仲良し家族、まとめて突然!異世界ライフ

ぷい16

見守っていた者たち

「戦争は終了したようですね」

「安心しました。我々はザッパムーン星を失うのではないかとヒヤヒヤしておりましたので」


 この艦隊の総指揮を任されているフィリア・ルッツと第4艦隊を指揮していたハペリン・ヒーリングは、通信で、そうこぼすのであった。


「我々の出番が無くて良かったですね」


 と言うハペリンに対し、


「そうよのう。我々神の軍隊が1つの星に肩入れをしたとすれば、それだけで問題が起こることも考えられたからのう」


 と返すフィリア。


 そう、彼らは神の軍隊、神軍第4艦隊として、ンディバス星とザッパムーン星の戦いを見守っていたのである。


「戦いも終わったことだし、サルフレネシア正規軍にも撤退命令を出しても良かろう」

「だな」


 ザッパムーン星や、ンバディス星の所属している銀河をサルフレネシアと言う。

 ンバディス星の今回の進攻は、何の法律も、根拠こんきょとなる後ろ盾も無い、自分たちの欲を満たしたいだけの行動であり、とても容認ようにんできるものではなかった。

 そのため、ザッパムーン星に、守るための協力をし、こうしてサルフレネシア正規軍と共に、神軍第4艦隊をバックアップとして待機するなどの優遇処置をほどこしたのである。

 しかし、そうは言っても全宇宙をつかさどる神軍が、ただ1つの星のために動いたとなればらぬ騒動そうどうの種になりかねない。

 そこで、こうしてすぐに駆けつけられる距離にてかげながら待機していたのである。


「通信兵、ここに展開しているサルフレネシア正規軍及び神軍第4艦隊全艦に通信をつないでくれ。戦いは終結した。撤退の命令を出す」


 こうしてンバディス星とザッパムーン星との間の戦争は、ザッパムーン星の完全勝利として終結したのであった。

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