仲良し家族、まとめて突然!異世界ライフ
風雅、領地へ向かう
二郎はキャンピングカーをアハントルト王国へ持って行ってしまった。
そうすると、スマートフォンの充電ができない。
風雅は領地経営のために、二郎からザガンガ王国の通貨であるポウンド意外にも、日本円もいくらかもらっていた。
スマートフォンの充電くらいなので、チャージャー付きの持ち運び可能なソーラーパネルを買い求めるのであった。
王都での仕事は一段落付き、風雅は妻のステファニーと領地へ旅立とうかと考え、ステファニーに、
「王都での仕事が一段落したから、一緒に領地へ行かないかい?」
「お供させていただきますわ」
決まった。それから領地への訪問へ向けて、使用人に指示を飛ばす風雅なのであった。
出発準備中、風雅はステファニーに携帯電話を買ってあげることにした。
まずは日本でもらったカタログを見せた。
どうせガカスドロフ語にもアーメイヤス語にも対応していないので、電話するだけなので、スペックではなく完全に見た目で選んでもらった。
契約を日本で済ませ、持ち帰ると、ステファニーはとても嬉しそうに微笑んでいた。
領地への出発当日、風雅とステファニーの荷物をアイテムボックスにしまい、風雅専属の執事、エルマー・コールマンとメイド2名、騎士を4名連れて行く。その従者や騎士の荷物も風雅がアイテムボックスにしまい、2台の馬車で領地へと向かう。
馬車は、麻宗家の家紋が入った立派な馬車と、それとは若干見劣りする馬車の二台が止まっている。立派な馬車の方に風雅、ステファニー、エルマーと、メイド1人が乗り、もう一方にメイド1人と騎士4名が乗る。
乗込んだところで出発だ。「行ってくる」という風雅の言葉を合図に、馬車はゆっくりと走り出すのであった。
<i54002830713>
領地のアレストバートやクアレシスは遠い。馬車で7日ほどかかる。
しかし、ゲートで向かえば一瞬である。
では、なぜゲートを使わなかったかというと、途中の宿場町で情報収集ができるかも知れないからである。
1日目、2日目は何事もなく済んだ。3日目の夜にとある貴族に出会った。
その貴族は名をサイモン・ケイブといい、次のように愚痴ってきた。
何でもケイブ伯爵は、最近広がり始めたコンピュータの使い方が分からなく、近くに分る者もおらず、途方に暮れているとのこと。
コンピュータ自体は持っており、いつでも使える状態にあるらしい。
「急ぐ旅でもありませんし、それならコンピュータの使い方を教えに行きますよ」
「おぉ、それはありがたい。近隣のコンピュータが分からない貴族を集めてやり方を学ぶことにしよう」
ケイブ伯爵は、ささっと何通か紙に何かを書くと、それを従者に託した。
「それでは明日は我が屋敷においで下さい。明日の朝に迎えの者を送りますのでついて来て下さい」
「分かりました。伺います」
そしてその日はぐっすり休んで翌日、
身支度を終え、朝食を食べ終わって、お茶を楽しんでいる頃に宿に迎えの従者がやって来た。
もう出立用意はできている。従者の案内に従って馬車を走らせた。
ケイブ邸に招かれると食堂へ通された。何でも屋敷のテーブルは、食堂のものが一番長いからだという。
念のため風雅は王都の麻宗邸まで戻り、コンピュータを持って来た。ネットワークに接続するのは面倒だったため、今回はスタンドアロンで動作させることにした。
セッチングが終わったら、続々と参加者の貴族が到着した。従者にコンピュータと紙の束を持たせて。
参加貴族と一緒にコンピュータのセッチングをしていく。自分でセッティングできないと後々困りそうなので、従者の手助けは断った。そして、全てのコンピュータが稼働できる状態になった。
貴族が持ち寄ったコンピュータはメクルローサ中央交換局にあったOMT4700シリーズのコンピュータだった。このシリーズはよそから魔力を供給して動くモードの他に、内蔵魔石からの魔力供給でも動く。外見はミニタワーの筐体をしているくせに、ノートパソコンみたいにバッテリーを内蔵しているみたいにも動かせる、一風変わった動かし方をできるコンピュータだ。
来賓の貴族が持って来た書類は、コンピュータに登録したいデータを紙に書き出したものだ。今回習いながら、本来の仕事を少しでも片付けたい腹づもりのようだ。今まで領地を管理しているだけあって、紙の資料はよくまとめ上げられていた。
持ち寄られた書類は、文書作成ソフトと表計算ソフトで対処可能なようだ。まずは集まってもらって手本に風雅が入力してみて、それから各自入力してもらった。
それから風雅とステファニーが巡回して、作業が止まっていたら、その都度教える形をとった。
黙々と作業していくうちに、慣れてきて、風雅とステファニーも、指導する回数が減ってきた。
「本当はメールも教えたかったのですが、ネットワークに接続できず、メールの送受信は不可となってしまいました」
「それは残念だ」とか、「ネットワークに接続できれば」とか、残念がった発言が飛んだが、できないものは仕方がないのでそこは納得してもらった。
「何か質問等はありますか?」
巡回中に質問し尽くしたのか、質問はなかった。
「これではコンピュータの使い方の説明は終わらせていただきます。ありがとうございました」
コンピュータの使い方の説明は終わった。実務に入ると多少まごつくかも知れないが、何とかやってくれるだろう。
参加貴族にお礼を言われながらお開きとなった。最後にケイブ伯爵が、
「素晴らしい会を開いていただいてありがとうございます。参加の貴族も実務に助かったことでしょう」
「いえいえ。また分からないことがありましたら気軽に相談して下さい」
「ありがとうございます」
風雅は自分のコンピュータを片付け、サガンガニアの屋敷に設置し直し、また、領地へ向かって馬車を走らせるのであった。
そうすると、スマートフォンの充電ができない。
風雅は領地経営のために、二郎からザガンガ王国の通貨であるポウンド意外にも、日本円もいくらかもらっていた。
スマートフォンの充電くらいなので、チャージャー付きの持ち運び可能なソーラーパネルを買い求めるのであった。
王都での仕事は一段落付き、風雅は妻のステファニーと領地へ旅立とうかと考え、ステファニーに、
「王都での仕事が一段落したから、一緒に領地へ行かないかい?」
「お供させていただきますわ」
決まった。それから領地への訪問へ向けて、使用人に指示を飛ばす風雅なのであった。
出発準備中、風雅はステファニーに携帯電話を買ってあげることにした。
まずは日本でもらったカタログを見せた。
どうせガカスドロフ語にもアーメイヤス語にも対応していないので、電話するだけなので、スペックではなく完全に見た目で選んでもらった。
契約を日本で済ませ、持ち帰ると、ステファニーはとても嬉しそうに微笑んでいた。
領地への出発当日、風雅とステファニーの荷物をアイテムボックスにしまい、風雅専属の執事、エルマー・コールマンとメイド2名、騎士を4名連れて行く。その従者や騎士の荷物も風雅がアイテムボックスにしまい、2台の馬車で領地へと向かう。
馬車は、麻宗家の家紋が入った立派な馬車と、それとは若干見劣りする馬車の二台が止まっている。立派な馬車の方に風雅、ステファニー、エルマーと、メイド1人が乗り、もう一方にメイド1人と騎士4名が乗る。
乗込んだところで出発だ。「行ってくる」という風雅の言葉を合図に、馬車はゆっくりと走り出すのであった。
<i54002830713>
領地のアレストバートやクアレシスは遠い。馬車で7日ほどかかる。
しかし、ゲートで向かえば一瞬である。
では、なぜゲートを使わなかったかというと、途中の宿場町で情報収集ができるかも知れないからである。
1日目、2日目は何事もなく済んだ。3日目の夜にとある貴族に出会った。
その貴族は名をサイモン・ケイブといい、次のように愚痴ってきた。
何でもケイブ伯爵は、最近広がり始めたコンピュータの使い方が分からなく、近くに分る者もおらず、途方に暮れているとのこと。
コンピュータ自体は持っており、いつでも使える状態にあるらしい。
「急ぐ旅でもありませんし、それならコンピュータの使い方を教えに行きますよ」
「おぉ、それはありがたい。近隣のコンピュータが分からない貴族を集めてやり方を学ぶことにしよう」
ケイブ伯爵は、ささっと何通か紙に何かを書くと、それを従者に託した。
「それでは明日は我が屋敷においで下さい。明日の朝に迎えの者を送りますのでついて来て下さい」
「分かりました。伺います」
そしてその日はぐっすり休んで翌日、
身支度を終え、朝食を食べ終わって、お茶を楽しんでいる頃に宿に迎えの従者がやって来た。
もう出立用意はできている。従者の案内に従って馬車を走らせた。
ケイブ邸に招かれると食堂へ通された。何でも屋敷のテーブルは、食堂のものが一番長いからだという。
念のため風雅は王都の麻宗邸まで戻り、コンピュータを持って来た。ネットワークに接続するのは面倒だったため、今回はスタンドアロンで動作させることにした。
セッチングが終わったら、続々と参加者の貴族が到着した。従者にコンピュータと紙の束を持たせて。
参加貴族と一緒にコンピュータのセッチングをしていく。自分でセッティングできないと後々困りそうなので、従者の手助けは断った。そして、全てのコンピュータが稼働できる状態になった。
貴族が持ち寄ったコンピュータはメクルローサ中央交換局にあったOMT4700シリーズのコンピュータだった。このシリーズはよそから魔力を供給して動くモードの他に、内蔵魔石からの魔力供給でも動く。外見はミニタワーの筐体をしているくせに、ノートパソコンみたいにバッテリーを内蔵しているみたいにも動かせる、一風変わった動かし方をできるコンピュータだ。
来賓の貴族が持って来た書類は、コンピュータに登録したいデータを紙に書き出したものだ。今回習いながら、本来の仕事を少しでも片付けたい腹づもりのようだ。今まで領地を管理しているだけあって、紙の資料はよくまとめ上げられていた。
持ち寄られた書類は、文書作成ソフトと表計算ソフトで対処可能なようだ。まずは集まってもらって手本に風雅が入力してみて、それから各自入力してもらった。
それから風雅とステファニーが巡回して、作業が止まっていたら、その都度教える形をとった。
黙々と作業していくうちに、慣れてきて、風雅とステファニーも、指導する回数が減ってきた。
「本当はメールも教えたかったのですが、ネットワークに接続できず、メールの送受信は不可となってしまいました」
「それは残念だ」とか、「ネットワークに接続できれば」とか、残念がった発言が飛んだが、できないものは仕方がないのでそこは納得してもらった。
「何か質問等はありますか?」
巡回中に質問し尽くしたのか、質問はなかった。
「これではコンピュータの使い方の説明は終わらせていただきます。ありがとうございました」
コンピュータの使い方の説明は終わった。実務に入ると多少まごつくかも知れないが、何とかやってくれるだろう。
参加貴族にお礼を言われながらお開きとなった。最後にケイブ伯爵が、
「素晴らしい会を開いていただいてありがとうございます。参加の貴族も実務に助かったことでしょう」
「いえいえ。また分からないことがありましたら気軽に相談して下さい」
「ありがとうございます」
風雅は自分のコンピュータを片付け、サガンガニアの屋敷に設置し直し、また、領地へ向かって馬車を走らせるのであった。
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