呪いで常識を失ったのでロリと旅に出る
第36話 ロリコンの兄ちゃん
ご飯を食べた俺たちはギルドに戻ることにした。そこはさっき来た時よりかなり人が減っていたのでさくさく受付に行くことが出来た。
「どうもー納品とかもろもろしに来ました」
「はい、承りました。このカウンターに出せる量ですか?」
前来た時と同じ受付嬢だがどうやら俺の顔をすっかり忘れているらしい。というかパーティの面子を見てからこちらの顔を見ようとしていないから気づいてないだけかもしれないが。
そら受付嬢もこんな黒づくめのローブ集団なんか直視したくないわな。俺でも直視しないわ。
「たぶん乗りますね。それなりにありますけど」
「ではこちらに出してください」
何やら結構大き目な秤のようなものを出してくる。そこにはトレーが乗っていてまさにここに載せてくださいと言った感じだ。なんか魔法的な措置がされているような雰囲気がある。
ちょっと気になったので鑑定で見てみることにしようか。
『魔法の秤:思ったよりも量が乗る』
はい、ざっくりですね。
でも思ったより乗るなら適当にぶちまけても許されるだろう。だからこそカウンターに出せるかどうか聞いてきたんだろうし。
というわけで拾ってきた銀をどばーっと。
「はいはい銀ですね……銀? あれ、この街に銀のでるダンジョンはなかったはずですが……。鉄、ミスリル、金……やっぱりないですね。どこのダンジョンで発掘されたものですか? これだけ採掘出来るなら街も発展します」
あ、そうなんだ。じゃあダンジョン攻略したのまずかったのかな。中身変わるとか言ってたしドロップ変更間違いなしだろう。
まぁやっちまったもんはしゃあないな。
「屑鉄のダンジョンです。もうありませんが」
「はい?」
「屑鉄のダンジョンです。もうありませんが」
「はい?」
「……」
村人かな? いや実際にそうだしわからないことは何度でも聞き返す精神は大好きだけど笑顔でその返答はあえて聞いてないって態度まるだしなんだよなぁ。
「屑鉄のダンジョンです。もうあ」
「はい?」
「お姉さん胸ぺったんこですよね」
「殺すぞ」
どうやら本当に聞こえてないわけじゃなく聞く気が無いようなのでめんどくさくなってきた。
「気のせいでした。この銀はなかったことにしてください」
「はい、またのご利用をお持ちしています」
「……」
ええんかこれで。でもめんどくさいからいいか。うん、何かあってもこの受付嬢が悪いと言うことにしよう。しっかりと顔を覚えて俺たちはギルドを後にする。
「受付嬢に相手にされてなくてうける」
「おまえらのせいでもあるだろ」
あかねが笑いをこらえているが怪しい集団が街のドロップ品じゃないもの持ってきたら怪しさ倍増するっての。というかあかねがやれば解決だったんじゃなかろうか
あかねはここで少し探索者してたみたいだし俺がやるよりスムーズに出来たに違いない。納品だってあほみたいなことしたらしいし。
というかあかねは銀売って稼いでたんじゃないのかよ。
そのことを聞いてみるとあかねは何言ってるのみたいな顔でみてきた。
「この街に出回ってないの売ったらやばいじゃん。銀以外にもスケルトンの骨とかダンジョンの中で採取とか色々できたよ。入るところの情報と拾ったものが出回ってるかだけは調べた」
くっそアクティブなひきこもりが。問題が起きそうだと思ってたんなら教えろし。というかちゃっかりしてんな。銀売って一攫千金してあそこで生活してると思ってたわ。
「何その顔? ほら私は『意思疎通』持ちじゃん? そういうの調べるの簡単なんだよねー」
まじかよこいつ情報収集が簡単とかチートだろ。いやチートだけどさ。でもその収集能力があるなら彼氏探しも勇者探しもだいぶ難易度下がるな。楽でいいわ。
となるとこの銀の行く先だけど……ここしかないわな。
「やってるー?」
「誰じゃい」
というわけでゴンズの鍛冶屋にやってくる。そういえば強化スケルトンの魔石とか色々あったな。銀も混ぜればそれなりに良い武器出来そうと期待してしまうぞ。
というかもともと強そうな武器がより強くなるとか夢広がる。
「俺だよ俺。幼女連れまわしてた」
「ああロリコンの兄ちゃんか。どうしたって毎回このやりとりやるつもりか?」
そのつもりだけど。というかこっちみて誰じゃい言ってきたのおっちゃんやろ。そういう期待してるのかと思って乗っちまったぜ。
「今回は前の素材とついでに銀持ってきたぜ」
「おお、そいつはありがてぇな。銀は滅多に出回らないんだ。なんだ? 行商人でもやってきてたか?」
銀がダンジョンにないのは周知の事実なので俺が加工するためにわざわざ銀を買ったと思われたらしい。しかし純然たるドロップ品なのでその辺の説明をする。
ゴンズには強化スケルトン倒したことも言ってあるし受付みたいな反応をされることはないだろう。もうあんまり出回らないとのことなので持っている銀の八割くらいを渡す。
全部渡しても良いけどもうドロップしないとのことなので少しくらい持っておきたい。あと屑鉄のダンジョン確認されてギルドにドロップ品提出しろとか言われるのが嫌というのもある。
「ほー、こりゃなかなか悪くないな。これならこれくらいで買い取るぜ」
破格の値段を表示された。想像していた値段の三倍はある。全部売っても良いんじゃなかろうか。
「そんなに高く買い取ってくれるのか?」
「あぁ、さっきも言ったがこの街では銀は貴重だ。アクセサリーはもちろん武器の装飾や毒の判定にも使えるからな。ミスリルと合わせれば退魔の効果を持ったりもするし非常に有用性が高い」
そうなのか。それなら確かに少し高くても確保しておきたいのもうなずける。柔らかい金属で毒の判定にも使えるって言うのは現代でも一緒だな。
ミスリルと合わせるとたしか聖銀とかいう合金が作れたはず。柔らかさと硬さ、そして神々しさを合わせた武器になるとか王都の図書館で読んだ。
毒のダンジョンとかいうところもあったはずだからそこでもきっと便利に使えるんだろう。
「じゃあそれで頼む。あとそうだな……この前持ってきたこれと併せてアクセサリーとか作れないか?」
ぶっちゃけ俺たちのパーティは色々と足りてるというか特殊だ。俺に関しては防具ほとんどいらないみたいなもんだし、そもそも銀は防具に向いてない。
前衛はフラフィーに任せるので防具は既にこの前盾と一緒に購入済み。あかねは自前のそれなりの装備ももってる。あかねも王都でお金もらったから資金も潤沢だったしな。
クロエとイリスに関してはエルフの里のものなのかわからないが、特殊効果のついた装備してる。クロエは武器持ってないけどそもそも必要なさそう。あれば便利だろうけど。
それにクロエのおかげでバフをかけてもらえば結構な攻撃を耐えられる。弱い魔物であれば気にもならないくらいだ。
というわけで今欲しいのは耐性系の装備だったり本人の力を底上げするようなアイテムだ。もしくはクロエの武器だが、せっかくならミスリル取ってきて聖銀にしたいじゃん?
クロエは見るからに清純そうだし聖銀の杖とか持ってたらマジで萌え要素が高まる。女児が持つような可憐な杖作ってほしいわ。ドワーフのおっちゃんが作ってるとこ見るのはやだけど。
「そうだな、この銀があれば……各種耐性のついたアクセサリーくらいなら作れるな。一覧書くからちょっと待ってろ」
「あ、そういえばこれもあったけど使える?」
「おいおい……」
俺はそう言って『腐食竜の骨』をゴンズに渡す。ゴンズはかなり引きつった顔をしていたが気にしないようにしよう。ゴンズも俺の態度をみて溜息だけで許してくれた。
ゴンズがメモを取っている間俺たちは店の中を見て回る。前と品ぞろえはほとんど変わっていない。それでもしっかり手入れされているのがわかるくらいには見事な光沢を放っている。
ロングソードやナイフ、ハンマーなども置いてあるため武器屋と仕事が被りそうな勢いである。いいのかなこんなに被ってて。
「キミヒトは武器いらないの?」
「ああ、俺は武器使っても消耗品になることがあるからな」
俺が使うなら特殊効果が付いている武器じゃなくてただただ硬いだけの方が好ましい。そう考えるなら一番希少な金属のオリハルコンよりも硬いだけのアダマンタイトの方が欲しい。
どっちもかなりの希少金属だからなかなか手に入らないだろうけど。でもアダマンタイトの剣とかかっこいいよなぁ。
「キミヒトの武器は、私」
イリスが俺の元に来て気合いを見せてくれる。このロリっ子ほんと可愛い。理性保ってる自分をほめてやりたいよ。
みんな頼りになるし可愛いし最高のパーティすぎてとてもやばい。夜とか我慢できるかな……。って宿四人部屋じゃん。
「そういえば宿四人部屋だったわ。ちょっと交渉してくる。クロエ、あとは頼んだ」
「え、ちょっと!」
こういうのは急いだ方がいいのでクロエにお金を渡して宿屋に向かうことにする。クロエなら信用できる。逆に言うと他のやつらは誰も信用できない。
イリスはたぶん結婚指輪とかそういった類のものを作ろうとするし、フラフィーはなんかやばそうな雰囲気を感じる。
あかねは無難な選択するかもしれないけどひきこもりだから良いの選んでくれなさそう。その点クロエならみんなに合った装備選んでくれるだろう。
任せたぜ。
「どうもー納品とかもろもろしに来ました」
「はい、承りました。このカウンターに出せる量ですか?」
前来た時と同じ受付嬢だがどうやら俺の顔をすっかり忘れているらしい。というかパーティの面子を見てからこちらの顔を見ようとしていないから気づいてないだけかもしれないが。
そら受付嬢もこんな黒づくめのローブ集団なんか直視したくないわな。俺でも直視しないわ。
「たぶん乗りますね。それなりにありますけど」
「ではこちらに出してください」
何やら結構大き目な秤のようなものを出してくる。そこにはトレーが乗っていてまさにここに載せてくださいと言った感じだ。なんか魔法的な措置がされているような雰囲気がある。
ちょっと気になったので鑑定で見てみることにしようか。
『魔法の秤:思ったよりも量が乗る』
はい、ざっくりですね。
でも思ったより乗るなら適当にぶちまけても許されるだろう。だからこそカウンターに出せるかどうか聞いてきたんだろうし。
というわけで拾ってきた銀をどばーっと。
「はいはい銀ですね……銀? あれ、この街に銀のでるダンジョンはなかったはずですが……。鉄、ミスリル、金……やっぱりないですね。どこのダンジョンで発掘されたものですか? これだけ採掘出来るなら街も発展します」
あ、そうなんだ。じゃあダンジョン攻略したのまずかったのかな。中身変わるとか言ってたしドロップ変更間違いなしだろう。
まぁやっちまったもんはしゃあないな。
「屑鉄のダンジョンです。もうありませんが」
「はい?」
「屑鉄のダンジョンです。もうありませんが」
「はい?」
「……」
村人かな? いや実際にそうだしわからないことは何度でも聞き返す精神は大好きだけど笑顔でその返答はあえて聞いてないって態度まるだしなんだよなぁ。
「屑鉄のダンジョンです。もうあ」
「はい?」
「お姉さん胸ぺったんこですよね」
「殺すぞ」
どうやら本当に聞こえてないわけじゃなく聞く気が無いようなのでめんどくさくなってきた。
「気のせいでした。この銀はなかったことにしてください」
「はい、またのご利用をお持ちしています」
「……」
ええんかこれで。でもめんどくさいからいいか。うん、何かあってもこの受付嬢が悪いと言うことにしよう。しっかりと顔を覚えて俺たちはギルドを後にする。
「受付嬢に相手にされてなくてうける」
「おまえらのせいでもあるだろ」
あかねが笑いをこらえているが怪しい集団が街のドロップ品じゃないもの持ってきたら怪しさ倍増するっての。というかあかねがやれば解決だったんじゃなかろうか
あかねはここで少し探索者してたみたいだし俺がやるよりスムーズに出来たに違いない。納品だってあほみたいなことしたらしいし。
というかあかねは銀売って稼いでたんじゃないのかよ。
そのことを聞いてみるとあかねは何言ってるのみたいな顔でみてきた。
「この街に出回ってないの売ったらやばいじゃん。銀以外にもスケルトンの骨とかダンジョンの中で採取とか色々できたよ。入るところの情報と拾ったものが出回ってるかだけは調べた」
くっそアクティブなひきこもりが。問題が起きそうだと思ってたんなら教えろし。というかちゃっかりしてんな。銀売って一攫千金してあそこで生活してると思ってたわ。
「何その顔? ほら私は『意思疎通』持ちじゃん? そういうの調べるの簡単なんだよねー」
まじかよこいつ情報収集が簡単とかチートだろ。いやチートだけどさ。でもその収集能力があるなら彼氏探しも勇者探しもだいぶ難易度下がるな。楽でいいわ。
となるとこの銀の行く先だけど……ここしかないわな。
「やってるー?」
「誰じゃい」
というわけでゴンズの鍛冶屋にやってくる。そういえば強化スケルトンの魔石とか色々あったな。銀も混ぜればそれなりに良い武器出来そうと期待してしまうぞ。
というかもともと強そうな武器がより強くなるとか夢広がる。
「俺だよ俺。幼女連れまわしてた」
「ああロリコンの兄ちゃんか。どうしたって毎回このやりとりやるつもりか?」
そのつもりだけど。というかこっちみて誰じゃい言ってきたのおっちゃんやろ。そういう期待してるのかと思って乗っちまったぜ。
「今回は前の素材とついでに銀持ってきたぜ」
「おお、そいつはありがてぇな。銀は滅多に出回らないんだ。なんだ? 行商人でもやってきてたか?」
銀がダンジョンにないのは周知の事実なので俺が加工するためにわざわざ銀を買ったと思われたらしい。しかし純然たるドロップ品なのでその辺の説明をする。
ゴンズには強化スケルトン倒したことも言ってあるし受付みたいな反応をされることはないだろう。もうあんまり出回らないとのことなので持っている銀の八割くらいを渡す。
全部渡しても良いけどもうドロップしないとのことなので少しくらい持っておきたい。あと屑鉄のダンジョン確認されてギルドにドロップ品提出しろとか言われるのが嫌というのもある。
「ほー、こりゃなかなか悪くないな。これならこれくらいで買い取るぜ」
破格の値段を表示された。想像していた値段の三倍はある。全部売っても良いんじゃなかろうか。
「そんなに高く買い取ってくれるのか?」
「あぁ、さっきも言ったがこの街では銀は貴重だ。アクセサリーはもちろん武器の装飾や毒の判定にも使えるからな。ミスリルと合わせれば退魔の効果を持ったりもするし非常に有用性が高い」
そうなのか。それなら確かに少し高くても確保しておきたいのもうなずける。柔らかい金属で毒の判定にも使えるって言うのは現代でも一緒だな。
ミスリルと合わせるとたしか聖銀とかいう合金が作れたはず。柔らかさと硬さ、そして神々しさを合わせた武器になるとか王都の図書館で読んだ。
毒のダンジョンとかいうところもあったはずだからそこでもきっと便利に使えるんだろう。
「じゃあそれで頼む。あとそうだな……この前持ってきたこれと併せてアクセサリーとか作れないか?」
ぶっちゃけ俺たちのパーティは色々と足りてるというか特殊だ。俺に関しては防具ほとんどいらないみたいなもんだし、そもそも銀は防具に向いてない。
前衛はフラフィーに任せるので防具は既にこの前盾と一緒に購入済み。あかねは自前のそれなりの装備ももってる。あかねも王都でお金もらったから資金も潤沢だったしな。
クロエとイリスに関してはエルフの里のものなのかわからないが、特殊効果のついた装備してる。クロエは武器持ってないけどそもそも必要なさそう。あれば便利だろうけど。
それにクロエのおかげでバフをかけてもらえば結構な攻撃を耐えられる。弱い魔物であれば気にもならないくらいだ。
というわけで今欲しいのは耐性系の装備だったり本人の力を底上げするようなアイテムだ。もしくはクロエの武器だが、せっかくならミスリル取ってきて聖銀にしたいじゃん?
クロエは見るからに清純そうだし聖銀の杖とか持ってたらマジで萌え要素が高まる。女児が持つような可憐な杖作ってほしいわ。ドワーフのおっちゃんが作ってるとこ見るのはやだけど。
「そうだな、この銀があれば……各種耐性のついたアクセサリーくらいなら作れるな。一覧書くからちょっと待ってろ」
「あ、そういえばこれもあったけど使える?」
「おいおい……」
俺はそう言って『腐食竜の骨』をゴンズに渡す。ゴンズはかなり引きつった顔をしていたが気にしないようにしよう。ゴンズも俺の態度をみて溜息だけで許してくれた。
ゴンズがメモを取っている間俺たちは店の中を見て回る。前と品ぞろえはほとんど変わっていない。それでもしっかり手入れされているのがわかるくらいには見事な光沢を放っている。
ロングソードやナイフ、ハンマーなども置いてあるため武器屋と仕事が被りそうな勢いである。いいのかなこんなに被ってて。
「キミヒトは武器いらないの?」
「ああ、俺は武器使っても消耗品になることがあるからな」
俺が使うなら特殊効果が付いている武器じゃなくてただただ硬いだけの方が好ましい。そう考えるなら一番希少な金属のオリハルコンよりも硬いだけのアダマンタイトの方が欲しい。
どっちもかなりの希少金属だからなかなか手に入らないだろうけど。でもアダマンタイトの剣とかかっこいいよなぁ。
「キミヒトの武器は、私」
イリスが俺の元に来て気合いを見せてくれる。このロリっ子ほんと可愛い。理性保ってる自分をほめてやりたいよ。
みんな頼りになるし可愛いし最高のパーティすぎてとてもやばい。夜とか我慢できるかな……。って宿四人部屋じゃん。
「そういえば宿四人部屋だったわ。ちょっと交渉してくる。クロエ、あとは頼んだ」
「え、ちょっと!」
こういうのは急いだ方がいいのでクロエにお金を渡して宿屋に向かうことにする。クロエなら信用できる。逆に言うと他のやつらは誰も信用できない。
イリスはたぶん結婚指輪とかそういった類のものを作ろうとするし、フラフィーはなんかやばそうな雰囲気を感じる。
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