金髪縦ロール無双~無実の罪で国外追放された元天才参謀、世界唯一の女性Sランク冒険者になった途端戻って来いと言われましたがもう遅い。私の居なくなった国は急激に弱体化したようです~
第59話 王都出発
翌日、朝にロジェルがドアをノックする音で目が覚めた。
「お嬢様、8時でございます」
「分かりましたわ」
そう答えると、扉が開いた。
時計に目をやると、秒針までピッタリ8時だった。
ここまで完璧とはさすがである。
「おはようございます。侯爵さまから馬車のお迎えが到着しております。朝食の準備も済ませてありますので、お食べ下さい」
「ありがとう」
「では、失礼致します」
ロジェルは、綺麗に一礼すると、アリーセの部屋を出て行った。
「さて、と」
アリーセはいつものコートに袖を通す。
窓から外を眺めると、一台の馬車が止まっていた。
しかも、側面には侯爵家の家紋が入っていた。
あの侯爵、やりやがった。
「本当に、馬車が来てますわね」
それを確認すると、アリーセは階段を降りた。
「おはようございます」
アリーセが席に着くと、セシールがテーブルの上に料理を並べてくれた。
「ありがとう」
アリーセは朝食を取ると、迷宮都市へと向かう準備を整えた。
これなら、昼前には出られるだろう。
「では、行って参りますわ」
「いってらっしゃいませ」
「お気を付けて」
とりあえず、行きの分の食料などをマジックバックに詰め込むと、ロジェルたちに見送られてアリーセは屋敷を出た。
「ディオン侯爵の命により、アリーセ様をお迎えに上がりました」
燕尾風姿の初老の男が、馬車の近くに行くと挨拶をしてくれた。
「ありがとうございます。よろしくお願いしますわ」
「こちらこそよろしくお願いします。御者を務めますエーリヒと申します」
「アリーセ・ベートですわ」
侯爵はご丁寧に御者まで派遣してくれたらしい。
「では、出発しましょう。中にどうぞ」
エーリヒに促され、アリーセは馬車に乗りこんだ。
侯爵が手配しただけのことはあり、中も中々快適空間だった。
本当に、侯爵には頭が上がらない。
「では、発車します」
エーリヒのその言葉で馬車は動き始めた。
そんのまま、王都の貴族街を抜け、貴族用の門から王都をでる。
流石は侯爵家の家紋だ。
誰も止める者は居なかった。
「にしても、何もやる事がありませんわね」
ここからは暇との戦いになる。
ある程度、周りに警戒は必要だが、この辺はまだ安全区域のはずだ。
「少し寝ましょうかね」
馬車の絶妙な揺れが睡魔を煽る。
このところ、あまり寝れていなかったアリーセは、横になった。
それなりにフカフカした長椅子になっているので、体が痛くなるということも無いだろう。
目を閉じると、意識を落とした。
しばらくすると、馬車が停車した。
「アリーセ様、お休みの所申し訳ありません。街を通過する検問に時間がかかっているようです」
「分かりましたわ」
アリーセは体を起こすと、目をこすった。
体感で2時間は寝ただろう。
にしても、貴族用の門でも検問がちゃんと実施されるなんて厳しいな。
いや、本来はこれが普通なのかもしれないが。
「お嬢様、8時でございます」
「分かりましたわ」
そう答えると、扉が開いた。
時計に目をやると、秒針までピッタリ8時だった。
ここまで完璧とはさすがである。
「おはようございます。侯爵さまから馬車のお迎えが到着しております。朝食の準備も済ませてありますので、お食べ下さい」
「ありがとう」
「では、失礼致します」
ロジェルは、綺麗に一礼すると、アリーセの部屋を出て行った。
「さて、と」
アリーセはいつものコートに袖を通す。
窓から外を眺めると、一台の馬車が止まっていた。
しかも、側面には侯爵家の家紋が入っていた。
あの侯爵、やりやがった。
「本当に、馬車が来てますわね」
それを確認すると、アリーセは階段を降りた。
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「ありがとう」
アリーセは朝食を取ると、迷宮都市へと向かう準備を整えた。
これなら、昼前には出られるだろう。
「では、行って参りますわ」
「いってらっしゃいませ」
「お気を付けて」
とりあえず、行きの分の食料などをマジックバックに詰め込むと、ロジェルたちに見送られてアリーセは屋敷を出た。
「ディオン侯爵の命により、アリーセ様をお迎えに上がりました」
燕尾風姿の初老の男が、馬車の近くに行くと挨拶をしてくれた。
「ありがとうございます。よろしくお願いしますわ」
「こちらこそよろしくお願いします。御者を務めますエーリヒと申します」
「アリーセ・ベートですわ」
侯爵はご丁寧に御者まで派遣してくれたらしい。
「では、出発しましょう。中にどうぞ」
エーリヒに促され、アリーセは馬車に乗りこんだ。
侯爵が手配しただけのことはあり、中も中々快適空間だった。
本当に、侯爵には頭が上がらない。
「では、発車します」
エーリヒのその言葉で馬車は動き始めた。
そんのまま、王都の貴族街を抜け、貴族用の門から王都をでる。
流石は侯爵家の家紋だ。
誰も止める者は居なかった。
「にしても、何もやる事がありませんわね」
ここからは暇との戦いになる。
ある程度、周りに警戒は必要だが、この辺はまだ安全区域のはずだ。
「少し寝ましょうかね」
馬車の絶妙な揺れが睡魔を煽る。
このところ、あまり寝れていなかったアリーセは、横になった。
それなりにフカフカした長椅子になっているので、体が痛くなるということも無いだろう。
目を閉じると、意識を落とした。
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