悪役令嬢をすくい散らかす、日本の高校生に転生した最強神!

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67話 世界を救ってやる! 

67話 世界を救ってやる!

「それが、世界の摂理なのにゃ」

「……」

「正直、昨日までは『いつ死んでもいいかなぁ』みたいなことを思っていたんだけど、ちょっとした心境の変化があって、『まだ死にたくないにゃぁ』と思うようになったから、今後は、それなりに、一生懸命、世界を守っていくつもりにゃ」

その発言に嘘偽りはなかった。
最初から最後まで、すべてが真摯な発言。

茶柱罪華にしては際立って珍しい、
むき出しになった『女の本音』を垂れ流したセリフ。

「この世界そのものは、ぶちゃけ、どうでもいいけど、世界がなくなったら、センセーとデートする場所がなくなっちゃうからにゃぁ。それはイヤだから、今後、面倒なゴミが沸いたら、綺麗に掃除しておくにゃ」





――その日の夜、
学校に向かったセンは、

「……げっ……」

玄関前で勢ぞろいしている神話狩りの面々を見て、
思いっきり、渋い顔を浮かべた。

「……え、なんで、全員いるの?」

茶柱にそう問いかけると、

「言っておくけど、ツミカさんは、ちゃんと、『こなくていい』って言ったにゃ。けど、この人たちヒマ人だから、きちゃったみたいだにゃ」

「誰がヒマ人やねん。あたしら、全員、貴重な時間を削りまくって、ここにおんねん」

「そんなことしなくていいって言ったはずだにゃ」

「あのなぁ……『神話生物の駆除』なんていう『死ぬほど大変なこと』を、あんたらだけに任せておけるか! あたしらは、責任感が死んどるわけやないねん!」

と、そこで、センが、深いタメ息をはさみつつ、
頭をぼりぼりとかきながら、

「あー、もう、うっぜぇなぁ……」

そうつぶやいてから、
天を仰ぎ、

「もういいや、メンドくせぇ……」

覚悟を決めたように、
そう前を置いてから、

「金持ち美少女ども! とくと聞け!」

必要以上に声を張り、

「今後、神話生物は俺が殺してやる! お前らの望みをかなえてやる! お前らの代わりに、命をかけてやる! 世界を救ってやる!」

その発言を聞き、
トコは、惚れ惚れした顔で、大きな拍手をしながら、

「何よりも『その言葉』だけが聞きたかった! さすが、あたしが見込んだ男や! あっぱれ!」

「やかましい、黙って聞け! 俺の話は、ここからが本番だ!」

ピシャっとトコを黙らせてから、

「お前らの代わりに! お前らの要求通りに! 全力で闘ってやる! だから、余計なことはするな! 邪魔するな!」

「まかせとけ、リーダー。今後、あんたの人生における障害は、あたしらの方でどうにかさせてもらう。必要なものがあったら、なんでも言うてくれ。それが何であれ、秒で用意させてもらう」

「いや……だからね? 現状では、お前らの存在そのものが、何よりの障害に――」

「今後、あんたの人生に我慢は不要。金が足らんという状況は絶対にありえん。契約金かわりに、とりあえず、この世界の全てをプレゼントさせてもらおうやないか!」

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