貧乏領主の娘は王都でみんなを幸せにします
第20話ロイ視点2
カイルからの話を聞いて僕は閃いた!
カイルはどうやら自分が感じてる想いがなんなのか気がついていない
カイルが女性に興味を持った…それが僕にとってどんなにも嬉しい事か誰にもわからないだろう
僕は平静を装い涼しい顔でこう提案した。
「カイル、彼女を逃がしては行けない。彼女はこの婚約者候補決めに無くてはならない存在だ!」
「どういう事だ?」
カイルが怪訝な顔をする。
「いいか、この婚約者候補決めには大臣達の娘や関係を持ちたい奴らの息のかかった令嬢達が多数送られて来ている」
「ああ…」
カイルが顔を顰めて頷く。
「そんな誰が味方かもわからない中彼女だけはそれでないのは確かだ」
「確かに…かなり田舎の領地だし…始めて聞く名だ」
「あんな丸腰でこの王宮に来た事、この婚約者選びに興味がない事、カイルを見ても何とも思っていない事!どれをとっても刺客ではない事はあきらかだろ?」
「なるほど…しかし俺に興味ないってのも関係あるのか…?」
カイルが顔を顰めたが僕は構わず話す
「だから彼女を味方に付けて候補者達の様子を探って貰うって訳だ!」
「駄目だ!」
カイルがキッ!と僕を睨んだ…
本当に怒っている時の顔だ…それほど彼女のことを…?
「そんな事をさせれば彼女が危険だ」
カイルが納得出来ないと首を振る。
「ならこのまま彼女を帰すか?もう会うことは出来ないかも知れないぞ」
「そ、それは…」
「やっと現れたお前の女嫌いを治してくれる人なのかも知らないんだぞ…」
カイルが眉をひそめて悩んでいる
「ならこうしよう!彼女には僕の第一婚約者候補になってもらう」
「はっ?」
カイルが顔を強ばらせた…
こいつ…こんなにも感情をゆさぶられてるのがわからないのか?
「いいか、婚約者って言ってもふりだ。実際になってもらう訳じゃない」
その言葉にホッとしたようにしている
「彼女を常にそばに置いておけば何かあった時には僕やお前が護ればいい…」
「それなら…お前の婚約者候補にしなくても…」
「ならお前の恋人にでもするつもりか?なんて理由で護るんだ?」
「それは…」
カイルが言葉に詰まる…珍しい事だ…
「王子である俺の大切な人って事に護る理由が出来るんだ。それなら側近であるお前がそばにいても不自然じゃ無いしな」
「分かった!」
そばにいられるって言葉に惹かれた様だ…即座に了承する。
「だが…もし彼女に何かあった時は直ぐにこの作戦は中止だ。それと彼女にはちゃんとこの事を話す事…それが条件だ」
俺は了承すると…扉がけたたましく叩かれる。
カイルが出ると先程の門番だった…
聞くとローズ嬢に逃げられ、それを助けた相手がアイリック侯爵家のキャシー令嬢らしい…彼女も婚約者候補としてこの王宮に来ていた。
僕は門番に先程の書状と婚約者候補達の居住区への出入りの許可証を出すと…
「いいかい?彼女は婚約者候補に選ばれた女性だ…なんとしても連れて戻して来るんだ」
「し、しかし…大臣からは帰して良いと…」
オドオドと話す門番に…
「君は大臣と王子の僕のどっちの言うことを聞くの?」
にっこりと笑って問いかけると
「行ってまいります!」
扉に飛びつこうとする門番に…
「ああ…あと、僕らの事は決して人には話さないでくれよ」
門番は敬礼をするとすぐさま部屋を出ていった…
これで無理なら…次の手を考えよう
僕らは門番が戻ってくるのをお茶を飲んで待つことにした。
カイルはどうやら自分が感じてる想いがなんなのか気がついていない
カイルが女性に興味を持った…それが僕にとってどんなにも嬉しい事か誰にもわからないだろう
僕は平静を装い涼しい顔でこう提案した。
「カイル、彼女を逃がしては行けない。彼女はこの婚約者候補決めに無くてはならない存在だ!」
「どういう事だ?」
カイルが怪訝な顔をする。
「いいか、この婚約者候補決めには大臣達の娘や関係を持ちたい奴らの息のかかった令嬢達が多数送られて来ている」
「ああ…」
カイルが顔を顰めて頷く。
「そんな誰が味方かもわからない中彼女だけはそれでないのは確かだ」
「確かに…かなり田舎の領地だし…始めて聞く名だ」
「あんな丸腰でこの王宮に来た事、この婚約者選びに興味がない事、カイルを見ても何とも思っていない事!どれをとっても刺客ではない事はあきらかだろ?」
「なるほど…しかし俺に興味ないってのも関係あるのか…?」
カイルが顔を顰めたが僕は構わず話す
「だから彼女を味方に付けて候補者達の様子を探って貰うって訳だ!」
「駄目だ!」
カイルがキッ!と僕を睨んだ…
本当に怒っている時の顔だ…それほど彼女のことを…?
「そんな事をさせれば彼女が危険だ」
カイルが納得出来ないと首を振る。
「ならこのまま彼女を帰すか?もう会うことは出来ないかも知れないぞ」
「そ、それは…」
「やっと現れたお前の女嫌いを治してくれる人なのかも知らないんだぞ…」
カイルが眉をひそめて悩んでいる
「ならこうしよう!彼女には僕の第一婚約者候補になってもらう」
「はっ?」
カイルが顔を強ばらせた…
こいつ…こんなにも感情をゆさぶられてるのがわからないのか?
「いいか、婚約者って言ってもふりだ。実際になってもらう訳じゃない」
その言葉にホッとしたようにしている
「彼女を常にそばに置いておけば何かあった時には僕やお前が護ればいい…」
「それなら…お前の婚約者候補にしなくても…」
「ならお前の恋人にでもするつもりか?なんて理由で護るんだ?」
「それは…」
カイルが言葉に詰まる…珍しい事だ…
「王子である俺の大切な人って事に護る理由が出来るんだ。それなら側近であるお前がそばにいても不自然じゃ無いしな」
「分かった!」
そばにいられるって言葉に惹かれた様だ…即座に了承する。
「だが…もし彼女に何かあった時は直ぐにこの作戦は中止だ。それと彼女にはちゃんとこの事を話す事…それが条件だ」
俺は了承すると…扉がけたたましく叩かれる。
カイルが出ると先程の門番だった…
聞くとローズ嬢に逃げられ、それを助けた相手がアイリック侯爵家のキャシー令嬢らしい…彼女も婚約者候補としてこの王宮に来ていた。
僕は門番に先程の書状と婚約者候補達の居住区への出入りの許可証を出すと…
「いいかい?彼女は婚約者候補に選ばれた女性だ…なんとしても連れて戻して来るんだ」
「し、しかし…大臣からは帰して良いと…」
オドオドと話す門番に…
「君は大臣と王子の僕のどっちの言うことを聞くの?」
にっこりと笑って問いかけると
「行ってまいります!」
扉に飛びつこうとする門番に…
「ああ…あと、僕らの事は決して人には話さないでくれよ」
門番は敬礼をするとすぐさま部屋を出ていった…
これで無理なら…次の手を考えよう
僕らは門番が戻ってくるのをお茶を飲んで待つことにした。
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