仲良し家族、まとめて突然!異世界ライフ
タニエ村
「おぉ、これは手が止まらんわい」
「ジャガイモを揚げただけなのに、かように美味しい菓子になるとは…」
ここは王城の応接室。外国の存在するらしいことを報告するために、リチャードお義父様に同席してもらってアバン国王に謁見したのだが、つまめるものをと今朝コックに作らせたポテトチップスを出したら2人とも手が止まらなくなったのだった。
「で、その商人、アラバーニ・パテントスの話では、森を抜けた先にタンザナティア王国という大国があるそうなのです」
調査するにせよ、放置するにせよ、王には知ってもらった方が良いと思ったのだ。
「ふむ。我が国以外に国があったか。調査するにせよ、一度話し合いをしたいところだな。明日、会議をする。二郎も参加致せ」
こうして、次の日会議に呼ばれ、二郎はこの国の重鎮だらけの中、アラバーニに聞いた話しをするのであった。
「しかし、その者の話だけでは何とも言いがたいですな。誰か見に行ければいいのだが、あの森を越えるとなると厳しいですな」
「何でしたらあの森の上空をを飛べるだけ飛んでみましょうか?最近浮遊魔法を覚えたばかりなんですよ」
「おぉ。運良く向こうにたどり着ければ様子が分るのですな。では、アソウ公爵、一度森を越えられるか試してもらってもいいですか?王よ、それでいいですか?」
「ふむ。アソウ公爵はこの国にとって大事な存在なれど、他にできそうな者もおらんか。仕方がない。アソウ公爵、頼めるか?」
「はい。手が空き次第、一度森の上を飛んでみます」
と言うわけで、二郎は森の上を飛んでみることになった。
*
「はぁ、疲れた。馬車の旅も大変よねぇ」
3日後、薫が帰って来た。宮廷魔道士部屋によって挨拶をした後、二郎と一緒に麻宗邸へと帰ってきたのだ。
「で、森の向こうの話はどうなったの?」
会議での話を薫に話す。
「そうかぁー。二郎が行くことになったかー」
「宮廷魔道士の仕事は頼むな」
「分ったわ。無理しないでね」
次の日は薫は休みであった。
「ミネルバもカッテリーナも食べるようになったわねー。順調順調♪」
次の日、二郎は薫に、出かけていた分の引き継ぎをした。
次の日のまだ日も明けぬ真っ暗な時間帯、二郎は身支度を調えた。今日は宮廷魔道士の仕事はお休み。体が空いたので、森のその先へ向かうことにしたのだ。
昨日、出かけるということで、作り置きしておいてもらった朝食を軽く食べて、ゲートでラガダー地方の森にほど近い、アーザーレッドの村に向かった。
アーザーレッドの村に着いた頃、空が朝焼けで明るくなってきた。それを目印に、二郎は空へ飛び立ったのであった。
二郎はただひたすら飛び続けた。たまに飛んで来る鳥を避けながら。正直、変わり映えしない景色で、単調でつまらなかったが、進まなければたどり着かない。二郎はただ飛び続けるのであった。
そうして日が傾き、そろそろ夕焼けになろうかという頃、森の端が見え始めた。あと少し。あの途切れたところにたどり着いたら場所を覚えて家に帰ろう。
さらに進むと、村が見えた。二郎は目的地を変えた。村に行ってみよう。
二郎は村の手前で浮遊魔法を解き、自分にコミュニケーションの魔法をかけて村に入っていった。
「私は旅の者ですが、ここは何国のどこですか?」
「ここはタニエ村です。国はタンザナティア王国です。こんなへんぴなところへ旅人など、珍しいこともあるものですな」
どうやらちゃんとタンザナティア王国に着いたらしい。
「もう少し大きな街に行きたいのですが、どの方角へ行ったらいいか分りますか?」
「あちらの方角へ行けば、ガーロイアという街に出ます」
「ありがとうございます」
せっかくだし、もう少し大きな街を見てみよう。二郎はまた、浮遊魔法で、示された方角に飛んで行くのであった。
程なくしてガーロイアに到着。今日はここまで。今日は帰ることにした。
「あー二郎。お帰りー」
家に戻ると薫も帰っていた。
「どうだった?森、超えられた?」
「日が暮れる前にちゃんとタンザナティア王国に着いたぞ。そこのタニエという村とガーロイアという街の場所を覚えてきた。日が暮れそうになってきたからホントギリギリだった」
そうこう話していると、
「旦那様、バーンクリット公爵様がおいでです」
「何!?、お出迎えせねば」
家族揃って玄関ホールへ行き、リチャードお義父様をお出迎えする。
応接室へお通しし、
「ようこそいらっしゃいましたお義父様」
「エリアリアーナに今日、森を抜けるために発つと聞いてな。で、どうであった?」
二郎はリチャードお義父様に森を抜け、タニエ村とガーロイアという街の場所を覚えてきたことを話すと、
「おぉ、さすが二郎君、森を抜けよったか!でかしたでかした」
リチャードお義父様に背中を叩かれた。本人は褒めているつもりなんだろうが、正直背中が痛い。
「で、せっかく森を抜けられたのなら、そのままどのような国か、調査してもらえんだろうか?」
「それはかまいませんが」
「エリアリアーナ、それでかまわんか?」
「はい。お父様」
こうして、明日はタンザナティア王国を調査することに決まったのだった。
「ジャガイモを揚げただけなのに、かように美味しい菓子になるとは…」
ここは王城の応接室。外国の存在するらしいことを報告するために、リチャードお義父様に同席してもらってアバン国王に謁見したのだが、つまめるものをと今朝コックに作らせたポテトチップスを出したら2人とも手が止まらなくなったのだった。
「で、その商人、アラバーニ・パテントスの話では、森を抜けた先にタンザナティア王国という大国があるそうなのです」
調査するにせよ、放置するにせよ、王には知ってもらった方が良いと思ったのだ。
「ふむ。我が国以外に国があったか。調査するにせよ、一度話し合いをしたいところだな。明日、会議をする。二郎も参加致せ」
こうして、次の日会議に呼ばれ、二郎はこの国の重鎮だらけの中、アラバーニに聞いた話しをするのであった。
「しかし、その者の話だけでは何とも言いがたいですな。誰か見に行ければいいのだが、あの森を越えるとなると厳しいですな」
「何でしたらあの森の上空をを飛べるだけ飛んでみましょうか?最近浮遊魔法を覚えたばかりなんですよ」
「おぉ。運良く向こうにたどり着ければ様子が分るのですな。では、アソウ公爵、一度森を越えられるか試してもらってもいいですか?王よ、それでいいですか?」
「ふむ。アソウ公爵はこの国にとって大事な存在なれど、他にできそうな者もおらんか。仕方がない。アソウ公爵、頼めるか?」
「はい。手が空き次第、一度森の上を飛んでみます」
と言うわけで、二郎は森の上を飛んでみることになった。
*
「はぁ、疲れた。馬車の旅も大変よねぇ」
3日後、薫が帰って来た。宮廷魔道士部屋によって挨拶をした後、二郎と一緒に麻宗邸へと帰ってきたのだ。
「で、森の向こうの話はどうなったの?」
会議での話を薫に話す。
「そうかぁー。二郎が行くことになったかー」
「宮廷魔道士の仕事は頼むな」
「分ったわ。無理しないでね」
次の日は薫は休みであった。
「ミネルバもカッテリーナも食べるようになったわねー。順調順調♪」
次の日、二郎は薫に、出かけていた分の引き継ぎをした。
次の日のまだ日も明けぬ真っ暗な時間帯、二郎は身支度を調えた。今日は宮廷魔道士の仕事はお休み。体が空いたので、森のその先へ向かうことにしたのだ。
昨日、出かけるということで、作り置きしておいてもらった朝食を軽く食べて、ゲートでラガダー地方の森にほど近い、アーザーレッドの村に向かった。
アーザーレッドの村に着いた頃、空が朝焼けで明るくなってきた。それを目印に、二郎は空へ飛び立ったのであった。
二郎はただひたすら飛び続けた。たまに飛んで来る鳥を避けながら。正直、変わり映えしない景色で、単調でつまらなかったが、進まなければたどり着かない。二郎はただ飛び続けるのであった。
そうして日が傾き、そろそろ夕焼けになろうかという頃、森の端が見え始めた。あと少し。あの途切れたところにたどり着いたら場所を覚えて家に帰ろう。
さらに進むと、村が見えた。二郎は目的地を変えた。村に行ってみよう。
二郎は村の手前で浮遊魔法を解き、自分にコミュニケーションの魔法をかけて村に入っていった。
「私は旅の者ですが、ここは何国のどこですか?」
「ここはタニエ村です。国はタンザナティア王国です。こんなへんぴなところへ旅人など、珍しいこともあるものですな」
どうやらちゃんとタンザナティア王国に着いたらしい。
「もう少し大きな街に行きたいのですが、どの方角へ行ったらいいか分りますか?」
「あちらの方角へ行けば、ガーロイアという街に出ます」
「ありがとうございます」
せっかくだし、もう少し大きな街を見てみよう。二郎はまた、浮遊魔法で、示された方角に飛んで行くのであった。
程なくしてガーロイアに到着。今日はここまで。今日は帰ることにした。
「あー二郎。お帰りー」
家に戻ると薫も帰っていた。
「どうだった?森、超えられた?」
「日が暮れる前にちゃんとタンザナティア王国に着いたぞ。そこのタニエという村とガーロイアという街の場所を覚えてきた。日が暮れそうになってきたからホントギリギリだった」
そうこう話していると、
「旦那様、バーンクリット公爵様がおいでです」
「何!?、お出迎えせねば」
家族揃って玄関ホールへ行き、リチャードお義父様をお出迎えする。
応接室へお通しし、
「ようこそいらっしゃいましたお義父様」
「エリアリアーナに今日、森を抜けるために発つと聞いてな。で、どうであった?」
二郎はリチャードお義父様に森を抜け、タニエ村とガーロイアという街の場所を覚えてきたことを話すと、
「おぉ、さすが二郎君、森を抜けよったか!でかしたでかした」
リチャードお義父様に背中を叩かれた。本人は褒めているつもりなんだろうが、正直背中が痛い。
「で、せっかく森を抜けられたのなら、そのままどのような国か、調査してもらえんだろうか?」
「それはかまいませんが」
「エリアリアーナ、それでかまわんか?」
「はい。お父様」
こうして、明日はタンザナティア王国を調査することに決まったのだった。
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