仲良し家族、まとめて突然!異世界ライフ
アルバムは宮廷魔道士
遅くなってすみません。最近ネタに困ってまして…
遠見の魔法―過去、現在を好きな場所、好きなアングルで眺ながめられる魔法―と、投影魔法―頭に思い描いた画像を空間に浮かび上がらせる魔法―の組み合わせで、過去や現在の好きな場所に投影することに成功している。現に二郎はこれを使って結婚披露宴で式場に投影して来賓客に楽しんでもらった。
結婚披露宴でやった方法の一つ、投影した過去画像をビデオカメラで撮り、それをプロジェクターで再生する方法ができるなら、過去画像をカメラで撮り、写真にできるのではないかと思った二郎は、昔使っていたフィルムカメラを自分の荷物の奥底から発掘して日本で白黒フィルムを買って来てセットし、娘の花菜香や息子の風雅の過去画像をカメラで36枚撮り、また日本へ行って現像に出してみると、ちゃんと思った通りに写真が出来上がって、口がにんまりするのを禁じ得なかった。
結婚披露宴で過去画像を映し出してから、二郎は他の貴族から娘や息子の過去の画像を見たいという要望を聞いていた。この世界にはカメラはない。思い出に残したくともカメラがない以上、画家に頼んで高い費用を払って肖像画にするのがせいぜいであった。そんな中であの結婚披露宴。魔法が使えたらあんな楽しいことができるのかと目を俯かせた魔法に適性のない来賓客もいた。
需要がありそうなので、できあがったばかりのアルバムと、白黒用フィルムの入ったカメラと簡易暗室用の布袋を持ち、脈のありそうな貴族宅へ。アレストロイア・ブランドル子爵というその人物は、是非アルバムを作って欲しいと二郎に言った。そこで、子爵と話しながら聞き取りを行ない、実際に場面を見せて、気に入った場面を指定してもらい、二郎が持ってきた袋を被り、カメラで撮影した。そうしてフィルムの撮影できる枚数、36枚を使い切った。そうして取り終わったフィルムをまた日本で現像してもらうのであった。
後日、また子爵邸に行って、出来上がった写真を見てもらう。子爵は大層気に入り、喜んで写真を買い取ってくれた。
翌日、アルバムと、白黒用フィルムの入ったカメラと簡易暗室用の布袋を持ち、登城して宮廷魔道士部屋に行き、過去写真の撮影方法を同僚の宮廷魔道士に話して聞かせた。そして、実習にと同僚に写真を撮らせるた。フィルムを3本使ってこの日の実習は終了するのであった。
次の日、二郎は日本で比較的手に入れやすい白黒写真の現像セットを持って登城した。昨日の写真を現像するのである。城には窓がない部屋がある。そんな空き部屋を二郎は交渉して宮廷魔道士が自由に使えるようにし、昨日、ネットで見て、その後イメージトレーニングした現像方法を同僚に見せ、やり方を教えた。使う液剤には棄てるときに安易に川へ流して良いものと、体に有害なものがあるので、有害な方は、二郎自身が棄てるから、きちんと取っておくように厳命して、その日の作業は終了。皆、本来の作業に戻っていった。
その日の終業間際、カメラとフィルムを欲しい人がいるか、聞き取ったところ、全員欲しいと言っていた。
二郎の休み明け、二郎は登城して宮廷魔道士部屋に行くと、カメラとフィルムとカメラに必要な電池と、簡易暗室用の袋を配り始めた。あと、結婚披露宴で脈在りと思った貴族の名簿を回覧させた。その日の仕事終わり、配ったカメラを使っての撮影会になった。早々に移し終えた者から暗室に行き、現像をする。その出来映えを見て、満足した者から帰っていった。最後の1人が現像を終わった頃、二郎は暗室のドアを開け放ち、風の魔法で換気をした。
次の日から、休みの日のアルバイトが始まる。休みの宮廷魔道士たちは、脈在りと思われる貴族宅へ行き、二郎が試したように、アルバムの見本を見せ、「思い出にどうですか?」と、セールスして回ったのである。頼まれると、これまた二郎がやったように場面を打ち合わせてそれを写真に撮り、36枚使い切ったところで登城して現像し、また貴族宅へ行って気に入ってもらえれば買い取ってもらった。
そんなことをしていると、やがて噂が広がり、リストに載っていない貴族や、裕福な商人からも、依頼を受けるようになった。
過去写真よりもカメラの方に注目する者も居た。そういった人にはカメラのカタログを見せて、二郎が日本に買いに行った。そういった人も、現像は王城でやることにした。
そうしてアルバムが量産されることになり、”アルバムは宮廷魔道士で”ということが定着し、今までそこまで欲しいと思わなかった貴族からも、流行に乗り遅れるなと依頼を受けるようになるのであった。
遠見の魔法―過去、現在を好きな場所、好きなアングルで眺ながめられる魔法―と、投影魔法―頭に思い描いた画像を空間に浮かび上がらせる魔法―の組み合わせで、過去や現在の好きな場所に投影することに成功している。現に二郎はこれを使って結婚披露宴で式場に投影して来賓客に楽しんでもらった。
結婚披露宴でやった方法の一つ、投影した過去画像をビデオカメラで撮り、それをプロジェクターで再生する方法ができるなら、過去画像をカメラで撮り、写真にできるのではないかと思った二郎は、昔使っていたフィルムカメラを自分の荷物の奥底から発掘して日本で白黒フィルムを買って来てセットし、娘の花菜香や息子の風雅の過去画像をカメラで36枚撮り、また日本へ行って現像に出してみると、ちゃんと思った通りに写真が出来上がって、口がにんまりするのを禁じ得なかった。
結婚披露宴で過去画像を映し出してから、二郎は他の貴族から娘や息子の過去の画像を見たいという要望を聞いていた。この世界にはカメラはない。思い出に残したくともカメラがない以上、画家に頼んで高い費用を払って肖像画にするのがせいぜいであった。そんな中であの結婚披露宴。魔法が使えたらあんな楽しいことができるのかと目を俯かせた魔法に適性のない来賓客もいた。
需要がありそうなので、できあがったばかりのアルバムと、白黒用フィルムの入ったカメラと簡易暗室用の布袋を持ち、脈のありそうな貴族宅へ。アレストロイア・ブランドル子爵というその人物は、是非アルバムを作って欲しいと二郎に言った。そこで、子爵と話しながら聞き取りを行ない、実際に場面を見せて、気に入った場面を指定してもらい、二郎が持ってきた袋を被り、カメラで撮影した。そうしてフィルムの撮影できる枚数、36枚を使い切った。そうして取り終わったフィルムをまた日本で現像してもらうのであった。
後日、また子爵邸に行って、出来上がった写真を見てもらう。子爵は大層気に入り、喜んで写真を買い取ってくれた。
翌日、アルバムと、白黒用フィルムの入ったカメラと簡易暗室用の布袋を持ち、登城して宮廷魔道士部屋に行き、過去写真の撮影方法を同僚の宮廷魔道士に話して聞かせた。そして、実習にと同僚に写真を撮らせるた。フィルムを3本使ってこの日の実習は終了するのであった。
次の日、二郎は日本で比較的手に入れやすい白黒写真の現像セットを持って登城した。昨日の写真を現像するのである。城には窓がない部屋がある。そんな空き部屋を二郎は交渉して宮廷魔道士が自由に使えるようにし、昨日、ネットで見て、その後イメージトレーニングした現像方法を同僚に見せ、やり方を教えた。使う液剤には棄てるときに安易に川へ流して良いものと、体に有害なものがあるので、有害な方は、二郎自身が棄てるから、きちんと取っておくように厳命して、その日の作業は終了。皆、本来の作業に戻っていった。
その日の終業間際、カメラとフィルムを欲しい人がいるか、聞き取ったところ、全員欲しいと言っていた。
二郎の休み明け、二郎は登城して宮廷魔道士部屋に行くと、カメラとフィルムとカメラに必要な電池と、簡易暗室用の袋を配り始めた。あと、結婚披露宴で脈在りと思った貴族の名簿を回覧させた。その日の仕事終わり、配ったカメラを使っての撮影会になった。早々に移し終えた者から暗室に行き、現像をする。その出来映えを見て、満足した者から帰っていった。最後の1人が現像を終わった頃、二郎は暗室のドアを開け放ち、風の魔法で換気をした。
次の日から、休みの日のアルバイトが始まる。休みの宮廷魔道士たちは、脈在りと思われる貴族宅へ行き、二郎が試したように、アルバムの見本を見せ、「思い出にどうですか?」と、セールスして回ったのである。頼まれると、これまた二郎がやったように場面を打ち合わせてそれを写真に撮り、36枚使い切ったところで登城して現像し、また貴族宅へ行って気に入ってもらえれば買い取ってもらった。
そんなことをしていると、やがて噂が広がり、リストに載っていない貴族や、裕福な商人からも、依頼を受けるようになった。
過去写真よりもカメラの方に注目する者も居た。そういった人にはカメラのカタログを見せて、二郎が日本に買いに行った。そういった人も、現像は王城でやることにした。
そうしてアルバムが量産されることになり、”アルバムは宮廷魔道士で”ということが定着し、今までそこまで欲しいと思わなかった貴族からも、流行に乗り遅れるなと依頼を受けるようになるのであった。
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