仲良し家族、まとめて突然!異世界ライフ
映画を上映してみる
「ミネルバとカッテリーナは、お腹が大きくて動けないとき何をしてた?」
ここはサガンガ王都の麻宗邸の食堂。二郎が気になることがあって聞いてみた。
「編み物とか裁縫ですね」
「あと、二郎さんの部屋で映画を見ていました」
「エテラーシアとヨーネスティンは?」
同じ事をエテラーシアとヨーネスティンにも聞いてみた。
「同じく裁縫とか」
「映画を見てましたね」
ちょっと映画を上映する方に興味を持った二郎は、
「映画、見たい人は多いと思う?」
「言葉が分れば見たい人は多いと思いますよ」
一度試してみることにした。
まずは家族向けに、
「タブレットを持って、あとは訳を書いた紙を持って」
映画で厄介なのは字幕を付けることだ。地球のどこを探しても、地球で知られていない言語、ガカスドロフ語で字幕を付けている映画が無いためである。
「即興で字幕を付ける練習だからコミュニケーションはかけないでね」
「「「「「はーい」」」」」
こうして麻宗邸での映画の上映会は行なわれるのであった。
「面白かったです」
「字幕を読み進めるのは疲れますね」
「意味の取れないところはあった?」
「特にないです」
どうやら上映会は成功したらしい。
「こういうことができるなら、家族にも見せたいですね」
すると薫が、
「コミュニケーションの魔法をいじったら吹き替えもできるんじゃない?」
吹き替えができるなら、見ることができる人が増える。
「じゃぁ薫、術式を考えておいてくれないか?」
「分ったわ」
そうして再び麻宗邸での映画の上映会は行なわれるのであった。
「コミュニケーションをかけたときと遜色ありませんでしたわ」
「これなら誰に見せても理解できますわね」
結果は上々であった。
ちなみに、音は薫の発見によって、魔法で出せるようになっている。
「じゃぁ、一度、宮廷魔道士で上映会をしてみるか」
と、いうわけで、宮廷魔道士の前で上映会が行なわれた。
「映画というのを初めて見ましたが、面白いものですな」
「こういう催し物、たまにやってくださいよ」
好感触であった。
王族の方々にも見せてみた。
「こういう面白いものがあるのを黙っておるなんてずるいぞ」
「度々見せに来るべきですわ」
「今度はエルビンやコンスタンティンも連れて来なさい」
赤ちゃんは映画を見られない。エルビンやコンスタンティンを連れて来てどうするつもりだろうと思いながら二郎は聞いていた。
次に、中央広場で上映会をした。
上映するのはカーアクションものの、分りやすい映画にした。
最初は何が始まるんだろうと中央広場に集まった人たちは賑やかだった。
それが、始まって30分経った頃には映画に集中して静まりかえった。
たまたま中央広場を通り過ぎようと来た人も、周りの雰囲気に呑まれたのか、スクリーンに集中してじっと見ている。
エンドロールが流れても、動く人は居なかった。
スクリーンを消したところで、終わったことを示したかったのだが、それでもしばらく動こうとしない人たち。
しばらくして、ざわざわと話し声が聞こえ始め、
もうしばらくすると大歓声になった。
「あれ、凄かったな!」
「しばらく終わったことに気付かなかった」
「すごい迫力だった」
「またこういう催しをして欲しい」
映画の上映は成功と言ってもいいだろう。
「気が向いたらまたこういう催しをしたいと思います」
そう応える二郎なのであった。
とりあえず、月曜日まで休載します。
ここはサガンガ王都の麻宗邸の食堂。二郎が気になることがあって聞いてみた。
「編み物とか裁縫ですね」
「あと、二郎さんの部屋で映画を見ていました」
「エテラーシアとヨーネスティンは?」
同じ事をエテラーシアとヨーネスティンにも聞いてみた。
「同じく裁縫とか」
「映画を見てましたね」
ちょっと映画を上映する方に興味を持った二郎は、
「映画、見たい人は多いと思う?」
「言葉が分れば見たい人は多いと思いますよ」
一度試してみることにした。
まずは家族向けに、
「タブレットを持って、あとは訳を書いた紙を持って」
映画で厄介なのは字幕を付けることだ。地球のどこを探しても、地球で知られていない言語、ガカスドロフ語で字幕を付けている映画が無いためである。
「即興で字幕を付ける練習だからコミュニケーションはかけないでね」
「「「「「はーい」」」」」
こうして麻宗邸での映画の上映会は行なわれるのであった。
「面白かったです」
「字幕を読み進めるのは疲れますね」
「意味の取れないところはあった?」
「特にないです」
どうやら上映会は成功したらしい。
「こういうことができるなら、家族にも見せたいですね」
すると薫が、
「コミュニケーションの魔法をいじったら吹き替えもできるんじゃない?」
吹き替えができるなら、見ることができる人が増える。
「じゃぁ薫、術式を考えておいてくれないか?」
「分ったわ」
そうして再び麻宗邸での映画の上映会は行なわれるのであった。
「コミュニケーションをかけたときと遜色ありませんでしたわ」
「これなら誰に見せても理解できますわね」
結果は上々であった。
ちなみに、音は薫の発見によって、魔法で出せるようになっている。
「じゃぁ、一度、宮廷魔道士で上映会をしてみるか」
と、いうわけで、宮廷魔道士の前で上映会が行なわれた。
「映画というのを初めて見ましたが、面白いものですな」
「こういう催し物、たまにやってくださいよ」
好感触であった。
王族の方々にも見せてみた。
「こういう面白いものがあるのを黙っておるなんてずるいぞ」
「度々見せに来るべきですわ」
「今度はエルビンやコンスタンティンも連れて来なさい」
赤ちゃんは映画を見られない。エルビンやコンスタンティンを連れて来てどうするつもりだろうと思いながら二郎は聞いていた。
次に、中央広場で上映会をした。
上映するのはカーアクションものの、分りやすい映画にした。
最初は何が始まるんだろうと中央広場に集まった人たちは賑やかだった。
それが、始まって30分経った頃には映画に集中して静まりかえった。
たまたま中央広場を通り過ぎようと来た人も、周りの雰囲気に呑まれたのか、スクリーンに集中してじっと見ている。
エンドロールが流れても、動く人は居なかった。
スクリーンを消したところで、終わったことを示したかったのだが、それでもしばらく動こうとしない人たち。
しばらくして、ざわざわと話し声が聞こえ始め、
もうしばらくすると大歓声になった。
「あれ、凄かったな!」
「しばらく終わったことに気付かなかった」
「すごい迫力だった」
「またこういう催しをして欲しい」
映画の上映は成功と言ってもいいだろう。
「気が向いたらまたこういう催しをしたいと思います」
そう応える二郎なのであった。
とりあえず、月曜日まで休載します。
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