呪いで常識を失ったのでロリと旅に出る

こが

第109話 軒並み聞いていく

あかねが戻ってくるまで三か月となると結構かかるな。勇者の動向を調べてもらうってことになるけど、本当に勇者たちはどこに行ってしまったのか。

というか勇者がどこかに行ってしまったのなら魔王の討伐は一体どうなるのか気になるところだな。王都の街中でもケイブロット来てからもそうだけど魔王の評判とか全く聞かない。

クロエ達から聞いただけだけど本当に活動してるんだろうか?

「キミヒト、私たちはどうする?」

「そうだな……そんなに長くこの街にいる予定はなかったけどこの街を拠点にしてしまっても良いかもしれないな。ダンジョン巡ってレベルアップしていく方針のままで、あわよくば家でも買うか?」

「結構大きくでたわね」

「ダンジョン攻略何回かすればそんなに難しい事じゃない。俺たちの戦力はかなりのものだし人手が足りなかったらロンドに頼る」

三か月は長いようで短い微妙な時間。アニメで例えるなら一クールだし仕事の契約とかも大体そのくらいで更新が入る。こっちの世界では結構密な生活をしてるから長く感じるけど。

王都にいる間はひきこもったりしてすぐ一日が終わってたけどクロエ達に会ってからは毎日が楽しすぎる。そう考えると楽しい日々が一瞬で終わりそうでとても怖いぜ。

ならば全力で楽しむのが正しい姿だろう。あかねが勇者に対して動いてくれるなら俺はひたすらにロリ達を可愛がる方針で動く。

ロリを狙う魔界からの使者はぶちのめす、リーベンからの刺客もぶちのめす。ロリなら捕獲する。この手で行く。そのための惚れ薬だぜ。

「となると攻略出来そうなダンジョンを探す必要があるわけだが……」

数をこなしたいのであまり長くないダンジョンが好ましい。修業も出来るのでそれなりに長くても問題はないが、Cランクの俺達では限られてくるだろう。

「となると薬草のダンジョンあたりかしら?」

「そういえばそんなダンジョンもあったな。やっちまうか」

「凄い簡単そうに言ってますけどフラグのにおいがします」

「植物とは戦いたくないってあかねが言ってた」

……同人誌でも読んだのだろうか? 普通に考えて食虫植物系の魔物が出てきてもおかしくはないし、女の子たちが捕まってあれやこれやをされてしまうパターンもあるかもしれない。

うちのロリ達は杖が無くても魔法詠唱出来るから捕まっても問題なさそうだし俺に至っては捕まる心配すらない。透過してぶっころ出来るから相性は結構よさそうだな。

フラフィーはどこ行ってもまともに戦う必要があるから大変だけど頑張って。動かない植物だったら俺と一緒に見学してような。

「それじゃギルドで確認してからいっちょ行きますか」

「おー」

全員から承諾を得たので俺たちはそのまま探索者ギルドに向かい例のごとくクエストを確認するが、今回は良いクエストがなかったのでスルー。そのかわり受付に薬草のダンジョンをクリアしていいか聞く。

「いつかの受付嬢さん。聞きたいことがあるんですがいいですか?」

「いらっしゃいませキミヒト様。なんなりとお申し付けください」

なんかメイドみたいになってんだけどここそういうお店だっけ? こんな丁寧な対応してる人見たことないけど。これはあれか、俺にびびってる系のやつか。

土下座して額打ちつけていたもんな。すごく楽しかったよ。ていうかこんなに丁寧に対応してくれるならここでクリアしていいダンジョン軒並み聞いていくのがよさそうだな。

「実は実力をつけるためにダンジョン攻略しようと思ってるんです。どこかいいとこ知りませんか?」

「それでしたらこちらをどうぞ。どのダンジョンも途中で攻略が止まっているのでその更新だけでも報酬がでますよ」

そう言って受付嬢はダンジョンの名前とランクが書かれた簡素な紙を渡してくる。あれ、もしかしてダンジョン攻略ってあんまりみんなやってないのかな? スキル強くなるしガンガン攻略してる人いてもおかしくないと思うんだけど。

もしかして俺にしか聴こえないとかそういうタイプのあれだろうか。ロンドも攻略はロマンだみたいなこと言ってたしありえない話じゃないな。フラフィーは体が軽いとか言ってただけだし……あとでみんなに聞くか。

「人が多いところの方がいいんでしたよね。じゃあ薬草のダンジョンに行かせてもらいますね」

「薬草のダンジョンは何度かクリアされていますが、そのたびに階層が深くなっています。気を付けていってらっしゃいませ」

受付嬢はぺこりと頭を下げると通常業務に戻っていった。名前聞き忘れたけどロリじゃないからまた今度でいいか。ロリ以外の名前はマジで忘れてしまう。

覚えているのは王都のフランクな受付嬢のロゼッタさんくらいだよ。あの人に挨拶しないで出てきちゃったけど元気にしてるかな。

「しかし便利なもんもらったな」

ダンジョンの中や場所の情報は別の物を見る必要があるが、大体名前を見ればどんなダンジョンかはわかるようになっている。

そのためこのダンジョン一覧みたいなわかりやすくまとめた紙は非常に便利に感じる。いっぱい情報あっても結局行きたいところ行ったりするからね。

この表を見た限りではこのまま予定通り薬草のダンジョンに向かうのがよさそうだ。



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