仲良し家族、まとめて突然!異世界ライフ
名前を付けよう
それから、タンザナティア王国側では、森の木を切り倒した街道は、今は木の根っこの除去作業と地固めを、ジルベチア王国側ではやっとトンネルが貫通したところで、魔法で一応固めて、崩落はないはずだが、今は補強作業をしている。まぁ、両方、宮廷魔道士の出番は離れている。
そして、かわいいミネルバと、カッテリーナの子は、今は2人で交替で母乳を与えている。交替でとは言っても定期的に起きては泣き出すので、2人とも、寝不足で、いつもうつらうつらしている。
で、その赤ちゃんの名付けをしないといけないのだが…
「お父さん、まだ名前、付けてやれないの?」
「何て付けたらいいかまだ迷っていてね」
まだ名前を付けていなかったのである。
「日本名でもおかしくない名前を付けるべき?いや、こっちの人間の名前は長いから、それらしい名前を付けるべきか…」
「何ブツブツ言ってるんですか?」
二郎がブツブツ独り言を言って、考え事をしていると、隣にエテラーシアがやって来た。
「いや、名前のことで悩んでいてね」
「必ずではないですが、貴族の名前はいくらか長い方が好まれますよ」
「長い名前か…」
またブツブツ独り言を言い出す二郎であった。
そして夜、夕食後、二郎は皆を集め、
「名前を決めました。ミネルバとの子をエルビンに、カッテリーナとの子をコンスタンティンと命名します」
「日本名は棄てたのね」
「あぁ。もうあちらで暮らすこともないからな」
「いいんじゃない?」
「ありがとう」
「それじゃぁ、私から」
今度は薫から話し始めた。
「花菜香と風雅に追加で魔法を教えることを解禁にします」
頑なに嫌がっていた花菜香と風雅への便利魔法の教育を、薫は解禁するらしい。
「教えるのはいつも通り、私がするわ」
「じゃぁ、任せる」
「任された」
そして、その後、薫が休みの日に、花菜香と風雅に魔法の教育をする薫なのであった。
*
「大きいわね」
「あぁ」
二郎と薫、エテラーシアとヨーネスティン、花菜香と風雅は、タンザナティア王国の首都、ビライガのとある屋敷に来ている。タンザナティア王国で、二郎は名誉伯爵の位と屋敷をもらった。今日はその屋敷を見に来たのだ。
中も見てみた。主がいつもいない屋敷でも、中では使用人たちが屋敷の手入れをしていて、いつも綺麗な状態だ。二郎は維持費がちょっともったいないなぁと思いながら、各部屋部屋を見て回った。各部屋で、誰が使うかを決めて、次の場所へ。
「こっちも大きいなぁ」
「本当ねぇ」
二郎は、ジルベチア王国でも名誉伯爵の位と屋敷をもらった。今来たのはジルベチア王国での麻宗邸だ。
こちらも中も見てみた。こちらでも、主がいつもいない屋敷を使用人たちが屋敷の手入れをしていて、いつも綺麗な状態だ。二郎はこちらでも、各部屋部屋を見て回って、誰が使うかを決めていった。
「風雅も変わったわね」
「あぁ」
風雅は日本に居る頃、外へ出ると、興味の赴くまま、あっちへフラフラ、こっちへフラフラと、落ち着きのない子であった。それが、討伐訓練のときに強く言ったからであろうか、それからはフラフラあちらこちらへ行くことはせず、落ち着いた子になった。
「それじゃぁ、帰ろうか。風雅、ザガンガ王国にゲートを」
「はい」
風雅が開いたゲートで、家族で帰る、二郎たちであった。
1ヶ月後、タンザナティア王国方面へ伸びる、森を切り開いた街道が開通した。ジルベチア王国側の、ハスピリーネ山脈を貫く街道の方は、まだ補強工事が終わってないためまだ開通していない。トンネルの方が手間がかかるのだ。
街道ができたことによって、徐々にではあるが、物が入ってきたらしい。まだそれらは高価なため、一般市民は見ることがない。二郎たちはというと、欲しいものはゲートであちら側へ行って現地の値段で買う。わざわざ何日もかけて運んで、値段の跳ね上がった高い物を買わない。街道が完成しても、二郎たちの生活はあまり変わらなかった。
それから数日後、バーンクリット公爵家に赤ちゃんが生まれた。元気な男の子だ。その子はアレクシスと名付けられ、大事に育てられた。
そのまた数日後、王族に子供が生まれた。元気な女の子だ。アーレイアと名付けられ、大切に育てられた。
それから1ヶ月後、今度はハスピリーネ山脈を貫く街道の方が開通した。これにより、ザガンガ王国へ入ってくる物もあるが、ザガンガ王国を通過して、タンザナティア王国へ。逆に、タンザナティア王国からジルベチア王国への物流ルートができた。
ザガンガ王国を経由しないで、ザガンガ王国のさらに北側、タンザナティア王国とジルベチア王国が接している場所を通ればいいじゃないという話しもあるのだが、あの国境は長年小さな争いが絶えなかった土地柄。治安は悪く、そこを通る商人への目も冷たい。そこでできた新たなルート。こちらは比較的安全で、通るときに文句を言う者も居ない。と、いうわけで、ザガンガ王国を経由して、両国へ行く商人も増えたのだった。
それに伴い、街の治安が悪化し、治安を守る、警備隊の他に、宮廷魔道士の出動も増えてきていた。宮廷魔道士側としては、遠見の魔法での街の監視体制を引いた。揉め事があれば、警備隊に知らせることもあれば、宮廷魔道士自らが事に当たることも増えてきた。人が行き交い、国に金が落ちることで経済は上向き。だが、治安は悪くなっていくのであった。
そして、かわいいミネルバと、カッテリーナの子は、今は2人で交替で母乳を与えている。交替でとは言っても定期的に起きては泣き出すので、2人とも、寝不足で、いつもうつらうつらしている。
で、その赤ちゃんの名付けをしないといけないのだが…
「お父さん、まだ名前、付けてやれないの?」
「何て付けたらいいかまだ迷っていてね」
まだ名前を付けていなかったのである。
「日本名でもおかしくない名前を付けるべき?いや、こっちの人間の名前は長いから、それらしい名前を付けるべきか…」
「何ブツブツ言ってるんですか?」
二郎がブツブツ独り言を言って、考え事をしていると、隣にエテラーシアがやって来た。
「いや、名前のことで悩んでいてね」
「必ずではないですが、貴族の名前はいくらか長い方が好まれますよ」
「長い名前か…」
またブツブツ独り言を言い出す二郎であった。
そして夜、夕食後、二郎は皆を集め、
「名前を決めました。ミネルバとの子をエルビンに、カッテリーナとの子をコンスタンティンと命名します」
「日本名は棄てたのね」
「あぁ。もうあちらで暮らすこともないからな」
「いいんじゃない?」
「ありがとう」
「それじゃぁ、私から」
今度は薫から話し始めた。
「花菜香と風雅に追加で魔法を教えることを解禁にします」
頑なに嫌がっていた花菜香と風雅への便利魔法の教育を、薫は解禁するらしい。
「教えるのはいつも通り、私がするわ」
「じゃぁ、任せる」
「任された」
そして、その後、薫が休みの日に、花菜香と風雅に魔法の教育をする薫なのであった。
*
「大きいわね」
「あぁ」
二郎と薫、エテラーシアとヨーネスティン、花菜香と風雅は、タンザナティア王国の首都、ビライガのとある屋敷に来ている。タンザナティア王国で、二郎は名誉伯爵の位と屋敷をもらった。今日はその屋敷を見に来たのだ。
中も見てみた。主がいつもいない屋敷でも、中では使用人たちが屋敷の手入れをしていて、いつも綺麗な状態だ。二郎は維持費がちょっともったいないなぁと思いながら、各部屋部屋を見て回った。各部屋で、誰が使うかを決めて、次の場所へ。
「こっちも大きいなぁ」
「本当ねぇ」
二郎は、ジルベチア王国でも名誉伯爵の位と屋敷をもらった。今来たのはジルベチア王国での麻宗邸だ。
こちらも中も見てみた。こちらでも、主がいつもいない屋敷を使用人たちが屋敷の手入れをしていて、いつも綺麗な状態だ。二郎はこちらでも、各部屋部屋を見て回って、誰が使うかを決めていった。
「風雅も変わったわね」
「あぁ」
風雅は日本に居る頃、外へ出ると、興味の赴くまま、あっちへフラフラ、こっちへフラフラと、落ち着きのない子であった。それが、討伐訓練のときに強く言ったからであろうか、それからはフラフラあちらこちらへ行くことはせず、落ち着いた子になった。
「それじゃぁ、帰ろうか。風雅、ザガンガ王国にゲートを」
「はい」
風雅が開いたゲートで、家族で帰る、二郎たちであった。
1ヶ月後、タンザナティア王国方面へ伸びる、森を切り開いた街道が開通した。ジルベチア王国側の、ハスピリーネ山脈を貫く街道の方は、まだ補強工事が終わってないためまだ開通していない。トンネルの方が手間がかかるのだ。
街道ができたことによって、徐々にではあるが、物が入ってきたらしい。まだそれらは高価なため、一般市民は見ることがない。二郎たちはというと、欲しいものはゲートであちら側へ行って現地の値段で買う。わざわざ何日もかけて運んで、値段の跳ね上がった高い物を買わない。街道が完成しても、二郎たちの生活はあまり変わらなかった。
それから数日後、バーンクリット公爵家に赤ちゃんが生まれた。元気な男の子だ。その子はアレクシスと名付けられ、大事に育てられた。
そのまた数日後、王族に子供が生まれた。元気な女の子だ。アーレイアと名付けられ、大切に育てられた。
それから1ヶ月後、今度はハスピリーネ山脈を貫く街道の方が開通した。これにより、ザガンガ王国へ入ってくる物もあるが、ザガンガ王国を通過して、タンザナティア王国へ。逆に、タンザナティア王国からジルベチア王国への物流ルートができた。
ザガンガ王国を経由しないで、ザガンガ王国のさらに北側、タンザナティア王国とジルベチア王国が接している場所を通ればいいじゃないという話しもあるのだが、あの国境は長年小さな争いが絶えなかった土地柄。治安は悪く、そこを通る商人への目も冷たい。そこでできた新たなルート。こちらは比較的安全で、通るときに文句を言う者も居ない。と、いうわけで、ザガンガ王国を経由して、両国へ行く商人も増えたのだった。
それに伴い、街の治安が悪化し、治安を守る、警備隊の他に、宮廷魔道士の出動も増えてきていた。宮廷魔道士側としては、遠見の魔法での街の監視体制を引いた。揉め事があれば、警備隊に知らせることもあれば、宮廷魔道士自らが事に当たることも増えてきた。人が行き交い、国に金が落ちることで経済は上向き。だが、治安は悪くなっていくのであった。
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