぎる。

「……やっぱり」

「……キミヒトさん、ついに女神様まで」

「……もういっかい死んだら治るかしら?」

「……絶叫マシーンの刑」

もう俺は何も見なかったことにして旅に出たいです。

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